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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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参考資料─福島第1原発事故、海外で「スリーマイル島原発の同等以上」との見方広がる・・・・・・・・・産経新聞
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──参考資料──

  福島第1原発事故、海外で「スリーマイル島原発の同等以上」との見方広がる・・・・・・産経新聞
                          3月15日(火)21時44分配信

東電・福島第1原発事故は一号機から始まって次々と拡大し、点検のために休止中の四号機などにも冷却水が減って、温度上昇のために危険性が出てきたと報道されている。
当事者ではない海外からの視線の方が客観的に見られているので、それらの報道には注目したい。↓

 東日本大震災に伴う東京電力の福島第1原子力発電所の事故について、国際社会は、炉心の大規模溶融が起きた米スリーマイル島原発事故や、炉心もろとも大爆発を起こし多数の死者を出した旧ソ連のチェルノブイリ事故と並ぶ大規模事故だと受け止めている。少なくともスリーマイル島原発と同等以上の規模になるとみる声も強まっている。

 ロイター通信によると、フランス原子力安全当局は14日、原子力施設事故に関する国際原子力事象評価尺度(INES)で定められたレベル0~7までの8分類のうち、福島第1原発事故は「レベル5か6に該当する可能性がある」という見解を明らかにした。

 スリーマイル島原発事故は「施設外へのリスクを伴う事故」に当たるレベル5なので、それと同等以上の規模だという見方だ。福島第1原発事故がさらに拡大すれば、「大事故」に相当するレベル6だとみられる可能性が強まる。

 これを上回るのが最悪のレベル7に該当するチェルノブイリ原発事故だ。
欧州からの報道によると、国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)の天野之弥事務局長は14日の会見で、チェルノブイリ原発事故との違いについて「福島第1原発事故は人間や設計のミスが原因ではなく巨大な自然災害によって引き起こされた」と強調した。

 実際、チェルノブイリ原発事故が未曽有の被害を出したのは、旧ソ連政府の情報隠蔽など人災の側面が大きい。さらに原子炉の構造が福島第1原発と違う。

 チェルノブイリ原発の原子炉は「黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉」と呼ばれ、格納容器がなく原子炉が密閉されていないことが特徴だ。このため放射性物質が大量に放出された。

 これに対し福島第1原発が採用する「沸騰水型軽水炉」と、スリーマイル島の「加圧水型軽水炉」の原子炉には格納容器がある。

 ただ、15日には福島第1原発の2号機で、格納容器につながる設備が爆発で損傷を受けた。同原発に対する国際社会の目はさらに厳しくなる可能性がある。
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日本の原子力発電所 を列挙する。 ↓

歴史などは省略。

一覧 稼動中

 名称       電力会社     立地場所      炉数      炉型             備考
泊発電所      北海道電力   北海道泊村   3基   加圧水型原子炉
東通原子力発電所  東北・東京電力 青森県東通村  1基 沸騰水型原子炉   東北電力2基、東京電力2基
女川原子力発電所  東北電力   宮城県女川町   3基  沸騰水型原子炉
福島第一原子力発電所 東京電力  福島県大熊町、双葉町 沸騰水型原子炉 (1号機~4号機は大熊町,5~6号機は双葉町) 6基/ほか計画中2基
福島第二原子力発電所  東京電力  福島県富岡町  4基  沸騰水型原子炉
東海第二発電所  日本原子力発電  茨城県東海村  1基  沸騰水型原子炉
柏崎刈羽原子力発電所  東京電力  新潟県柏崎市  7基  沸騰水型原子炉
浜岡原子力発電所  中部電力    静岡県御前崎市  3基  沸騰水型原子炉    ほか計画中1基
志賀原子力発電所  北陸電力    石川県志賀町   2基  沸騰水型原子炉
敦賀発電所   日本原子力発電   福井県敦賀市   2基  沸騰水型原子炉、加圧水型原子炉  ほか計画中2基
美浜発電所   関西電力       福井県美浜町   3基  加圧水型原子炉
大飯発電所   関西電力       福井県おおい町  4基  加圧水型原子炉
高浜発電所   関西電力       福井県高浜町   4基  加圧水型原子炉
島根原子力発電所 中国電力     島根県松江市   2基  沸騰水型原子炉    /ほか計画中1基
伊方発電所    四国電力     愛媛県伊方町   3基  加圧水型原子炉
玄海原子力発電所  九州電力    佐賀県玄海町   4基  加圧水型原子炉
川内原子力発電所  九州電力  鹿児島県薩摩川内市 2基 加圧水型原子炉    /ほか計画中1基
もんじゅ 日本原子力研究開発機構  福井県敦賀市   1基   高速増殖炉   2010年5月6日に運転を再開

