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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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荻須高徳展─美術館「えき」KYOTO/帰ってきた江戸絵画─ニューオーリンズ ギッター・コレクション展・・・・木村草弥
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 ↑ 荻須高徳「サン=タンドレ・デ・ザール広場」 1936年作  ポンピドゥセンター蔵
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     荻須高徳展──美術館「えき」KYOTO・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

秋晴の「秋分の日」の一日、家の中にくすぶっているのは勿体ないので、ネットで検索して、最寄りの絵の展覧会に出かけた。
京都駅の自由通路など、芋の子を洗うような混雑ぶりであった。

JR京都駅七階にある美術館「えき」KYOTOで開催中の「荻須高徳展」である。
入場料は800円だが、「ICOKA」を使うと、なんと600円だという。
「IKOKA」を普及しようというJRの露骨な手段だが、日頃イコカを愛用している身としては、これを見過ごす手はないのでイコカを使った。

荻須は私の好きな画家である。
サインには「OGUISS」と書かれているが、これはフランス語読みにした場合に一番まちがいなく発音してもらえる「綴り」なのである。
この絵を一目見てわかるのが、なんとなく佐伯祐三の香りがしないか。
冬を感じさせるパリの街並みを厚みのある油彩で描く描き方が佐伯に似ている。
この描き方はブラマンクやユトリロが好んだ手法で、ただ、異邦人として、珍しかっただろう西洋の文字を描きこんでいるところが佐伯風である。
佐伯の絵と並べてみると性格の違いだろうか、佐伯のほうが筆が荒々しいように見える。

荻須は、東京美術学校西洋画科を出てすぐに渡仏する。
フランスでは先に渡仏していた佐伯に会い、翌年に佐伯の死に立ち会う。
佐伯の画風を後世に伝えたいと考え、その画風を自分のものにしたようである。
それから第二次世界大戦時には帰国するが、戦後最初にフランスに戻るのをフランス政府から許されたのは彼だ。その後1986年に死ぬまでフランスで過ごす。
佐伯が30歳で精神病院で亡くなっているにもかかわらず日本では活動がよく知られているのに対して、
荻須は佐伯ほど知られていないかなと思われる。性格的におだやかで地道な活動をしていたからなのかなと思われる。
しかし「文化勲章」を受賞した今となっては広く日本人にも知られる画家であることは間違いない。
親日家のシラク氏がパリの市長だったときに荻須のことを「もっともフランス的な日本人」と称しているそうで、フランスに溶け込んでしまった日本人なのかもしれない。
掲出される絵の中に愛妻・美代子を描いたものが数点ある。彼の画業を支えたのが美代子である、と言われている。
彼の娘さんは彼の地の人と結婚して、今は著作権継承者となっているようだ。

以下、Wikipediaの記事を引いておく。
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荻須は画家として活動期間の大半をフランスの首都パリで過ごした。初期の作品は佐伯祐三と同じく、ヴラマンクとユトリロの影響が見受けられ、パリの街角、店先などを荒々しいタッチで描いたものが多かったが、その後穏やかなタッチで造形性に富んだ構成でパリの都市風景を描くようになる。

荻須は1901年(明治34年)、愛知県中島郡(現・稲沢市)の地主の子として生まれる。愛知県立第三中(現・愛知県立津島高等学校)を経て、1921年(大正10年)に上京、小石川(現・文京区)にあった川端画学校に入り、藤島武二に師事する。1922年(大正11年)には東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画科に入学。1927年(昭和2年)に同校を卒業すると、9月に渡仏。1928年(昭和3年)、佐伯祐三らとモラン写生旅行を行い、佐伯の死にも立ちあう。

荻須の画家としての最初の成功は1928年(昭和3年)のサロン・ドートンヌ入選であった。1934年(昭和9年)には最初の個展をジュネーヴで開催。この頃から、作風も佐伯と見分けのつかないようなものから、落ち着いた色調、静寂さを備えたものへと変化していく。サロン・ドートンヌ会員に推挙され、フランスでの地位を確立したかに見えたが、1940年(昭和15年)に戦況悪化のため一時帰国を余儀なくされる。この時サロン・ドートンヌ出品作がパリ市買上げとなった。帰国後は新制作派協会の会員となる。

終戦後の1948年(昭和23年)、日本人画家として戦後初めてフランス入国を許可され再び渡仏。以後死去するまでパリで制作活動を行うことになる。1982年(昭和57年)にはフランス国立造幣局が荻須高徳の肖像を浮彫にしたメダイユを発行。後に同国大統領となるシラク・パリ市長(当時)は「最もフランス的な日本人」と彼を評した。同年文化功労者に選定されたのをうけて10年ぶりに帰国したのが祖国の地を踏む最後となった。

