K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
201707<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201709
紅蜀葵わが血の色と見て愛す・・・・岡本差知子
011紅蜀葵

      紅蜀葵わが血の色と見て愛す・・・・・・・・・・・・・・岡本差知子

紅蜀葵(こうしょっき)は和名を「もみじあおい」という。
アオイ科の多年草で、北米フロリダ地方の沼沢地が原産という。日本には明治初期に渡来し、今では広く栽培される。
私の家にも、いつごろ来たのか、今の家に移った時も種を取っておいて蒔いたので毎年夏には、つぎつぎと真紅の花を咲かせる。
茎は数本かたまって直立し1メートルから2メートルに伸び、暑さが本格的になる7月下旬から咲きはじめ、9月になっても咲きつづける。
葉の形がモミジに似ていることからモミジアオイの名がついた。
鮮紅色の花の色と言い、長い雄しべと言い、どこか異国的な感じがする花である。花は朝ひらいて夕方には、しおれる。
花の蕾だが、蕾の先から少しはなびらの赤色が覗いているものは、明日あさに開花する。
咲き終わった実は次第に黒褐色になって丸い大粒の種が、ぎっしり入っている。
この種が地面に落ちたものは、翌年芽をだすが、余分なものは抜き取られる。

この花は私にも、ひとしお愛着のあるもので、下記のようないきさつがある。

   雷鳴の一夜のあとの紅蜀葵(こうしよくき)まぬがれがたく病む人のあり・・・・木村草弥

   このひとと逢瀬のごとき夜がありただにひそけき睡りを欲りす

これらの歌は私の第四歌集『嬬恋』(角川書店)に載せたもので、病身の妻に対する私の気持を詠み込んである。私自身にとっても愛着のある歌群である。

以下、紅蜀葵を詠んだ句を引いておく。

 引き寄せてはじき返しぬ紅蜀葵・・・・・・・・高浜虚子

 紅蜀葵肘まだとがり乙女達・・・・・・・・中村草田男

 花びらの日裏日表紅蜀葵・・・・・・・・高浜年尾

 踵でくるり廻りて見せぬ紅蜀葵・・・・・・・・加藤楸邨

 一輪の五弁を張りて紅蜀葵・・・・・・・・・瀧春一

 伊那へ越す塩の道あり紅蜀葵・・・・・・・・宮岡計次

 夕日もろとも風にはためく紅蜀葵・・・・・・・・きくちつねこ

 仏みて夜に日にいろの紅蜀葵・・・・・・・・菊地一雄

 侘び住みてをり一本の紅蜀葵・・・・・・・・深見けん二

 紅蜀葵女二人して墓に狎れ・・・・・・・・竹中宏

 紅蜀葵籠屋編む竹鳴らしたり・・・・・・・・岡村葉子

 紅蜀葵常住はだかなる昼を・・・・・・・・臼田亜浪

 草にねて山羊紙喰(は)めり紅蜀葵・・・・・・・・飯田蛇笏

 紅蜀葵真向き横向ききはやかに・・・・・・・・花蓑

 沖の帆にいつも日の照り紅蜀葵・・・・・・・・中村汀女

 つま立てて跼む女や紅蜀葵・・・・・・・・星野立子

 紅蜀葵日に向く花の揺れて居り・・・・・・・・土方花酔

 紅蜀葵砂浴び鶏の寄りどころ・・・・・・・・田島秩父

 紅蜀葵子の見上ぐるに撓ひ咲く・・・・・・・・西森請子


copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.