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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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「信天翁」私信と抽出歌・・・須賀まさ子
信天翁_NEW

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   草弥の詩作品<草の領域>
      poetic, or not poetic,
      that is the question. me free !
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       「信天翁」私信と抽出歌・・・・・・・・・・・・・須賀まさ子(「未来山脈」会員)

木村草弥さま
こんにちは、ひどい状況の世界中ですね。いかがお過ごしでいらつしゃいますか。
   ■人間は生きるために樹木を必要とするが樹木は人間を必要としない
痛いほど身に沁みる、この歌が現在のコロナウイルス禍の根本的原因もそこにあると思えてなりません。
人間の身勝手な傲慢さが、結果的に自らの生存の危機にまで及びはじめているのではないかしらと思えてなりません。
御歌集『信天翁』拝受しまして、一回目読んだ時に何とも不思議な“ホッ ! ”とした気持になりました。
「大きな力を信じ、ゆったりとした心持ちで生きよう」と仰有られたような心持になりました。
私この夏に喜寿になります。不真面目な「未来山脈」社の一員でした。
いまは封印していた演劇的行為・朗読(より演劇的に読み語る)に精進することをライフワークと捉えました。
「読み語り」の会中止、イベント中止etcがストレスになっていますがフェイスブックなどでの交信で随分緩和されています。
・・・・・明るいことが書ける日が早く来ることを祈ってペンを置きます。         須賀まさ子

   ■〈馬耳東風〉おそろしきかも十を聴き九を忘るる齢となりて
   ■「小生来年二月には九十歳となるので年賀欠礼」という
   ■M君よ それも分かるが年賀状は年に一度の「生存証明」なのだ
   ■若者よ、言葉にだまされてはいけない
   ■いつのまにか 、、死にたい気持にさせられたり
   ■物は嘘をつかない、物が語りかけるものは嘘をつかない
   ■言葉は究極の兵器。言葉は人を滅ぼす。言葉は要注意。
   ■街を一冊の本になぞらえる、と旅する人はみな読者だ
   ■歴史の古い町ほど、その本は分厚くなる
   ■草原から来た彼には木が邪魔だった
   ■一望さえぎるもののない草原に育った彼には木々の緑は目障りだった
   ■卒は終わる、終えるの意味から「卒業」の熟語がある
   ■虚弱児だったボク──九十歳まで生きるなんて思いもしなかった
   ■樹木は人間が人間として生き始める遥か十数億年も前から
   ■人間は生きるために樹木を必要とするが樹木は人間を必要としない
   ■樹が少なければ水を呼ばない。乾燥するのは樹が少ないからだ
   ■氷河時代の名残りがカールやモレーンと呼ばれる氷蝕地形だ
   ■その岩は黒部五郎岳カールの高山植物に囲まれている
   ■私たちは地球という巨大な岩石の上で暮らす
   ■誕生と死、形成と崩壊、夜と昼。時は螺旋状に過ぎてゆく
   ■二足歩行の姿勢は胸と腹という致命的な弱点を敵にさらす
   ■その不利を克服したのは「手」である。その手は強力な武器を使える
   ■「ここから先は観光の方はご遠慮ください」という立札で隔離される
   ■穏かで美しい分離は「壁」が人間にとって切実な意味だということ
   ■デカルトの研究者というだけで三木清は獄死した
   ■「自由」というだけで何でや? 今どきの若者よ、それが時代の狂気なのだ
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多くの歌を抽出して、的確に私の意図をあぶり出していただいた。
有難うございます。
FBの会員らしいので、私のサイトを見つけていただいて、そこでも交流いたしましょう。
私のFBのサイトは歌集の「略歴」のところに書いてあります。よろしく。


すみれ花むらさきの香に咲き出でて吾に親しき春を挿したり・・・木村草弥
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   すみれ花むらさきの香に咲き出でて
     吾に親しき春を挿したり・・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥


この歌は私の第一歌集『茶の四季』(角川書店)に載るものである。

「菫(すみれ)」というのは、古来、掲出した写真のものを言うのである。
葉が、この写真のように細長いのと、丸い葉のものとある。日本の野草らしく、小さく可憐な花である。

菫(すみれ)科。
学名 Viola mandshurica
Viola : スミレ属
mandshurica : 満州地方産の
Viola(ビオラ)は「紫色の」という意味。
私が子供の頃から親しんできたのは、この紫色の草だが、淡色や黄色などさまざまのものがあるようだ。
花の後には実が膨らみ、そこから出た種が雨に流されて、流れ着いたところで簡単に増える。
「すみれ」と名のつく草はいくつもあるが、植物学的には、掲出したものを指すと言われている。
日のあたる野や丘、畑に自生し、春に花茎を伸ばして濃い紫の花を一つ横向きに咲かせる。
茎がなく、葉は根元から出て柄を伸ばす。
「万葉集」巻8・春雑に詠われている歌

  春の野に菫採(つ)みにと来しわれそ野をなつかしみ一夜寝にける・・・・・・・・・・・・山部赤人

俳句でも

  山路来て何やらゆかしすみれ草・・・・・・・・松尾芭蕉

  骨拾ふ人にしたしき菫かな・・・・・・・・与謝蕪村

などに詠われるように春の代表的な題材の一つだった。
野の可憐な花で、目立たぬが、心に沁みてくる、なつかしい花である。

sumire7すみれ本命

以下、歳時記に載る「すみれ」の句を引いて終りたい。

 菫程小さき人に生れたし・・・・・・・・夏目漱石

 手にありし菫の花のいつか失し・・・・・・・・松本たかし

 黒土にまぎるるばかり菫濃し・・・・・・・・山口誓子

 菫濃く雑草園と人はいふ・・・・・・・・山口青邨

 すみれ踏みしなやかに行く牛の足・・・・・・・・秋元不死男

 高館の崖のもろさよ花菫・・・・・・・・沢木欣一

 みちびかれ水は菫の野へつづく・・・・・・・・桂信子

 すみれ野に罪あるごとく来て二人・・・・・・・・鈴木真砂女

 摘みくれし菫を旅の書にはさむ・・・・・・・・上村占魚

 すみれ咲く聴けわだつみの声の碑に・・・・・・・・森田峠

 菫咲く微光剥落磨崖仏・・・・・・・・倉橋羊村

 すみれの花咲く頃の叔母杖に凭(よ)る・・・・・・・・川崎展宏

 「大和」よりヨモツヒラサカスミレサク・・・・・・・・川崎展宏

 少年に菫の咲ける秘密の場所・・・・・・・・鷹羽狩行

 どちらからともなく言ひて初菫・・・・・・・・大石悦子

 老人に日暮が来たりすみれ草・・・・・・・・橋本栄治



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