
閑・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大岡信
ハツ春ノ
空ニタチマチ湧キイデテ
羽音モタテズ狂ヒタツ
雪サナガラノ思ヒカナ
オモシロク狂ツテ舞ヘバ
身ハ幽谷ニ浮ク鶴ノ
声ハ大気ヲツン裂イテ
スガタハ空ノ青ニ染ム
閑閑タリ
ヒトリ遊ビノ
小宇宙
巌ニ星モ エイ
咲カシテミシヨウ
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この詩は学習研究社1985年12月刊の「うたの歳時記」─冬のうた、に載るものである。
5、7という日本の伝統的な音数律に則った詩作りになっている。
日本の現代詩作家も、こういう日本古来の韻律に時には立ち返ることもあるのである。
掲出した写真は北海道の鶴居村で舞う鶴の姿である。
鶴は春の繁殖期を前にして、もう番いの間で愛を確かめる愛技ともいえる「舞い」をはじめるのである。
涙ぐましい自然の摂理とも言えようか。
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私の敬愛するbittercup氏が一月一日付けで、私の詩集『愛の寓意』(角川書店)の中の「アダージェット」という作品に因んで、動画を見つけてきて下さり、
↓ のような記事にしていただいた。紹介して御礼申しあげる。ご覧あれ。
「アダージェット」
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