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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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もう行かない海外旅行のパンフレットがしつこく届く悪意のように・・・・・・・・・・・・・藤原光顕
芸術と自由

──藤原光顕の歌──(3)

   もう行かない海外旅行のパンフレットが
                しつこく届く悪意のように・・・・・・・・・・・・・藤原光顕


この歌は最近届いたばかりの梓志乃さん発行の『芸術と自由』誌N0278号2011/09に載るものである。
その一連10首を引いておく。

       軽いなァ・・・・・・・・・・・・・・藤原光顕

 いっときに咲いたサボテン幾鉢を玄関に移し 今日も何とかなりそう

 塀の上にミニ薔薇の鉢並べこの家のおじさんも見てほしいんや やっぱ
 
 筋書きのように続くちぐはぐあんまりでどうにでもなること忘れてしまう

 乗換の弧線橋から見下ろすレールの反射 あの一言うまく捨てられそう

 もう行かない海外旅行のパンフレットがしつこく届く悪意のように

 アマルフィとかあこがれるだけで疲れて たぶん二日で飽きると思う

 あの夏の噴水の影揺れていた あなたは何を覚えているか

 ふところの狭い文字と思い始める頃葉書いちまいやっと埋まる

 眩しくて 賑やかで 地下街に必ず出口があるということ

 天王山の向こうは大阪で淀川の空を<飛行絵本>は飛び続ける 今も

藤原光顕さんは私よりも年下だが、もと神戸在住の人で季刊誌「たかまる通信」の発行人である。
彼の自由律の歌は何度か、ここでも採り上げたことがある。
今はご子息がもう十年も前に京都市郊外に家を建てられたのを機会に、「天王山」近くの新興住宅地に住んでおられる。
この一連の表題の「軽いなァ」は、採り上げる主題が、重いものではなく、軽いということだろうが、人生には重い軽いものが交互に生起するものだ。
冒頭に採り上げた歌も、嫌なら配送停止の手続きをとればいいことで、それを軽妙なアレゴリーとしていて秀逸である。
そう言えば、梓志乃さんにも長らく逢っていないなぁ。
藤原さん。 どうぞ、お元気で。


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