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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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村島典子の歌『紅葉』20首・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥
村島

──村島典子の歌──(22)

       村島典子の歌『紅葉』20首・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥
                ・・・・・・・季刊歌誌「晶」89号・2015/03/05所載・・・・・・・・

        紅葉         村島典子

  五時半に起きいでめがねを磨きをり紅葉づる山をしかと見むため
  雷神とともに来しかなさつきまで雨ふりゐたり瑞石山は
  吹きあがりまた吹きしづむ紅葉の渓を流るる雨後の愛知川
  旦度橋こえて紅葉の寺へいさ一人二人三人連ね
  山門をくぐりしところに購へり紅葉の切手きつねのてぶくろ
  本堂の葭葺きの屋根のもみぢあめ雨後にぞいよよ冴えわたりける
  なでぼとけおびんづるさま本堂の外陣の端のありがたきかな
  隙間なく散り敷くもみぢ踏みてゆく踏みつつ磔刑のキリストおもふ
  永源寺の裏山くらし愛知川はながれながれて夕照を曳く
  しなやかに細枝の楓きりぎしを風にそよぐと見て立ち尽す
  三つの首渓にさしだす吹き舞へる紅葉ふぶきに禊せるごと
  枝なベて川へ伸びたりかへるでは可愛ゆしここだく手をふりにけり
  すつぽりと紅葉の寺の夕景に友とわたしと夫のつつまる
  もみぢ曼陀羅参道くだり憩ひをりあつあつ蒟蒻売られてゐたり
  振り向けば夕陽のなかを水はゆき錦の秋の鈴鹿山脈
             *
  竹むらの竹の葉ずれに神やどり歳あらたまる大萱の山
  あらたまの歳のはじめに大雪のみづの近江に降りつもりたり
  厳冬の凍れる水面に下りきて鳥たちあそぶ公園の池
  足元よりくづほれはじむ雪だるま昨日の雨にまけずありしを
  あふむきて空を眺めて雪だるま小さき家のまへに立ちをり
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おなじみの村島典子さんの歌の一連である。
最近は娘さんの嫁いでおられる沖縄は渡嘉敷島を詠ったのが多かったが、今回は、お住まいの滋賀県の琵琶湖東岸にある紅葉の名所・永源寺辺りを詠まれた。
いつもながら心象に沁みる歌群である。
歌の中には、いくつかの地名が出てくるが、検索で調べられたい。



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