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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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草弥の詩作品「草の領域」④・・・・・木村草弥(Doblogから転載)
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   草弥の詩作品<草の領域>
      poetic, or not poetic,
      that is question. me free !
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──草弥の詩作品『草の領域』──(40)

     幻の孫の<血液型>・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

目覚めた妻が ぽつりと言う──
「三女Mの赤ちゃんの血液型・・・・」と。
三女になかなか赤ちゃんが出来ないのを
つねづね気にしていた妻だから
深層心理の中に そういう希望の思いが潜んでいるせいだろう──
夢のなかで待望の赤ちゃんが出来た、と夢みたのか
<幻>の孫の血液型のことを言う。

三女の身めぐりは目下あわただしい。
連れ合いが大都会N市の研究所の主任研究員のポストから
4月1日に某地方大学医学部の助教授で赴任するからだ。
引越しは3月25日ということでその準備であわただしい。
──そんな話を聞いていたせいだろう。

目覚めた妻が ぽつりと言う──
「三女Mの赤ちゃんの血液型・・・・」と。
<幻>の孫の血液型のことを言う。

(2006.03.13作)
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2006/03/12のBlog

──草弥の詩作品『草の領域』──(39)

  <夢>と<現うつつ>のはざまで・・・・・・・・木村草弥

「いつまで ここに居るの?」と
目覚めた妻が ぽつりと言う。
めったに口を開かなくなった妻は
大きな目を見開いて
キョロキョロと虚空に視線を放つが
何かを凝視しているのでもなさそう。

2月27日夕方に 急に意識を失って
救急車で いつもの病院にかつぎこまれた妻──
意識は戻ったものの
<夢>と<現うつつ>との識閾も定かでないまま
半月が過ぎ去った。

食事は全粥と副食も普通に戻ったものの
ほんのちょっぴりしか食べない──
──じきにお腹が一杯になったと言う。
栄養源はもっぱら点滴によるブドウ糖だけ。
二の腕などめっきり痩せてしまって
今にもぽきりと折れてしまいそうで 痛々しい。

「いつまで ここに居るの?」の問いには
いくばくかの<現うつつ>の意識があるらしい──
──早く家に帰りたい
──寝たきりで 小さな褥創が3個所ほど出来かけた体がつらいのか
さぞ、つらいだろうと思いやるばかり──
私からは「もっとよく食べて元気をつけないと」と
励ますばかり──

「いつまで ここに居るの?」
この問いには十全に応えることが出来ないのがもどかしい。
「いつまで ここに居るの?」

(2006.03.12作)
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2006/02/12のBlog

草弥の詩作品『草の領域』────(38)

  甘い誘惑 iberis spp.・・・・・・・・・・木村草弥
 ・・・・・・・・・・・・「水瓶座」の花言葉によせて・・・・・・・・・・

劇的な出会いから生まれるのが水瓶座の恋。
運命の赤い糸が信じられるような恋をしようよ
水瓶座 Aquarius は新進の星座───
水瓶座生まれは知的でクール、
個性が強く、するどい観察力、豊かな創造性。
水瓶座の男は風変わりな性格で、
干渉されるのを嫌う。
独占欲の強い女性が苦手です。
水瓶座生まれはたいへん友情に厚いこと、
差別を嫌い、フェアな見方をする。

頭脳明晰だが、気まぐれでやや責任感に欠ける。
自分の価値基準で行動してマナー違反をすることも。
クリエイティヴな才能で、周囲を驚かすようなアイデアを
つぎつぎに生み出す。
水瓶座と相性のよいのは、フットワークのよい双子座と、
リーダータイプでエネルギッシュな獅子座。

水瓶座の人はあまり結婚願望が強くない、
結婚しても対等の関係を保ちたがる。
お金に執着しないのが水瓶座、
金運にも波があり、どっとお金が入ったり、大きな出費が。
水瓶座にふさわしい服装は知的なもの、
流行を取り入れたジャケット、
個性的な色柄のソフトスーツなど。
ラッキーカラーは黄色。
明るく濁りのない黄色のアクセサリーが
あなたの魅力を強調する。
水瓶座のラッキーアイテムは電話、レター。
インターネット通信が幸運を招く。
水瓶座のラッキーゾーンはエコロジーショツプや
現代アートの美術館、自然食レストランなど。

