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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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目には青葉山時鳥初鰹・・・・・・・・・・・・・・山口素堂
katuoカツオ

  目には青葉山時鳥(ほととぎす)初鰹・・・・・・・・・・・・・山口素堂

この句は作者名を知らなくても、多くの人に愛誦されている代表格のものだろう。
素堂は芭蕉と親交のあった江戸の俳人。句は「鎌倉にて」という前書きがある。
目のためには一帯の山の青葉。耳のためにはほととぎす。鎌倉の初夏はすばらしい。
その上に、相模の海の名物の初鰹とは、何とよい土地柄だろう、というのである。初物好きの江戸っ子の美意識が強く感じられる。
大島蓼太の句にも

  鎌倉は波風もなし鰹つり

というのがあるが、相模湾は、その昔、マグロやカツオの漁でも有名だった。
同じ江戸中期の国学者で歌人の賀茂真淵には

大魚(おほな)釣る相模の海の夕なぎに乱れて出づる海士(あま)小舟かも

という爽快な漁場風景を詠んだ歌がある。
なお、念のために申し添えておくが、「青葉」「ほととぎす」「初鰹」ともに俳句の世界では「夏」の季語である。
旧暦の四月(卯月)、新暦の五月からは「夏」になる。
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d0080223_19245841ホトトギス

ここでは、「ほととぎす」にまつわる句歌を少し引いておく。

  谺(こだま)して山ほととぎすほしいまま・・・・・・・・・・杉田久女

結句の「ほしいまま」というのが鳥の自由奔放な命の発露を言いとめている。この句の前書きには「英彦山」とある。福岡、大分両県にまたがる修験道の霊山である。久女は昭和5年高浜虚子選で行われた全国新名勝俳句に応募のため、英彦山に登ってこの句を得、金賞を獲得した。しかし同じ句を「ホトトギス」に投句した時には没だったという話もある。久女の浪漫的で大胆な句風は女流俳人中で異彩を放ったが、なぜか昭和11年理由不明のままホトトギスから除名された。悲運の閨秀作家である。

ほととぎすそのかみ山の旅枕ほのかたらひし空ぞわすれぬ・・・・・・・・式子内親王

詞書には「いつきの昔を思ひ出でて」とある。「いつき(斎)の昔」というのは、式子内親王が賀茂神社の斎院として青春の十年間を神に奉仕する身であった時代を回想してという意味である。「そのかみ」と「かみ山」とは掛け詞で、後者は賀茂神社のある森のことを神山(こうやま)と今でも言う。「旅枕」は賀茂の祭礼のとき、社殿の脇の神館に斎院が一夜泊るしきたりを、旅になぞらえたのである。
ほととぎすよ、その昔、賀茂の神館に旅寝した夜明け、お前がほのかに鳴いて過ぎた、あの時のことが忘れられない、という意味である。口ずさめば歌は縹渺たる時間と空間を呼び起し、恋歌のような情緒さえ刺激する。
現在では「上賀茂神社」と一般的に呼称する。
「神山」の辺りには今は京都産業大学のキャンパスが広がっている。
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山口素堂についてネット上から転載しておく。

山口素堂(やまぐち そどう)

(寛永19年(1642)5月5日~享保元年(1716)8月15日、享年75歳)

 甲州白州巨摩郡教来石山口(現山梨県北杜市白州町。現在では、近くにサントリー白州ディストラリーがある)の人と言われている。父山口市右衛門の長男として誕生し、甲府魚町で家業の酒造業を営んでいたが、向学心に燃えて家督を弟にゆずり江戸に出て、漢学を林春斎に学ぶ。芭蕉とは2歳ほど年上だが、相互に信頼しあって兄弟のような交わりをした。儒学・書道・漢詩・能楽・和歌にも通じた当時稀有な教養人であった。(以上『甲斐国史』による)
 名は信章<しんしょう>、字は子晋<ししん>、通称は勘兵衛。俳号素仙堂・其日庵・来雪・松子・蓮池翁など多数。子晋・公商は字。趣味も多彩で、蓮を好んだことから「蓮池翁」などと呼ばれた。延宝4年には『江戸両吟集』を、延宝6年には『江戸三吟』を芭蕉との合作で発表。75歳で死去。
「四山の瓢」参照。

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素堂の代表作

目には青葉山ほとゝぎす初がつを (『あら野』)

池に鵞なし假名書習ふ柳陰 (『あら野』)

綿の花たまたま蘭に似たるかな (『あら野』)

名もしらぬ小草花咲野菊哉 (『あら野』)

唐土に富士あらばけふの月もみよ (『あら野』)

麥をわすれ華におぼれぬ鴈ならし (『あら野』)

髭宗祇池に蓮ある心かな (『炭俵』)

三か月の隠にてすヾむ哀かな (『炭俵』)

うるしせぬ琴や作らぬ菊の友 (『續炭俵』)


コメント
コメント
おはようございます
私への最新のコメント拝読しました。
インポートは友人兼PCの先生と相談しながらやってみました。
(ボランティアではなく、決めている月謝をちゃんとお払いしました)
彼女はワードとエクセルの使い手ですが、ハードやプログラムのことは学んでませんし、
ブログもしていないので、スムーズにいったわけではありません。

どうも、障害発生以来ドブログにアクセスしていない人には、
ドブログのほうから、バックアップデータが送られているようで、
ずいぶん理不尽なことするなーと、ドブログさんに不満をぶつけたくはなかったのですが、
怒りをおぼえます。

一応インポートはしましたが、一つ一つの中身はかなり乱れています。
新しいブログのほうがおかしくなってますね。

「不良中年さん」のところで、ご自分の引越しの手順や他のかたのコメントが読めますので、訪問なさってみてください。
2009/05/16(土) 09:13:23 | URL | emarch #- [ 編集 ]
お教え有難うございます
■emarchさま。
お早うございます。
ところでドブ記事のエクスポート、インポートについて教えていただきましたが、一応は全部、まとめて移してはあるのです。
私の場合、記事の量が膨大なので、ドブの指示に従ってもほんの少しの記事しか再現できないことが分かったので、五年分を一ヶ月づつ区切ってFc2に「コピペ」で移しました。
記事は見れば分かりますのでいいのですが、その記事のそれぞれに対応する画像を突き合わせるのが面倒なのです。私の場合、「画像」は私のPCのマイドキュメントに以前から全部入ってますから。
結局は自分で苦労してやったことが一番身につくようです。
「不良中年Ⅱ」さんも、よく存じてます。
有難うございました。
では、また。
2009/05/17(日) 09:15:16 | URL | sohya #- [ 編集 ]
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