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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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ひと粒の種に還るべしたんぽぽの白き絮とぶ空はろばろと・・・木村草弥
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   ひと粒の種に還るべしたんぽぽの
     白き絮(わた)とぶ空はろばろと・・・・・・・・・・・・木村草弥


この歌は私の第二歌集『嘉木』(角川書店)に載るものである。
自選にも採っているのでWebのHPでも、ご覧いただける。
同じ歌集の後半に

  やくざなる言葉あそびに過ごす身にひとひら落つる蒲公英(たんぽぽ)の絮

  終(つひ)の日はたんぽぽの絮とぶやうにふるさとの野の雲をゆきたし

  黒南風(くろはえ)に捲かるるやうにたんぽぽの絮ながれゆく涅槃あるべし


という歌が載っている。これらは掲出歌と一体として鑑賞してもらえば有難い。

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ところで、最近よく見かけるタンポポは「西洋タンポポ」である。
日本タンポポ(写真②)は花の萼(がく)片が反り返っていないので、区別は容易である。
今やわれわれの目にするほとんどは、西洋タンポポに侵食されてしまったと言える。
この頃では牧草の輸入が盛んで、それらの中に紛れて日本にはない植物の種が、すごい勢いでなだれ込んでいる。
西洋タンポポの渡来は、もっと早いが、「帰化植物」であることには違いない。

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写真③に西洋タンポポの花をお見せする。ガク片が反り返っているのが判るだろう。
この頃では日本タンポポと西洋タンポポが交配して「雑種」が出来ていると言われている。
このような現象は、いろいろの植物で見られる。概して外来種の方が優勢であることが多い。
魚でも大問題になっている。
琵琶湖では外来魚の駆除のために条例を制定してブラックバスやブルーギルなどの釣の際のリリース(再放流のこと)を禁止している。

タンポポの綿の飛散は、もう始まっている。
先日、京都大学薬学部の構内を散歩していたら、タンポポの綿柄には、もう綿が飛んだ後で何もなかった。
もちろん全部が一斉に飛ぶのではないから、綿柄が生長中のものも、まだあった。
図鑑を読んでいると、四国、九州では白いタンポポが普通だという。
もちろん日本タンポポの話である。地域によって、こんなにも違うものなのである。

昔から蒲公英は俳句にもたくさん詠まれてきたので、それを引いて終る。

 たんぽぽや長江濁るとこしなへ・・・・・・・・山口青邨

 わが旅の蝦夷も果なるたんぽぽ野・・・・・・・・高浜年尾

 たんぽぽや日はいつまでも大空に・・・・・・・・中村汀女

 たんぽぽと小声で言ひてみて一人・・・・・・・・星野立子

 蒲公英や懶惰の朝の裾さむし・・・・・・・・石田波郷

 たんぽぽの折目乳出て新社員・・・・・・・・平畑静塔

 鼻先にたんぽぽ むかし匍匐の兵・・・・・・・・伊丹三樹彦

 たんぽぽの白の孤高に黄を配す・・・・・・・・稲畑汀子

 網干場ロシヤたんぽぽ増えにけり・・・・・・・・森田峠

 たんぽぽの絮の中なる無音界・・・・・・・・藤田湘子

 たんぽぽの絮とぶ誰も彼も大事・・・・・・・・岡本眸

 たんぽぽの絮のしきりに壬生の鉦・・・・・・・・大石悦子

 たんぽぽの絮わんわんと四囲に基地・・・・・・・・岸本マチ子



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