水瓶座の仲間の合言葉は「信じあう心」「的確」「青春の喜びと悲しみ」
「清浄」「気品」「誠実」「追憶」「控えめな美」「友愛」「無邪気」「あどけなさ」
「門出」「別離」
「黙っていても通じる私の心」
「夢見心地」「秘めた感情」「私から愛したい」「「愛を信じる」

(2006.02.12作)
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掲出した写真は、いずれも「水瓶座」の日に因む花であるが、日にちは本によって、がらりと違うから予めお断りしておく。
写真①は「イベリス」花言葉は甘い誘惑。2/11の花になっている。
別の本では「フリージア」花言葉は無邪気、あどけなさになっている。
写真②は「椿」花言葉は完全な愛。写真③は「パンジー」花言葉は楽しい気分である。
因みに、私の誕生日2/7の花は「パンジー」花言葉は楽しい気分。
別の本では「黄梅」花言葉は控えめな美などとなっている。
私はだいぶ前に花言葉に因む「歌」をいくつか作ったことがある。
NHKの「ラジオ深夜便」という番組で毎晩(毎朝と言うべきか)朝5時直前に、その日の「花言葉」を放送しているが、その中で鳥海昭子さんの、その日の花言葉に因む「短歌」をひとつづつ紹介しているが、その人は昨年かにお亡くなりになった。
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2006/02/11のBlog

──草弥の詩作品『草の領域』───(37)

   幻影 une illusion ・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

早春のまどろみだった─────。

あなたは肩から薄絹を
するりと滑らせた─────。
ああ!
今ほぼ望(もち)に近い月齢14日の<待宵月>が
しろじろと光を放って
あなたの肌(はだえ)を
ぼうと映し出している─────。
<待宵月>──いい名づけではないか
あなたは待宵の月光に
みづみづしい裸身をさらす
月光に浮かびあがる白い双丘
待宵の月光はうっとりと
あなたのすべらかな肌(はだえ)を
ぼうと映し出している─────。
水瓶座の いとしい女(ひと)よ!
いのちを愛(お)しめよ
才(ざえ)高く いとしい女(ひと)よ!

あなたは肩から薄絹を
するりと滑らせた─────。

(2006.02.11作)
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2006/02/07のBlog

──草弥の詩作品『草の領域』──(36)

  1/f の揺らぎ・・・えふぶんのいちのゆらぎ・・・・・・・・木村草弥

心拍の打つリズムを聴いている。
ああ!私のいのちのリズム!
あたたかい血のぬくもりがリズムを打っている
時にはドキドキしたり
落ち込んでぐったりすることもあるが─────。
1/f のいのちの揺らぎ!

ロウソクの炎が揺れている。
今日は私のン十年の誕生日
自分で買ってきたバースデーケーキのロウソクに
火をつけて
じっと見つめている。
ハピーバースデー ツー ユウ!
口の中で ぶつぶつと呟いてみる。
ローソクの炎が揺れている。
1/f の炎の揺らぎ!
買って来た「物」についているバーコード。
同じ太さの線が等間隔に並ぶというのではなく
細かったり、太くなったりするバーコードの線のリズム!
その線の間隔の並びが心地よい。
もっとも バーコードとは言っても
マトリックス型二次元コードは駄目!
1/f のバーコードの線の揺らぎ!
どこかで メトロノームが
かちかちと リズムを刻んでいる
ヨハン・ネポムク・メルツェルが発明した────。
規則正しい、ということもいいことだが
一斉整列、一心不乱、というのは嫌だ。
強弱、弱強の、
寄せては返す波のようなリズムの
波動が欲しい!
1/f のおだやかな波動の揺らぎ!
杉板の柾目の箱を眺めている。
寒い年、暑い年、
雨の多い年、旱魃の年────
それらの気候の違いが
柾目の間隔に刻印されている柾目。
等間隔ではない樹のいのちのリズム!
1/f の樹の柾目の揺らぎ!
そよ風が吹いている。
小川のせせらぎが聞こえる。
自然現象は
時には暴力的な素顔を見せることもあるが─────。
今は
そよ風が吹き
小川のせせらぎの音が心地よい!
1/f の自然のささやきの揺らぎ!

どこかで
ラジオの「ザー」というノイズが流れている
周波数が合わないのか─────。
もう片方の耳には
妻の弾くピアノの音の合間に
かちかちというメトロノームの
規則正しい音が聞こえる。

そのラジオのノイズの「ザー」という不規則な音と
メトロノームの規則正しい音とが
いい具合に調和するような
ちょうど中間にあるような
1/f の調和したリズムの揺らぎ!
私の体のリズムと同じリズムである
<1/f の揺らぎ>に包まれて
<1/f のやさしさ>に包まれて
今日いちにち快適に過ごそう!

