fc2ブログ
K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
200905<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>200907
石原結実「ストレスも、あってこそ」・・・・・・・・・・・・木村草弥
200px-Adrenaline_chemical_structure.png
200px-Epinephrine-3d-CPK.png

  石原結実「ストレスも、あってこそ」・・・・・・・・・・木村草弥

ダイナースクラブの会員誌「シグネチャー」2009年6月号に、おなじみの石原博士が、標記のような記事を書いておられる。以下、忠実に転載しておく。
図版はアドレナリンの模式図。

・・・・・「ストレス」という物理学用語を、医学用語にも用いるようにしたのは、カナダのハンス・セリエ博士です。
心身に負担(ストレッサー)が加わると、交感神経や副腎髄質・皮質が反応して、アドレナリン、ノルアドレナリン、コーチゾールなどのホルモンを分泌して体を防御しようとします。
つまり、血圧を上昇させ、血糖を増加させて、敵と戦おうとするわけです。しかし、ストレスが長く続くと、血液中のコレストロール、中性脂肪、フィブリン(血栓を促すタンパク質)、赤血球、尿酸・・・などが増加し、血液はドロドロになり、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病、痛風・・・などになりやすくなります。
また、白血球のうちの顆粒球が増加し、リンパ球は減少して、活性酸素の増加、免疫力の低下も起こり、胃・十二指腸潰瘍、肝炎、膵炎、過敏性大腸炎・・・などあらゆる病気にかかりやすくなります。
こうしたストレッサーによって起こる生体の変化を「ストレス」というのですが、もちろん、このように病名がつくほどの状態が体に現れるほどの「ストレス」は好ましくありません。しかも重度のストレスはノルアドレナリンの作用により、集中力や記憶力を高め、積極的になり、痛みが感じにくくなったりします。
逆に、ストレスがかからず、副交感神経が優位になって、ノルアドレナリンの分泌が不足すると、無気力、無関心、意欲の低下が起こり、それが長く続くと、ちょっとしたストレッサー(心身の負担)で、過剰な反応を起こすようになります。
よって、適度なストレスは、心も体も強くするのです。ボディビルダーの隆々たる筋肉も、バーベルやダンベルにより「重量」という負担をかけることにより得られたものです。ただし、毎日負担をかけ続けると、筋肉が萎縮してしまいます。よって、ウェイト・トレーニングも必ず週に1~2回は休む必要があります。休んでいる間に、筋肉は、super compensation(超代償)というメカニズムにより、さらなる発達をするのです。
先日、漢方薬の最大手メーカーのツムラの風間八左衛門会長とお会いした時、興味のあるお話を聞きました。
漢方薬のほとんどに、“副作用防止“の役割として含まれている甘草(醤油の味つけにも使われる)を栽培するのは簡単で、どんな場所ででも、どんどん生長するが、肝腎の有効成分がほとんど抽出できない、のだそうです。
有効成分を豊富に含んだ甘草を育てるのには、中国の砂漠地帯の、水分が少なく、乾燥した環境で甘草を「いじめる」必要があるとの由。
同時に、われわれ人間の心身を成長させるためには、ある程度のストレスは必要であるし、ストレスがあってこそ、心身は鍛えられるという一面もあると考えてよいでしょう。
しかし、ストレスが長く続くと、万病のもとになるのですから、「ストレスを受けたら、リセットする。つまり、一日の終りにはゆっくり休める時間をとる。それが出来ない人は、せめて週末には、仕事のことを考えない時間をとって、ゆっくり休む」ことを心がけましょう。
また、心身のストレスは、ウォーキングをはじめとする軽い運動や入浴などで、体を温めることもお忘れなく。・・・・・・
---------------------------------------
下記にネット上から記事を引いておくが、アドレナリンは日本人が発見したと書かれている。よく読んでもらいたい。

アドレナリン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

この項目では、ホルモンのアドレナリンについて記述しています。その他の用法についてはアドレナリン (曖昧さ回避)をご覧ください。

投与方法 点滴静脈注射、気管内チューブ
アドレナリン (adrenaline) (英名:アドレナリン、米名:エピネフリン、IUPAC組織名:4-[1-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)エチル]ベンゼン-1,2-ジオール)とは、副腎髄質より分泌されるホルモンであり、また、神経節や脳神経系における神経伝達物質でもある。分子式はC9H13NO3。