1986年(昭和61年)10月14日、パリのアトリエで制作中に倒れ死去、84歳だった。死の一週間前ほどに同年の文化勲章受賞が内定していたため、11月3日には死去日にさかのぼって同賞が授与された。

墓はパリのモンマルトル墓地にある。
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荻須
 ↑ パンフレットに載る作品のいくつか。
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ギッター

駅の九階の京都の街を見晴らせるレストランで軽食を摂って、地下鉄で烏丸三条に移動。京都文化博物館で
     帰ってきた江戸絵画─ニューオーリンズ ギッター・コレクション展 を見る。

このコレクションは千葉など日本各地で展示されてきたようで、↓ のような動画があるので貼り付けておく。


アメリカ、ニューオーリンズ在住の眼科医ギッター博士と妻イエレン女史は、昭和38年から2年間日本に滞在したことを機に、40年近い歳月をかけ、優れた日本美術を収集してきた。
日本美術の持つ「純粋で、シンプルで、素朴な」美しさ、とりわけ墨線の持つ多様な表現に魅せられ、コレクションの中心に禅画、次に文人画、円山四条派、琳派、浮世絵、奇想の画家へと幅を広げ、今日では、円山応挙、伊藤若冲、酒井抱一など江戸時代を代表する画家による一大コレクションとなっている。
本展では、ギッター・イエレン財団の所蔵する個性溢れる日本美術コレクションの中から、近世絵画を中心とする優品を選りすぐり、その全容を紹介。
里帰りした珠玉の江戸絵画約100点は逸品揃いで、彼ら夫妻の審美眼の優秀さを見ることが゜出来る。

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陽明文庫

   近衛家 王朝のみやび 陽明文庫の名宝 1・・・・・・・・・木村草弥

同じ文化博物館内の無料の総合展示で「近衛家 王朝のみやび 陽明文庫の名宝 1」を見る。
宮中に最も近くに居た近衛公爵家に伝わる名宝である。
パンフレットをコピーしておく。②と③を左右に繋ぐと見開きになる。
陽明文庫0001
陽明文庫0002

コメント
コメント
sohya 様
今日は~
色々な催しがありいいですね~!
こちら松山では大した催しは数少なく残念です。上海で久し振りに映画を2度ほど見に行きましたがチケットの高さに驚きました。今後共、宜しくです。
2011/09/26(月) 12:24:36 | URL | ももたろう #- [ 編集 ]
中国は「物価高」に見舞われるでしょう
■ももたろう様。
日本が、かつて経てきた道を、中国は今たどろうとしているのです。
日本も昭和三十年代、四十年代は毎年二桁の物価上昇に見舞われたのです。
ただ当時は今の中国と一緒で経済成長がめざましかったので、よかったに過ぎません。
中国も沿岸部では安い労働力が確保できないと言いますね。
貧富の差が大きくなると中国社会も大きな混乱をきたすでしょう。
「いつか来た道」なのです。「歴史は繰り返す」です。
これが「資本主義」経済の怖いところです。
この言い方が悪ければ「自由主義」経済と言い換えても同じことです。
では、また。
2011/09/26(月) 16:01:41 | URL | sohya #- [ 編集 ]
世界的 歴史的 絵画を探す会(名前検討中 
ギッターコレクション展 僕も 行きました
佐伯祐三 荻須高徳 で 画像検索しています。二人の風景画 独特で 面白いですね。最高。私は あまり 画家名と作品名に詳しくないです。たくさんの 名画が 知りたいなぁ。絵画同好会(名前検討中
ジャズか クラッシックが 聴きたくなりました。静寂の中で 絵を 見る方がいいかなぁ
昔 佐伯画家 荻須画家 の生の絵を 美術館で 見たのだけれど 作品名が 思い出せないです。
2012/05/27(日) 21:35:14 | URL | 謎の三文字☆村石太&村石太星人 #QlUJt2S2 [ 編集 ]
古い記事を、よく読んでくださいました。
◆村石太さま。
仮に、こう呼ばせていただきました。
コメント有難うございました。
古い記事を、よく読んでくださいました。
私は単なる絵画愛好者に過ぎません。
また、お遊びにおいでください。
では、また。
2012/05/28(月) 05:49:34 | URL | sohya #- [ 編集 ]
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