──(2006.02.07 私の誕生日に寄せて)──
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久し振りに「草弥の詩作品」の新作を発表する。ここ半年近く、私の心の底に湧き上がってくる言葉の素材が見つからなかった。
それが、今回、<1/f えふぶんのいち>という言葉に触れて、私の詩作の感受性が一気に開花したようである。
因みに申し上げると「1/f 」とは音楽用語というよりは科学用語である。関心のある方は、お調べ願いたい。
「f」=freqency周波数の略称というか、記号である。フランス語ではfrequenceということである。難しいので、今回はフランス語の「副題」をつけるのはやめる。
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2005/07/18のBlog

──草弥の詩作品『草の領域』──(35)

  散文詩・勃起する bander ・・・・・・・・・・木村草弥

つい最近から明け方に我がいとしの cock が
時たま勃起するようになった。
つまり「朝立ち」の復活ということである。
妻に言ったら「それは、おめでとう」と言われた。
妻の膣は腫瘍に占拠されてしまっていて
使うあてとてない我が cock だから
何がおめでとうだ!人の気も知らないで!
とは思うが、生理現象というのは
正直というか、あさはかというか驚くばかりである。
私の男性機能は完全に喪失したと思っていたが、
突然の復活には とまどうばかりである。
勃起はするが、こすっても射精には至らないだろう。
というのは
睾丸は生きているから精虫を含む精液は生産されようが、
精液の殆どを占めるのは
前立腺が生産する液体であるからだ。
放射線で前立腺は傷めつけられ
というより 徐々にではあるが
二年くらい先をめざして
がん細胞とともに「死滅」させられるから
精液の主成分を生産することはないからだ。
だからエクスタシーは起きても「射精」には至らないだろう。

これは、あくまで資料を読んでの知識であって
まだ私の体験にはなっていないから、確かなことは言えないが。
客観的にみて 私の「男性」性は復活したらしい。

思いかえせば、一昨年12月から始めたホルモン療法の「リュープリン」の注射は月1回だが、絶大な効果があった。それは男性ホルモンのテストステロンが前立腺の癌化を促進するのを阻止する目的の療法だった。男性ホルモンを阻害されて私の cock は、すっかり大人しくなり、朝立ちどころか勃起のボの字もなくなった。
その後、前立腺治療の新展開を求めて京都大学病院「前立腺外来」で本年3月9日から毎日、放射線照射を合計37回やり、5月10日に終了した。

放射線治療が始まったので、ホルモン治療は2月の注射を最後に打ち切ったが、その効果は6カ月くらい続くと言い、したがって「のぼせ」などの副作用も、却ってLH-RHアゴニストのホルモンが抜ける時の方がひどいという。
京大病院泌尿器科の賀本助教授の診察日に、勃起の復活のことを話してみたら、Dr.は多くは語らないが、そういうことはあり得ることで自然なことだという。

私は、これから、どこへ行こうとするのだろうか。鬱勃たる心境である。
(2005.7.18作)
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昨年8/01付け「散文詩・ホルモン療法」で「リュープリン」については詳しく書いたので、ここでは繰り返さないが、参照してもらいたい。
なお、副題として掲出した bander というフランス語はスラングであって「勃起する」の意味であるが、正式のフランス語では entrer en erection ということになる。何度も書くが erection の e の字の頭にはアクサンテギュの記号がつくが省略してある。
文中の cock というのは英語のスラングで penis のことである。裏ビデオなどを見ていると「カーク」と聞こえる発音である。以上、蛇足のおしゃべりである。
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2005/05/25のBlog

──草弥の詩作品『草の領域』──(34)

・・・・・・・・・・・・・・この作品は角川書店月刊誌「短歌」2005年
・・・・・・・・・・・・・・6月号(5/25発売)に編集部の依頼原稿
・・・・・・・・・・・・・・として発表したものである。この作品は私と
・・・・・・・・・・・・・・妻のプライバシーに濃密に触れるものなので、
・・・・・・・・・・・・・・まだ一般には知られていない「艸木茂生」の
・・・・・・・・・・・・・・ペンネームで発表した。

