FC2ブログ
K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
202007<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>202009
連句・テルツァ・リーマ「霜柱」・・・・・・・・・・・・・・・・ 辻 景ほか
鈴木漠0001

──鈴木漠の詩──(8)

   連句・テルツァ・リーマ「霜柱」・・・・・・・・・・・・・・・・ 辻  景 ほか

   霜柱一足ごとのこの世かな             辻    景(冬) a
    石蕗(つは)の黄金は生の名残か        三浦あすか(冬) b
   何時とても栄華の綺羅のいと儚(はか)な    毬  まち子(雑) a

    目刺し肴に呷(あふ)れるリカー         鈴木   漠(春) b
   花びらを載せし庭下駄履きかねし         山名   才(花) c
    進学果たす孫の誇りか              服部恵美子(春) b

   デート中咄嗟の風に髪跳ねし           中林ちゑ子(恋) c
    サングラスして逢瀬重ねる            在間 洋子(夏恋) d
   はたと止む河鹿の顫音(トリル)早い寝し    中野百合子(夏) c

    宇宙の静寂(しじま)琴座チャンネル         まち子(雑) d
   舟を出し十五夜を祝(ほ)ぐ古都の池          恵美子(月) e
    紅葉の錦タイムトンネル                    漠(秋) d

   烏瓜野面彩る超サイケ                 あすか(秋) e
    ピカソの描く歪なる裸婦                ちゑ子(恋) f
   火事宿す瞳見開きて幼気(いたいけ)            景(冬) e

    悴(かじか)みながら拵(こさ)へるピラフ         才(冬) f

2010年12月首尾    おたくさ連句塾

テルツァ・リーマ Terza Rima (三韻詩)
 中世イタリアに起源を持つ脚韻定型詩。

 十三世紀初頭のダンテ「神曲 LA DIVINA COMMEDIVA」は「地獄篇」「煉獄篇」「天堂篇」の全曲がこの形式で書かれた。
 三の倍数行プラス一行でで構成される。押韻形式は aba/bcb/cdc/ded/efe/f
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
私にとっては初見の韻形式の連句である。
中世の西欧詩の押韻形式を「連句」に取り入れたものである。 とても面白い。

掲出した鈴木漠編『連句集・轣轆帖』は2011/05/01編集工房ノア刊のもので54篇の連句作品が載っている。
連衆の人々の数は実人数で64を数える。
先に紹介した『ぜぴゅろす抄』の出版が2004年なので、七年ぶりの刊行ということになる。
鈴木漠の「連句」にかける執念には敬意を表したい。

あと、もう一つ「テルツァ・リーマ」形式の連句が載っているので、以下に引く。
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

   連句・テルツァ・リーマ「京柱峠」・・・・・・・・・・・・宮崎鬼持ほか

     土佐と阿波境(さか)ふ峠かしぐれけり      宮崎 鬼持(冬) a
      関所の祉に続く蕎麦刈               鈴木  漠(冬) b
     Uターン逸る心は天翔(がけ)り           松本 昌子(雑) a

      祖父母の智慧に吾も肖(あやか)り       服部恵美子(雑) b
     機を織る音間遠なる月の夜                 昌子(月) c
      水駅に声落す初雁                     鬼持(秋) b

     早稲酒の出荷原簿に紙縒(こより)撚(よ)る         漠(秋) c
      娘奥手で家事の切盛り                    昌子(恋) d
     さりながら隣の坊(ぼん)が慕ひ寄る            恵美子(恋) c

      哀別の歌残す防人(さきもり)                   漠(雑) d
     夏月も日に異(け)に痩せて楫(かぢ)枕            鬼持(夏月) e
      せゝらぎ高き明易の森                    恵美子(夏) d

     よちよちと孫と雛(ひよこ)が駆けつくら            昌子(雑) e
      春風邪あるな七里けつぱい                  鬼持(春) f
     古里を縁(よすが)となして朝桜               恵美子(花) e
     
      レガッタの櫂(かい)立てゝ完敗                漠(春) f 

*京柱峠。四国の秘境徳島県東祖谷郷の高知県境にある峠の名。藩政時代、祖谷山一揆の首謀者が処刑梟首された地として知られる。
 京柱は古代信仰の神の依代の木、清浄柱(きよらぎ・きよばしら)が語源(柳田國男説)か。
*けっぱいは「結界」の訛り。魔障を七里四方に入れないための境界。

     
コメント
コメント
sohya 様
今日は~!
何時もコメント有難うございます。
昨日、帰国致しました。何時も為になる
記事を有難うございます。今後共、宜しくお願い致します。
2011/03/05(土) 08:37:36 | URL | ももたろう #- [ 編集 ]
お帰りなさい!
■ももたろう様。
お早うございます。
お帰りなさい!
日本も冬に逆戻りの寒さです。
また面白い記事を拝見させてください。
では、また。
2011/03/05(土) 09:43:15 | URL | sohya #- [ 編集 ]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2020 Powered By FC2ブログ allrights reserved.