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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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目つむれば菜の花の向うゆらゆらと揺れて母来るかぎろひの野を・・・・・・・・・・・・・・木村草弥
040207nanohana01菜の花

   目つむれば菜の花の向うゆらゆらと
      揺れて母来るかぎろひの野を・・・・・・・・・・・・・・木村草弥


この歌は私の第四歌集『嬬恋』(角川書店)に載るもので、自選にも採っているのでWeb上のHPでもご覧いただける。

私の歌には母を詠ったものが多い、といつも言われる。
母は四月に亡くなって、今年は19回忌になるが、丁度、私が「短歌」に深くかかわるようになった頃に母が亡くなり、
短期間に集中して「レクイエム」の小冊子に歌をまとめて作ったりした。
母親というのは、子供にとって一番近しい存在ではないか。
私の父は厳しい人だったが、家庭的というよりは「仕事」に没頭するという存在だった。
父には、随分反発し逆らったものだったが、仕事の厳しさを教えられたのは、やはり父だった。
父は、もう40年以上も前に69歳で亡くなったが、母は先に書いたように、つい19年前に93歳の長寿を全うして死んだ。
自宅で死を看取ったので、余計に印象が深いのかも知れない。

この歌は私にも自信のある好きな作品である。母の祥月命日の4月12日に載せる。
「菜の花」を詠み込んであるので、この時期にもぴったり合うし、載せることにする。
わかり易いし、母を思う心情がしみじみと出ているというので、皆さんにも好評な歌だった。

「菜の花漬」というものが季節の浅漬けあるいは「おひたし」としてスーパーなどでも盛んに売られている。
あっさりしておいしいものである。時代とともに、菜の花の利用法も変わってくるのである。

俳句の世界でも、芭蕉、蕪村の頃から「菜の花」は盛んに詠まれてきた。
以下、それらを引いて終りにしたい。

 菜畑に花見顔なる雀かな・・・・・・・・松尾芭蕉

 菜の花や月は東に日は西に・・・・・・・・与謝蕪村

 菜の花やかすみの裾に少しづつ・・・・・・・・小林一茶

 菜の花の野末に低し天王寺・・・・・・・・正岡子規

 菜の花の黄のひろごるにまかせけり・・・・・・・・久保田万太郎

 菜の花といふ平凡を愛しけり・・・・・・・・富安風生

 菜の花や夕映えの顔物を言ふ・・・・・・・・中村草田男

 菜が咲いて鳰も去りにき我も去る・・・・・・・・加藤楸邨

 菜の花に昔ながらの近江富士・・・・・・・・山口波津女

 三輪山の裾ひろがりや菜の花に・・・・・・・・滝井孝作

 家々や菜の花色の灯をともし・・・・・・・・木下夕爾


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