    生 き る・・・・・・・・・・・艸木茂生

たやすくは人は死ねざり夥しき下血にまみれゐたりても なほ

・・・抗癌剤それは毒物「毒をもて毒を制す」と世に言ふ・・・
妻に効く抗癌剤求め尋(と)め来たる某がんセンター丘の上にあり

マンスリー・マンション三階、病室より持ち帰り洗ふ妻の下着を

「原発不詳」とカルテに書かれゐたりけりロプノールのごとくわれらさまよふ

妻に効く抗癌剤なしのご託宣、異郷の空に夕光(ゆふかげ)赤く

「死に場所は故郷が理想」主治医言ふ、われら同意す帰心矢のごとく

民間の救急車に揺られ帰りつく京都の地なり地の香なつかし

ベッド拘束されてゐたのが嘘のやうリハビリの成果杖なしで歩く

点滴も服用薬もなし自前なる免疫力で妻は生きる

小康のひとときを得し安らぎに家族の絆(きずな)深まる春だ

   ・・・イタリアの諺にいふ<人は時を測り 時は人を計る・・・
アメリカ留学帰りのM助手斯界の権威、三十代なかば

    ・・・リニアック2100C/Dはアメリカ製深部照射X線治療器・・・
照射時間十五秒×2、リニアックは我がいとしの前立腺(prostata)を射る

照射位置を示す腰間の+の字三七回済みたればアルコールで消す

「夫婦して癌と共生、なんちやつて笑はせるわね」妻がつぶやく

(2005.05.25作)
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2005/03/10のBlog

──草弥の詩作品──(33)

   弥生のリハビリ─(2)・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

(1)My杖
弥生のリハビリは益々快調だ。
3月2日には「My杖」を購入した
リハビリ器具の専門メーカー川村義肢株式会社の製品
──1本4000円也。
杖を突いたときに腕(かいな)が肘のところで30度~40度の
ゆとりがあるのが最適という
弥生の身長に合せて杖の寸法を決める。

今では、平坦なところなら杖なしでも大丈夫。
リハビリ室から病室へ戻るときは
1階と2階の昇りにはエレベータを使わず階段を使う。
さすがに手すりにつかまりながらだが──
踊り場を挟んで11段が2回ある。
最初の11段は右足から始動する
踊り場に来たら、次の11段は左足から始動する。
利き足が右だから、左足からの始動は力が要るらしい。

(2)病院外への散歩
3月9日、10日と暖かい日がつづくので
3月10日は病院外への散歩のリハビリ。
N理学療法士が先へ先へとリハビリのメニューを考える。
外を歩くので パジャマではなく 
ブラウス、スラックスに上着も着ける。
病院の廊下と違って 道路には凹凸があるので
足運びには注意が必要──
変な出っ張りに足を引っ掛けて転んでは危険。
初日は、ほんの少し200~300メートルの距離にとどめる。
病院の玄関を出て、通りを左折する。
病院の前は正式の歩道というのがなく、ごちゃごちゃしている。
先に進むと京都生協組合員センターのショップがあり
その辺りから歩道が整備されて歩きやすい。
その先の京都銀行ATMの手前の横断歩道を向い側の歩道に渡る。
渡って右折して病院のまん前の京都中信ATMのところまで来て
通りを渡って病院に戻る。
だらだらの登り勾配になっていて結構足に力が入る。
N理学療法士からは 足のどの部分が凝っているか
翌日教えて下さいと言われる。

(3)おむつ外し
3月9日から おむつ外しにかかる。
履くパンツ式の吸水パンツに吸着パッドをつけて
弥生が自分で着脱できるようにする。
便意を催せばウォシュレットのトイレに行って排便するようにする。
夜間だけは危険防止のため 今まで通り
おむつに吸着パッドにする。

最低37㎏まで落ちた体重も もりもり食べているので
最近では2㎏増えて39㎏まで回復した。
リハビリのおかげで必要な個所の筋肉を使っているので
筋力もついて来たというところである。

あとは、のびのびになっているK医師による
膣口の腫れ物を炭酸ガスレーザーのメスで切除するだけ。
これが成功すれば一時帰宅も許されよう。
昨年11月中旬、名古屋の愛知県がんセンターに行って以来の
久し振りの、待ち遠しい帰宅!!
(2005.03.10作)
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2005/02/25のBlog

──草弥の詩作品──(32)

    弥生のリハビリ─(1)・・・・・・・・・・・・木村草弥

弥生のリハビリがはじまった。
五階の病室にリハビリ室のN理学療法士が迎えに来て
歩行器で病室を出て 約20メートル先のエレベータへ。
エレベータで一階に下りて廊下を約60メートル歩いて リハビリ室へ。

