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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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佐伯泰英『古着屋総兵衛影始末⑦~⑪』/『百年の呪い』・・・・・・・・・・・・木村草弥
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──新・読書ノート──

  佐伯泰英『古着屋総兵衛影始末─⑦雄飛⑧知略⑨難破⑩交趾⑪帰還』
              /新シリーズ第二巻『百年の呪い』・・・・・・・・・・・・木村草弥

                           ・・・・・・・・・・新潮文庫2011/05~09刊・・・・・・・・・・・・

このシリーズについては③④⑤⑥を2011/04/19に記事を書いて紹介した。
その後の文庫版が完結したのでネット書店から取り寄せて読んでみた。
今までと同様に、息もつかせぬ面白さで、連日、一日一巻のペースで読了した。

新シリーズ「新・古着屋総兵衛」第二巻『百年の呪い』も面白い。
前作『血に非ず』につづくが、この二冊でもって「古着屋総兵衛」シリーズとの関連づけが終わり次作からは、新シリーズの物語が本格的に進行するらしい。
乞う、ご期待というところである。
各冊について、「立ち読み」をそれぞれリンクできるようにしてあるので、アクセスされたい。
以下、各巻のあらすじの梗概である。

    雄飛──我が身を賭し花嫁を守れ! 総兵衛、悲壮な雪中奮戦。   「立ち読み」

      二千石を超える巨大船、大黒丸が完成した。
      執拗な与力の探索を躱し、極秘の任務を負った大黒丸は江戸湾を出航した。
      大目付本庄豊後守息女絵津は加賀藩重役の嫡男への輿入れで金沢を目指す。
      若年寄用人丹後賢吉は、円明流、林崎夢想流等の刺客団を遣って絵津殺害の挙に出た。
      雪の木曾路、塩津街道を辿る鳶沢一族が一人また一人と倒れていく。
      悲壮な奮戦が心を打つ堅忍不抜の第七巻。


    知略──総兵衛、京へ! 手に汗握る激闘。知略謀略大黒屋に交差す。   「立ち読み」

     “影”の指令は、将軍綱吉の側室へさる公卿の娘を送り込まんとする柳沢吉保の陰謀の阻止であった。
      吉保は甲賀の名門鵜飼家を召し抱え、忍者衆を手駒に加えた。
      総兵衛は襲撃に遭いながらも東海道を西上、京を目指す。
      一方、富沢町の大黒屋ではるりが忽然と消えた。
      美雪と笠蔵ら鳶沢一族の面々は決死の覚悟で救出に向かったが……。
      知略と謀略が複雑怪奇に絡み合う屍山血河の第八巻。


    難破──大黒丸に裏切り者が! シリーズ最高潮の大砲撃戦。   「立ち読み」

     巨大帆船大黒丸の乗組員だった船大工箕之吉に柳沢吉保一派が目をつけた。
     総兵衛、駒吉主従は伊香保、草津、小浜へと箕之吉を追う。
     幹部しか知り得ない渡航行程を何故、箕之吉は知っているのか。柳沢一派にも漏れているのか。
     裏切り者は誰なのか。やがて、琉球入港目前の大黒丸に南蛮の大型海賊船が立ちはだかる。
     大黒丸は海の藻屑と消えるのか、シリーズ最高潮、感慨悲慟の第九巻。


    交趾──総兵衛不在! 大黒屋が危ない。驚愕の新展開に大興奮。   「立ち読み」

     琉球沖の大黒丸遭難で総兵衛以下、又三郎、駒吉など主だった人材を欠いた富沢町大黒屋を
     柳沢吉保の魔の手が襲う。その陰湿残忍な手口に身重の美雪はある決断を下す。
     一方、総兵衛は南洋の孤島で大黒丸の改造を果たし、針路を交趾(ベトナム)へ取った。
     かの地には寛永以前に多くの和人が渡航し、日本人町の記録もあるというのだが……。
     驚愕の新展開に胸が高鳴る不撓不屈の第十巻。


