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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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『 一乗谷 DISCOVERY PROJECT』・・・・・・・・・・・・木村草弥
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──新・読書ノート──

       『 一乗谷 DISCOVERY PROJECT』・・・・・・・・・・・・木村草弥
             ・・・・・・・・・・新潮社2011/12/22刊・・・・・・・・・・・

        「一乗谷」は「特別史跡」と「特別名勝」と「重要文化財」のトリプル指定を受けた史跡。
        戦国時代、朝倉氏が栄華を極め「京都の奥座敷」と賞された城下町は、
        しかし、信長に攻め滅ぼされて、まるでポンペイのように町も人も一夜にして消えうせた……。
        今は草繁り苔むす空間に隠された物語を探す、400年の時空を超えた幻想写真集。

新潮社の読書誌「波」2012年1月号より 書評を引いておく。
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        なにもないからおもしろい        西澤恵子

福井県福井市一乗谷。
戦国時代に1万人都市として栄え、「京の奥座敷」と呼ばれるほど文化が豊かに花開きながら、織田信長によって一瞬にして焼き払われた悲劇の都市。
 その後の河川の氾濫などで田畑の下に埋もれたまま約400年の月日が流れ、昭和に入ってから、戦国時代の町並みの姿が、ほぼ完全な形で発掘されている。
全国に5カ所しかない、特別史跡・特別名勝・重要文化財の三つの指定を受けている、歴史的な価値のとても高い場所です。
 日頃、広告を手がけているクリエーティブ・ディレクター佐々木宏さん、アートディレクター副田高行さんのもとに、
その一乗谷にスポットを当てた、福井市の観光誘致のキャンペーンを展開したいという話が舞い込んだのが2008年12月のこと。
きっかけは、かつてANAの宣伝部長を務め、佐々木さん・副田さんとともに多くのキャンペーンを世に送り出した安野敏彦さんが、
退職後、出身地である福井市に戻り、市の観光アドバイザーとして、これまで培った広告の力でふるさとの観光施策の力になりたいと考え、
「今までの観光誘致キャンペーンとはまったく違うことをやらなきゃダメだ」と、かつての盟友である業界のトップクリエーター二人に声をかけたことにはじまります。
 京都、金沢という有名観光地に挟まれて埋もれがちな福井市。特に関東圏では観光イメージが薄く、恥ずかしながら、かくいう私も3年前までは、
福井を訪れたこともなければ、一乗谷の存在もまったく知りませんでした。
 歴史的価値は高いのに、知名度が低いこの史跡を、「一乗谷へようこそ!」といったありきたりではない方法で広告してほしい、という安野さんからの課題を胸に、
佐々木さん・副田さんとともに、初めて一乗谷を訪ねたのが09年6月。
 そのときの佐々木さん・副田さんの第一印象は、「なにもない場所」。山門や遺跡はあるけれど、あとは空があって、山があって、谷と川があって、ただそれだけ。
少々困惑気味で、第1回目の視察が終わりました。
 でも、安野さんの目利きどおり、ここからがさすがのお二人。
「なにもない」+「400年前の繁栄と、一瞬にして焼失した事実」が、イマジネーションをかき立てる。
一乗谷の広告という姿を借りて、新しいタイプの日本の旅の提案をしていけばいい、という戦略を立てました。
 大型の観光バスで乗り付けて~展望台で一望して~帰りにお土産屋さんでおまんじゅうを買う、というスタイルの旅とは違う価値を提案することで、
一乗谷の観光イメージを新しく作っていくことにしました。
 佐々木さんからは、同じポスターを作るのでも、1カ所に集中投下することで話題にしようと、
都営地下鉄六本木駅のエスカレーターの壁面を借り切ってのポスター一斉掲出のアイデアが出て、
福井市からは、地元のマスコミを招いてのポスターお披露目発表会を開いて、
六本木駅への掲出そのものをニュースにしてしまおうというアイデアが出ました(広告のための発表会なんて、あとにも先にもこのときが初めてです)。
「あまりになにもない」。そう言われると逆に気になっちゃうよねー、と思わせるコピーと、
戦国当時と今とがオーバーラップするような重厚な写真群との化学反応といいましょうか、今まで見たことのないポスターが、六本木駅を飾りました。
 広告に決まりなし。これまでの自治体ポスターのお作法とはまったく違うアプローチの効果でしょうか。
いくつかのテレビ番組で特集が組まれ、ポスター掲出の二次三次露出の機会にも恵まれました。
極めつきは、某通信会社の広告でお馴染みの「犬のお父さん」のふるさととしても話題になり、3年経った今、狙いどおり(?)、
「一乗谷」がみんなの中で少しだけ気になる存在になってきたかな、と思います。
 本の著者名が「一乗谷 DISCOVERY PROJECT」であるように、今回の写真集は、
六本木駅をジャックしたポスターを中心に、プロジェクトのコンセプトブックとしてまとめました。
 実は、福井市への最初のプレゼンテーションの時に、
「ゆくゆくはこんな1冊の本をつくるようなつもりで!」とプロジェクトの構想を1冊にまとめた企画書をつくったのですが、
3年後、そのときのイメージそのままに、本として完成してしまいました!
 素晴らしい写真の数々を撮ってくださった写真家の藤井保さん、杉田知洋江さんも、プロジェクトメンバーの一員として紹介させていただきます。
 1冊にまとめはしたものの、プロジェクトはまだまだ進行中ですので、今後の活動にもぜひ期待してください。(にしざわ・けいこ プロデューサー)
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「立ち読み」も出来るのでアクセスされたし。画像が素晴らしい。
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