リハビリ室では 先ず専用の背の固いビニールベッドに仰臥で寝て
お尻あげを5回、
脚を左右に開脚するのを各5回、
膝を立てて足底をずらして膝を伸ばすのを5回。

ベッドを下りて 平行棒のところに移動して
両手をバーに触れながら、往復する
途中に鏡があって それに映る自分の姿勢──
頭がちゃんと体の中心に重心を置いているかをチェックする。

初日は、ここまでだった。所要時間約30分。
N理学療法士が弥生の体力の現状を把握するのが主眼。

病室に戻ったら、適当な時にお尻あげの動作を自分でやってみる宿題。

第2日からは
弥生の体力の現状が判ったので 少しづつメニューが増える。
お尻あげ、開脚、膝の屈伸のほかに
平行棒では片手を放して往復するようになる。
参考のために私にも見学するように、とのN理学療法士のお達し。


3日後からは、病室とリハビリ室との往復に歩行器を使わず
「杖」を片手に突いただけで ゆっくりと歩く。

リハビリ室でも 緩急3段階ある階段を 
はじめは緩い段から 杖だけを突いて昇り下りする。
最初は5段からはじめて、
2回目からは全段10段くらいを昇り下りする。
はじめは一段づつ左右の足を揃えてから次の段に移っていたのを
翌日には左右の足で交互に一段づつ昇り下りするという風に
課題が前進する。


杖の突きかた、杖の出しかた、重心の取りかたの
要領が判って来て 弥生のリハビリはすこぶる快調だ。
気のせいか、少し筋肉が戻ってきたみたい。
リハビリ開始から1週間の 中間発表である。
(2005.02.25作)
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2005/02/17のBlog

──草弥の詩作品──(31)

    あなごの握り鮨・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

弥生は「あなご」の握り鮨が好きだ
海辺の港町・函館で育ったので
魚は新鮮なものでないとおいしくないと言う
だから 握り鮨も
「あなご」のように醤油で さっと煮て 火を通したものが
変な臭みがなくてよいと言う。

毎日、私は昼食を病院で弥生と一緒に食べる
正確に言うと 弥生の昼食が配られる前に
私の食事を済ませてしまう
日によって 私の食べるものは「いなり寿司」だったり
「ばってら」だったりするが
病院の隣の京都生協組合員センターのショップで
買ってくる398円の「握り鮨セット」は六個か七個かの少量なので
カロリーオーバーにならずに丁度よいのだ。

その中に「あなご」の握り鮨が入っている
小ぶりのあなごをさっと醤油で火を通したものの
特に尻尾の部分が乗ったものを好む
あなごを鮨めしにのせて とろりと甘い醤油を刷毛で塗って 海苔を巻いてある。
その「あなご握り鮨」を一個と
あと 「烏賊握り」を一個つまんだりする
烏賊も函館名物だ
病院の給食の前のつまみ食いである。

一月中旬までが嘘のように
一月下旬から食欲が もりもり出て来て
むかついたり 吐いたりすることもない。

長らくぶらさがっていた点滴の管も一月下旬には全部外れた。

うどんが食べたい、海苔巻きおにぎりが食べたい、ヒレ肉のビフテキが食べたい、
弥生は さまざまのリクエストをした。
そして それらをきれいに食べてクリアして来たのだ。
病院の給食も お粥から普通の飯に戻って 食べやすいらしい
副食も飯に見合うように いろいろ工夫されて
はたから見ても食欲が出そうだ。

昼食後には歩行器につかまりながら
入っている五階の廊下を一周する
病院の休日にはエレベータで一階に下りて 一階の廊下を歩き回る。
病院の廊下には先日98歳で亡くなった初代院長の岡本隆一が
世界中で撮って来た写真の額が一杯かかっている
弥生が行ったところも多く それらを見ながら
私と話しながら ゆっくりゆっくり歩く。
顔見知りの看護婦が声をかけてくる おしどり夫婦に見えるのだろうか
私が 先へ先へと目標を決めてやるので 看護婦たちには
私は「スパルタ」爺さんと言われているらしい。

昨日 リハビリ科の先生が来て リハビリ室で
専用のメニューを組んで筋力アップに取り組むことになった。
何しろ 名古屋の愛知県がんセンターで二度ほど大出血して
ベッド拘束になって以来、寝たきりになって
筋力がめっきり落ちてしまった。

腹筋、背筋などの筋力も取り戻さなければならない。
目標が見えて来た。
これも嬉しい目標だ。
(2004.02.17作)
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