    帰還──柳沢吉保との最終決戦へ! 新たに一章を書下ろし《決定版》全11巻完結。  「立ち読み」

     大黒丸は信之助の待つ琉球泊湊へ寄港した。
     薩摩・清の二重支配に喘ぐ琉球での自由な交易を目指す総兵衛に立ち塞がったのは、薩摩藩であった。
     総兵衛らは示現流の遣い手集団院外団を撃破し、六隻の軍船を連ねる十文字船団との海戦に勝利して、
     勇躍江戸帰還を果たす。そして遂に宿敵柳沢吉保との最終決戦に突入する──。
     感涙滂沱、破邪顕正の最終巻。新たに一章を加筆し堂々の完結。

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     百年の呪い―新・古着屋総兵衛シリーズ 第二巻―  「立ち読み」  

   「『血に非ず』と本書で二つのシリーズが一つの物語として合体した」。怨念一掃。新シリーズ初陣。

     今坂一族の卜師梅香林は、鳶沢一族に張り巡らされた闇祈祷を看破した。
     六義園を拠点とした闇四神の結界は、富沢町、さらに駿府鳶沢村をも包囲していた。
     幾重にも仕掛けられた柳沢吉保の百年の呪いに十代目総兵衛勝臣は敢然と立ち向かう。
     一方、闇祈祷の術者の一人李黒は、鳶沢一族と一心同体であるはずの影・本郷康秀の元に去ったという……。
     壮大な物語が動き始めた。渾身の第二巻。
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佐伯泰英/サエキ・ヤスヒデ

1942(昭和17)年、北九州市出身。日大芸術学部卒。映画・テレビCMの撮影助手を経て、1975年より、カメラマン、ノンフィクションライターとして活躍。1976年『闘牛』を発表。1981年『闘牛士エル・コルドベス 一九六九年の叛乱』でドキュメント・ファイル大賞を受賞。1987年、初の小説『殺戮の夏コンドルは翔ぶ』を発表。以降、多数の国際謀略小説、ミステリ小説を執筆。1999(平成11)年、初の時代小説『密命』を発表。以降、「夏目影二郎始末旅」「鎌倉河岸捕物控」「吉原裏同心」「古着屋総兵衛影始末」「居眠り磐音 江戸双紙」「酔いどれ小籐次」「交代寄合伊那衆異聞」等の人気シリーズを立ち上げる。人間味溢れる人物造形、豊かな物語性、迫力ある剣戟描写等いずれも高く評価され、広範な読者の熱狂的な支持を得ている。

溝口敦『暴力団』・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥
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──新・読書ノート──

     溝口敦『 暴力団』・・・・・・・・・・・・木村草弥
                  ・・・・・・・・新潮新書2011/09/16刊・・・・・・・・・・・・

   高視聴率を誇っていたテレビ番組を降板してまで、島田紳助の芸能界引退は何が理由だったのか。
   なぜ暴力団はなくならないのか? 学歴、年収、出世の条件とは? 覚醒剤や野球賭博でどのように儲けるのか? 
   女はヤクザになれるのか? なぜヒモが多いのか? 刺青や指詰めのワケは? 警察との瘉着は?
   ヤクザが恐れる集団とは何か? 出会った時の対処法とは? 
   その筋をも唸らせた第一人者が、時代ごとに変化し、社会の裏で生き延びる「わるいやつら」を、
   やさしく解き明かす「現代極道の基礎知識」。

新潮社の読書誌「波」2011年10月号より 著者自身による紹介記事を引いておく。
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      今こそ知っておきたい「暴力団」・・・・・・・・・・・・溝口 敦