非稼動中、着工断念 など省略
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上の一覧を見れば判るように「沸騰水型」と「加圧水型原子炉」の二種類がある。
「沸騰水型」は格納容器などの大きさが小さく建設経費なども安いが、世界的な趨勢は「加圧水型」に移っているという。
今回事故を起こしている東電のものは前者であるとともに稼動以来40年も経過する旧型である。
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   プルサーマル─MOX燃料棒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

プルサーマルとは、プルトニウムで燃料を作り、従来の熱中性子炉で燃料の一部として使うことを言う。なお、プルサーマルとは、プルトニウムのプルとサーマルニュートロン・リアクター(熱中性子炉)のサーマルを繋げた和製英語(plutonium thermal use)である。なお、軽水炉は熱中性子炉の一種である。


名称の由来 もんじゅのような高速増殖炉では、高速中性子によってプルトニウムを核分裂させるが、プルサーマルでは、通常の軽水炉と同様に、熱中性子によってプルトニウムを核分裂させることから、このような名称が作られた(和製英語)。

通常の軽水炉との違い 通常、軽水炉ではウラン235とウラン238を混合したウラン燃料(二酸化ウラン)を核分裂させることで熱エネルギーを生み出すが、ウラン238が中性子を吸収し2度のβ-崩壊を経てプルトニウム239が生成され、そのプルトニウム239自体も核分裂する。その結果、発電量全体に占めるプルトニウムによる発電量は平均約30%となる(プルサーマル発電を行なわない場合でも、運転中の軽水炉の中にはプルトニウムが存在し、ウラン同様に発電に利用されていることに注意)。それに対し、プルサーマルではMOX燃料と呼ばれるウラン238とプルトニウムの混合酸化物(Mixed Oxide)を燃料として使用する。プルサーマルで使われるMOX燃料はプルトニウムの富化度(含有量)が4~9%であり、MOX燃料を1/3程度使用する場合、発電量全体に占めるプルトニウムによる発電量は平均50%強となる。

なお、高速増殖炉でもMOX燃料が使用されるが、プルトニウムの富化度は20%前後である。

プルサーマル方式の利点と欠点
・利点
原則として、従来の軽水炉のままで運用が可能である。
従って、高速増殖炉の実用化を待たずに、再処理された核燃料(プルトニウム)の消費が可能になる。
これにより、資源の有効利用が図られるだけでなく、エネルギー自給率を高めることができる。さらに、余剰のプルトニウムを持たないという国際公約を守ることができる。
プルサーマル方式そのものについてでは無いが、再処理をするということは使用済み燃料からウランを回収するということであって、ワンススルー方式に比べ高レベル放射性廃棄物の量が大幅に減る。放射能の量が減るわけではないし、ガラス固化体の取り扱いは大変(20年間常時監視、その後深地層処分が必要)だが、輸送や処分場の規模を1/10程に抑えることができる。
・欠点 しかし、プルサーマル方式は、元々ウラン燃料を前提とした軽水炉でプルトニウムを(一部)燃やすこともあり、経済的な課題のほか、技術的に見て課題点が多い。