ストレス反応の中心的役割を果たし、血中に放出されると心拍数や血圧を上げ、瞳孔を開きブドウ糖の血中濃度(血糖値)を上げる作用などがある。

構造と生合成
アドレナリンはカテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリンおよびドパミン)の一つである。L-チロシンからL-ドーパを経て順にドパミン、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)、アドレナリン(エピネフリン)と生合成される。

発見
アドレナリンは1900年に高峰譲吉と助手の上中啓三がウシの副腎から世界で初めて結晶化した。しかし、副腎から放出されている物質の抽出研究は同時期に世界中で行われており、ドイツのフェルトはブタから分離した物質に「スプラレニン (suprarenin)」、アメリカ合衆国の研究者ジョン・ジェイコブ・エイベルはヒツジの副腎から分離した物質に「エピネフリン (epinephrine)」と名付けた。アドレナリンは英語、スプラレニンはラテン語、エピネフリンはギリシア語でそれぞれ副腎を意味する語に由来する。

エピネフリンはアドレナリンとは分子式の異なる物質であったが、高峰の死後に、エイベルは高峰の研究は自分の盗作であると主張した。これはアドレナリン発表寸前に高峰がエイベルの研究室を訪問した事実を盾に取った主張であった。それまでの実績が主として発酵学の分野で、こうした分野での実績に乏しい高峰が、研究に大きな役割を果たした上中の功績を強調せず、自己の業績として発表したことも、本当に高峰らの業績だったのかを疑わせる一因であったと指摘する考えもある。しかし、後年、上中の残した実験ノートより反証が示されており、またエイベルの方式では抽出できないことも判明して、高峰と上中のチームが最初のアドレナリンの発見者であったことは確定している。なお、上中が残した実験ノートは兵庫県西宮市の名刹・教行寺に保管されている。

エピネフリンという名称
現在ではアドレナリンもエピネフリンも同じ物質のことを指しているが、ヨーロッパでは高峰らの功績を認めて「アドレナリン」の名称が使われているのに対して、アメリカではエイベルの主張を受けて、副腎髄質ホルモンを「エピネフリン」と呼んでいる。

現在、生物学の教科書・論文では世界共通でアドレナリンと呼んでいるのに対して、医学においては世界共通でエピネフリンと呼ばれている。「生体内で合成される生理活性物質」という捉え方と、「医薬品」という捉え方の違いからだが、日本では医薬品の正式名称を定める日本薬局方が改正され、2006年4月より、一般名がエピネフリンからアドレナリンに変更された。

作用
交感神経が興奮した状態、すなわち「闘争か逃走か (fight-or-flight)」のホルモンと呼ばれる。動物が敵から身を守る、あるいは獲物を捕食する必要にせまられるなどといった状態に相当するストレス応答を、全身の器官に引き起こす。

運動器官への血液供給増大を引き起こす反応
心筋収縮力の上昇
心、肝、骨格筋の血管拡張
皮膚、粘膜の血管収縮
消化管運動低下
呼吸におけるガス交換効率の上昇を引き起こす反応
気管支平滑筋弛緩
感覚器官の感度を上げる反応
瞳孔散大
痛覚の麻痺
勃起不全
興奮すると分泌されるため、例えば喧嘩になった時に分泌され、血まみれや骨折の状態になっても全く痛みを感じないケースもある。

医薬品としてのアドレナリン

アドレナリン(商品名「スプラレニン」)のアンプルアドレナリンは心停止時に用いたり、アナフィラキシーショックや敗血症に対する血管収縮薬や、気管支喘息発作時の気管支拡張薬として用いられる。有害反応には、動悸、心悸亢進、不安、頭痛、振戦、高血圧などがある。

心停止の4つの病態、すなわち心室細動、無脈性心室頻拍、心静止、無脈性電気活動のいずれに対してもアドレナリンは第1選択として長く使用されてきたが、近年ではバソプレシンが救命率、生存退院率が共に上回ることが証明されバソプレシンに第1選択の座を譲りつつある。静脈内投与の場合、初回投与量は1mgである。血中半減期は3分から5分なので、3分から5分おきに1mgを繰り返し投与する。

