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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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湯豆腐やいのちのはてのうすあかり・・・・・・・・久保田万太郎
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  湯豆腐やいのちのはてのうすあかり・・・・・・久保田万太郎

久保田万太郎は昭和38年73歳で没した。
晩年、子供を亡くし、それを機に家を出て赤坂に隠れ住んだ。起居のかたわらに一人の女性がいたが、彼女は37年末に急死した。万太郎は深い孤独に陥り、自らも半年後に急逝した。
彼の死のいきさつについて書いたことがあるので、参照されたい。
この句は相手の女性の死後詠んだ句のひとつ。湯豆腐の白い揺れを見つめつつ、一場の夢に過ぎない人生を眼前に見ているような気配を伝える句である。「いのちのはてのうすあかり」が句の眼目だが、空漠かつ幽遠である。
こういう句の深い「読み」については、若い頃には思い及ばないことで、人生の晩年に至って、ようやく思いに辿りつくことが出来るのである。
昭和38年刊『流寓抄以後』所載。
湯豆腐は冬の暖かい味覚として、親しみふかいものである。今では季節を問わず食べられるが、やはり冬のものであろう。
20041112ap12南禅寺順正湯豆腐会席6000円

写真②は京都南禅寺順正の湯豆腐セット6000円のものである。京都には「豆腐」の老舗がいくつかあり、この頃では宅急便を利用して全国に宅配されているようだ。
万太郎の沈潜した、命をみつめた深い思いの句を見たあとでは不謹慎のそしりは免れないが、「湯豆腐」を詠んだ句を少し引いておきたい。

 湯豆腐や澄める夜は灯も淡きもの・・・・・・・・渡辺水巴

 湯豆腐の一と間根岸は雨か雪・・・・・・・・長谷川かな女

 湯豆腐や障子の外の隅田川・・・・・・・・吉田冬葉

 湯豆腐にうつくしき火の廻りけり・・・・・・・・萩原麦草

 湯豆腐に箸さだまらず酔ひにけり・・・・・・・・片山鶏頭子

 湯豆腐やみちのくの妓(こ)の泣き黒子・・・・・・・・高橋瓢々子

 混沌として湯豆腐も終りなり・・・・・・・・佐々木有風

 湯豆腐や紫檀の筥(はこ)の夫婦箸・・・・・・・・日野草城

 湯豆腐や思へばこその口叱言・・・・・・・・鈴木真砂女


  
コメント
コメント
湯豆腐
久保田万太郎の湯豆腐の句、良いですね。
少し年を取りましたかな!
鈴木真砂女の湯豆腐も小料理屋「卯波」を思い出させます。

明日はLove Haiku の宮下恵美子さん主催で、真砂女を偲ぶ会に
出席します。

sakuo
2009/08/20(木) 19:50:23 | URL | sakuo #- [ 編集 ]
私のコメントご覧いただけましたか
■sakuoさま。
お早うございます。
齢を重ねると朝早く目覚めて困ります。
今朝も仕方なく起き出してPCをいじってます。
>少し年を取りましたかな!
とおっしゃいますが、私も老人で1930年生まれです。
真砂女の句も採り上げましたが、Doblogが無くなって
目下まだ未整理です。「卯波」も無くなって寂しいですね。
「偲ぶ会」の記事などお見せください。
これからも、よろしく。
2009/08/21(金) 03:56:37 | URL | sohya #- [ 編集 ]
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