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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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イエスの最初の奇蹟「カナの婚礼のワイン」・・・・・・・・・・・・・・木村草弥
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 ↑ ルーヴルにあるヴェロネーゼ作「カナの婚礼」の絵

──巡礼の旅──(7)

     イエスの最初の奇蹟「カナの婚礼のワイン」・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

今から約二千年前、イエス・キリストが誕生した。
彼は万人の病を癒し、自然の力さえも操ることが出来た奇蹟の人と伝えられている。
イエスの最初の奇蹟は、喜びに満ちた婚礼に招かれたときに起こったとされる。
ヨハネ福音書(2章1-11)によると、ガリラヤ地方のカナという村で、イエスと母マリア、弟子たちが村の婚礼に招かれたとき、長い宴がつづいたために、とうとう葡萄酒がなくなってしまった。
「葡萄酒がないなら喜びもない」という諺があるほど、葡萄酒は祝い事に必要不可欠なものだったため、イエスは召使に、石甕に水を満たすよう命じて、それを極上の葡萄酒に変えた。
それを知らない世話役は召使が運んだ石甕に入った葡萄酒を呑み「最初は良い葡萄酒を出し、酔いが回った頃に劣ったものを出すのに、こんな良い葡萄酒が出てくるとは」と驚いた。
その奇蹟を見た弟子たちは、イエスを神の子だと確信し、信頼を捧げたという。
これがカナの婚礼の奇蹟、と今に至るまで伝えられる物語である。

IMG_4711V6カナ婚礼教会
 ↑ イスラエル・ガリラヤ湖畔カナ村の「カナ婚礼教会」

この奇蹟のエピソードのある地には「カナ婚礼教会」が建てられている。
写真のものはフランチェスコ会の建てたもので、もう一つギリシャ正教の建てたものが他にある。
これらの二つの教会は、イエスの生涯を辿る巡礼地の一つとして、現在も多くの人々が訪れるのである。

イエスは伝承によれば、
ベツレヘムで生まれ、このナザレをはじめとするガリラヤ湖周辺で育ち、数々の説教と奇蹟を起したイエスは、次第に民心を捉え、一部で熱狂的な支持を得ていた。

  大き瓶(かめ)六つの水を葡萄酒に変へてイエスは村の婚礼祝ふ  ─カナ婚礼教会─

  サボテンと柘榴のみどり初めなる奇蹟にひたるカフル・カナ村
・・・・・・・・・・・・木村草弥

この地での私の歌である。第四歌集『嬬恋』(角川書店)所載。

はじめに掲出した絵はフランスはパリのルーヴル美術館にあるもので、世界的に名高い絵「モナリザ」の向かいに展示されている。
この絵はルーヴルはもとより、美術史上、最も大きなカンヴァス画の一つであり、タテ6.7m、ヨコ9.9mの大きさを誇る。
イエスの起こした最初の奇蹟は、おそらく、そのキャンバスの大きさが象徴するように、人々に多大な影響を与えた出来事だったに違いない。

葡萄の起源は極めて古い。
紀元前7000年頃、古代文明発祥の地メソポタミアでは既に葡萄栽培が行われており、人々にとって身近な食物だった。
それ故に、葡萄にまつわる譬えや教えは人々の心に直接働きかけるのに好都合だったのだろう。
聖書の世界では、葡萄や葡萄酒にまつわる話が数多く記されている。
皮肉にも、イエスが最初の奇蹟で人々に喜びを与えた葡萄酒は、のちに、最後の晩餐で「多くの人のために流される自分(イエス)の血」と形容されることとなるのだが、彼の生涯の中で、葡萄酒がいかに重要なものであるかを窺い知ることが出来るというものである。



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