 島田紳助の芸能界引退は何が理由だったのか。
 経緯を辿ると――吉本興業が、紳助と暴力団幹部との親交を示す携帯メールを入手し、同社としては放置できないので、紳助を呼び出して事情を聞いた。
紳助はメールが事実だと認め、自らの引退を言い出し、結局、吉本興業は紳助の引退を受け入れた――という流れになる。
つまり紳助は暴力団幹部と交際を断つか、それとも吉本興業を辞めるかという選択を迫られ、結局、暴力団幹部との交際を選んだ、とこの騒動を解釈できよう。
 ここで疑問が起きる。高視聴率を誇る人気タレントに芸能界を捨てさせるほど、暴力団は魅力があるのか、と。
 次のようなことが、仮説として考えられる。今回の引退は魅力ゆえではなく、暴力団への恐怖からだった、と。
十数年前、紳助は右翼から街宣車動員の集中攻撃を受けた。それを収めてくれたのが件の暴力団幹部だった。大恩がある。足を向けて寝られない。
その幹部と絶交すると言い出せば、幹部は激昂し、命さえ狙われかねない。恐怖が紳助に芸能界を捨てさせた……と。
 紳助は暴力団の実態をある程度知っているだろう。今後も大けがをしないようにつかず離れず事業に専念していきたいと考えているかもしれない。
 だが、これは甘い。「つかず離れず」をやろうとした多くの者が、骨までしゃぶられてきた。
 暴力団について関心が高まる最中に、本書を出すことになった。
 芸能人と暴力団の交際は本書でも記している。
 今の暴力団は冬の時代というもおろか、お先真っ暗な状況に突入している。末端層は稼ぎのネタが見つからず、窃盗や強盗にまで手を染めている。
組事務所に納める月の会費さえ払えず、生活保護を受けた果て、組織からドロップアウトする組員も少なくない。
相変わらず上層部は贅沢に暮らしているが、その生活は下の組員が支えてこそ成立する。末端層が崩壊しているなら、上層部の将来が暗くなるのは当然である。
 自治体の暴力団排除条例、金融、不動産業に対する警察の行政指導などに追い詰められ、今や暴力団は崖っぷちにいる。飢えている者は手当たり次第に食える者を食う。
暴力団を牧歌的なヤクザや侠客と考えるのは、大けがの元なのだ。
 本書では、多くの人がイメージや風評でしか知らない暴力団について、正しい情報をふんだんに盛り込んだ。
暴力団の所在から組織の成り立ち、覚醒剤や闇賭博でのシノギ、学歴・年収・出世の条件、女とヤクザ、警察との癒着、出会った時の対処法など、
基礎的な知識から最新の実態までを「です・ます」調のやさしい文章で、わかりやすく書いた。日頃、暴力団に出会いそうにない人でも、知っておいた方がよい情報がある。
 恐いもの見たさの方や暴力団に興味のなかった女性読者も大歓迎である。 (みぞぐち・あつし ノンフィクション作家)

溝口敦/ミゾグチ・アツシ

1942(昭和17)年、東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。ノンフィクション作家。ジャーナリスト。『食肉の帝王』で、2003年に第25回講談社ノンフィクション賞を受賞。著作に、『池田大作「権力者」の構造』『山口組動乱!!』『ヤクザ崩壊 侵食される六代目山口組』など多数。
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テレビ東京系列の長寿番組として、私もよく視聴していた番組だった。
「贋物」を摑まされる人間の心理などがよく判って面白かったのだが、島田紳助の突然の引退声明には驚いた。
もともと彼は少年の頃から「チンピラ」だったと言われていた。
テレビ出演のほかにも、沖縄の八重山の或る島で喫茶店を営んでいた(今年かの地に行ったときに、その店の横を通ったことがある)とか、
レーシングチームを持っているとか、私生活でも結構儲けていたようである。
結局、暴力団との「腐れ縁」を断ち切れなかったのであろう。日常から、彼らとは接触しないように気をつけたい。

「立ち読み」もできるのでアクセスされたい。


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