また局所麻酔剤に10万分の1程度添加して、麻酔時間の延長、局所麻酔剤中毒の予防、手術時出血の抑制を図ることもある。

代謝はまずモノアミン酸化酵素によって酸化(脱アミノ化)され、最終的にはバニリルマンデル酸として尿中に排泄される。

商品名として「エピスタ」「ボスミン」「エピペン」がある。

併用禁忌
カフェイン(カフェイン飲料・製剤) - 相互に作用を増強させ、心臓に負荷をかける。突然死の原因につながることもある。
タバコ(喫煙) - 相互に作用を増強、精神活動を賦活、錯乱を招く恐れがある。
血管拡張作用のある薬 - 血管収縮作用を減弱させ、相互に効力を弱める。
ブチロフェノン系、フェノチアジン系薬等(α遮断作用のある薬) - アドレナリンの作用を逆転させ、急激な血圧降下を起こす。

アドレナリンと疾患
褐色細胞腫は副腎腫瘍の一つであり、多量のカテコールアミンが分泌される疾患である。

楢の木の樹液もとめて這ふ百足足一本も遊ばさず来る・・・・木村草弥
020522mukadeトビズムカデ本命

  楢の木の樹液もとめて這ふ百足(むかで)
   足一本も遊ばさず来る・・・・・・・・・・・木村草弥


この歌は私の第一歌集『茶の四季』(角川書店)に載るもので自選にも採っているのでWebのHPでもご覧いただける。

百足(むかで)というのは噛まれるとひどく痛い害虫で、気持の悪い虫だが、樹木の茂る辺りから梅雨から夏にかけて住宅の中にまで侵入してくるから始末が悪い。朝起きると枕元に大きなムカデが居て、ギョッとして大騒ぎになることがある。噛まれなかってよかった、ということになる。
以前住んでいた家は雑木林がすぐ近くにあったので夏にはムカデがよく家の中に入って来たものだ。
ムカデは節足動物だが、ムカデ綱に属する種類のうち、ゲジ目を除いた種類の総称で、日本には1300種類も居るという。
写真はトビズムカデという名前の百足である。写真を見て「おぞましい」と思う人は見ないでもらいたい。卒倒されたら困る。

このように気持の悪い虫だが、私の歌にある通り、ナラやクヌギなどの里山には、カブトムシなどと争って木の樹液を求めて出てきたりするのである。
ムカデにも肉食と、樹液などを吸いに来るものと二種類いるそうである。
私の歌は、そういう樹液に群がるムカデを詠んでいる。
ムカデの動きを観察していると、私の歌の通り、あの多くの足をからませることもなく、すすすすと進んで来るのである。だから私は「足一本も遊ばさず来る」と表現してみた。

先に「害虫」だと書いたが、昔から、ものの本によるとムカデは「益虫」だと書いてあるという。
ムカデは百足虫とも、また難しい字で「蜈蚣」とも書いて、いずれもムカデと訓(よ)ませる。

 蜈蚣をも書は益虫となしをれり・・・・・・・・相生垣瓜人

という句にもある通りである。
以下、歳時記に載るムカデの句を引いて終わりたい。

 小百足を打つたる朱(あけ)の枕かな・・・・・・・・日野草城

 硬き声聞ゆ蜈蚣を殺すなり・・・・・・・・相生垣瓜人

 夕刊におさへて殺す百足虫の子・・・・・・・・富安風生

 百足虫出づ海荒るる夜に堪へがたく・・・・・・・・山口誓子

 ひげを剃り百足虫を殺し外出す・・・・・・・・西東三鬼

 殺さんとすれば百足も動顚す・・・・・・・・百合山羽公

 壁走る百足虫殺さむ蝋燭火・・・・・・・・石塚友二

 なにもせぬ百足虫の赤き頭をつぶす・・・・・・・・古屋秀雄

 三四日ぐづつく雨に百足虫出づ・・・・・・・・上村占魚

 殺したる百足虫を更に寸断す・・・・・・・・山口波津女

 百足虫出て父荒縄のごと老いし・・・・・・・・大隈チサ子


copyright © 2024 Powered By FC2ブログ allrights reserved.