再処理に関わる部分
軽水炉からの高レベル核廃棄物をそのままガラス固化させる場合と比べ、事故が発生する可能性が飛躍的に高まる
再処理によって核廃棄物は却って増える(一般的な資源のリサイクルと異なる点)
冷戦終結後、ウラン資源の需給は安定しており、再処理で製造したMOX燃料では経済的に引き合わない状態になっている(つまり、プルサーマル計画自体が不経済)。
再処理を行なうと核燃料の高次化が進むため、最大でも2サイクルまでしか行なえない(高速増殖炉の場合はこの問題は発生しにくい)
これに対し原子力関係者は使用済み燃料の発生量や再処理工場の能力などから1サイクル目が終わるのは来世紀などと考え向き合うことを避けている。
再処理を行っても、利用できるのは使用済み核燃料のうち1~2%を占めるプルトニウムのみで、燃え残りウランは高速増殖炉のメドが立っていない現在、利用するアテがない。
MOX燃料の軽水炉での燃焼に関わる部分
高速増殖炉と比べて燃焼中に核燃料の高次化が進みやすく、特にアメリシウム241が生成されやすくなる。核燃料の高次化が進むと、反応が阻害され、臨界に達しなくなってしまい、核燃料として使用できなくなる。
上記と関連し、事故が発生した場合には従来の軽水炉よりプルトニウム・アメリシウム・キュリウムなどの超ウラン元素の放出量が多くなり、被ばく線量が大きくなると予測される。
原子炉の運転や停止を行う制御棒やホウ酸の効きが低下する。
燃え方にムラが生じ、よく燃えるところの燃料棒が加熱・破損しやすくなる。もっとも、これは現行の方式ではコストを下げるために一部の燃料棒のみにMOX燃料を入れるから起きる現象で、コスト面を犠牲にして全燃料棒にMOX燃料を入れるように変更すれば回避できる。
水蒸気管破断のようなPWRの冷却水温度が低下する事故や、給水制御弁の故障のようなBWRの炉内圧力が上昇する事故が発生した場合において、出力上昇速度がより速く、出力がより高くなる。(燃料体の設計および原子炉内での配置を工夫することによって対処が可能)

MOX燃料そのものの持つ危険性
:MOX燃料を参照。

日本国外での動向 冷戦の終結と、ソビエト連邦の崩壊によって核兵器の解体が進んでいるため、世界的なプルトニウムの剰余が核不拡散の観点から問題になっている。一方で、プルトニウム利用の主流である高速増殖炉については、各国で計画の中止や遅延が相次いでおり、プルトニウム処理の有効な方法として、プルサーマルを捉える向きもある。

ヨーロッパでのプルサーマルの実績は長く、1963年に開始したベルギーを始めとして、イタリアやドイツでは1960年代からの経験がある。また、オランダやスウェーデンでも行われたことがある。ただしドイツ・スイス・ベルギーでは抽出済みのプルトニウム在庫を燃やしたらプルサーマルは終了とされており、今後も再処理を行ってプルトニウムを抽出し、積極的にプルサーマルを続けようとしているのはフランスだけとなっている。

アメリカ合衆国では1960年代にプルサーマルが始められたが、20年間ほど中断が続いた。その後、2005年6月から、カトーバ1号機でMOX燃料の試験運転が開始され、同年10月には、エネルギー省所有のサバンナリバーサイトで、解体核用のMOX燃料加工工場の建設が開始された。また、同年11月には、これとは別に使用済燃料再処理・MOX加工・廃液ガラス固化・中間貯蔵を目的とした複合リサイクル施設建設の予算が議会を通過、承認された。こちらは2007年までに建設場所を選定し、2010年までに着工する予定となっている。

2006年には、アメリカが国際原子力パートナーシップを発表し、日本を含む国際協力による高速炉を用いた核燃料サイクルの実施計画が開始された。

日本国内での動向 この節は現在進行中の事象を扱っています。記事の内容は最新の情報を反映していない可能性があります。

日本においてプルサーマル計画が注目を集めたのは、もんじゅの事故により高速増殖炉の開発の見通しが立たなくなったことがきっかけである。日本においても、プルサーマルの開始に向けて、国による安全審査や地元の事前了解が進んでいたが、住民投票による反対(新潟県)などにより、計画は遅れていた。他の反対の事例としては、福島県知事(当時)の佐藤栄佐久が、発電所から距離のある地域を含めた県全体の観点や自身の戦略等から、地元の意向を別に強く反対してきた、といったことがある。

一方で、2006年(平成18年)3月に、九州電力の玄海原子力発電所3号機で実施したいという申し入れに、佐賀県知事の古川康は事前了解を出した。また、2008年(平成20年)1月には、福井県知事の西川一誠が高浜原子力発電所の3、4号機で、2010年(平成22年)までにプルサーマル発電を実施する計画に事前了解を、静岡県知事の石川嘉延が浜岡原子力発電所でのプルサーマル発電に事前了解を出す など、地元の同意も背景に、プルサーマル発電計画は着実に実施に向かって進んでいる 。

プルサーマル発電での営業運転中の原子炉
九州電力 玄海原子力発電所3号機 2009年(平成21年)11月5日より試運転開始。同年12月2日より、営業運転を開始。
四国電力 伊方原子力発電所3号機 2010年(平成22年)3月2日より試運転開始。同年3月30日より、営業運転を開始

東京電力 福島第一原子力発電所3号機 2010年(平成22年)9月18日より試運転開始。同年10月26日より、営業運転を開始。

関西電力 高浜原子力発電所3号機 2010年(平成22年)12月25日より試運転開始。2011年(平成23年)1月21日より、営業運転を開始。
現在までに事前合意が成立しているプルサーマル発電計画 中部電力 浜岡原子力発電所4号機 2012年(平成24年)3月以降に導入予定。
関西電力 高浜原子力発電所4号機 2011年(平成23年)夏から導入予定。
中国電力 島根原子力発電所2号機
北海道電力 泊原子力発電所3号機
東北電力 女川原子力発電所3号機 2015年(平成27年)度までに導入予定。
現在計画中のプルサーマル発電計画 電源開発 大間原子力発電所1号機 2014年(平成26年)度に運転開始予定。(建設中)
プルサーマル計画の進捗状況 プルサーマル計画は、核燃料の検査データ不正や原発事故により、当初計画が10年以上遅れている。

主なメーカー 
アレヴァNP(Areva NP)(三菱重工業と業務提携)
三菱重工業
東芝(ウェスティングハウス・エレクトリック (WH)を買収)
ゼネラル・エレクトリック (GE)(日立製作所と原子力事業で経営統合)
日立製作所
日立GEニュークリアエナジー
世界的なメーカーの寡占化が進んだ結果、2008年現在では、アレヴァ-三菱、東芝(WH)、GE-日立の3グループに絞られている。
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引用記事ばかりになって、読みにくいと思うが、上に書かれているところに、今回の「東京電力 福島第一原子力発電所3号機 」の爆発事故について見逃せないと思う。
公表されたアメリカの衛星写真が、この三号機の破損を捉えたが、損傷も一号機とは大きく、しかも発表される「放射能」の数値も極めて大きいのは、
この「MOX燃料棒」に由来すると考えられるからである。
もとより私は原子力については素人であり、断定的な発言は控えるが、一号機とは、質的に違うということを理解した上で、今後に生かしてもらいたい。


平井憲夫氏(故人)の「原発がどんなものか知ってほしい」という記事は、原発工事の最前線で働いてきた人の体験談として貴重である。
長いので読みにくいが真ん中は端折っても、終りの方は必ず読まれたい。

川上武志氏の「原発ジプシー」という記事も炉心で働かされる人について生々しいので、ご覧あれ。

原子力工学の博士号と技師としての経験を持つ大前研一「原発はもう民間企業では継続できない」の動画は示唆的である。長いが聞いてみてほしい。

今回の事故の対応として「冷却系」に対する拙速さが目だっている。
原発にとって、ここが一番肝要なところであり、しっかりやっていただきたい。
ご参考になれば幸甚である。 必要があれば、また追記する。

  間違った伝聞や風評被害が広がっている。
   惑わされず冷静に行動したい。


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