K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
201706<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201708
村島典子─私信と「無冠の馬」15首抄
mukannouma (2)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   草弥の詩作品<草の領域>
      poetic, or not poetic,
      that is question. me free !
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


       村島典子─私信と「無冠の馬」15首抄

謹啓  新緑の美しい季節となりました。御元気に御活躍のこと、お慶び申し上げます。
この度は、御歌集『無冠の馬』のご上梓おめでとう存じます。
大切な一冊をご恵投下さり、大変有難く御礼申し上げます。
タイトルと装幀の表紙スバー絵の馬、雄々しくダイナミックで御歌集の作品を象徴しているようでございました。
詩的混沌にあふれた沢山のお歌は、どれも魅力ある秀れたものばかり。
くらくらしつつ、私にとってわかりやすい十五首ばかりを選ばせて頂くことで感想といたしたく存じます。
過日、岡井隆さんの『銀色の馬の鬣』を買い求め、読んだところでございました。
タイトルばかりでなく、何か通う作風と世界。同時代生れの方のロマンと、言葉への信頼が美事なことも唸るばかりでございます。
どうぞ、お元気で、益々のご活躍をお祈り申し上げます。 有難うございました。   かしこ
     五月九日                            村島典子(「晶」会員)


     木村草弥歌集『無冠の馬』抄・・・・・・・・村島典子

   誰に逢はむ思ひにあらず近寄ればミモザの花の黄が初々し

   午年生まれ ましてや無冠のわれながら馬齢を重ね八十五となる

   数ふれば小判草百両ほどあらむ殖えてもさびし中空の穂の

   大文字消えゆくときに背後にはくらぐらと比叡の山容ありぬ

   何にしよ迷ひ箸しておでん鍋はんぺん三角まづは摘みぬ

   茶の花の散るを寂しと思ひゐる父の蔵書に古き書き込み

   からくりの郭巨が持てる鍬の柄にはらりはらりと時雨さしぐむ

   水牛に水浴びさせる少年の総身に水滴したたりやまず

   とことはに幽明を分くる現し身と思へば悲し ま寂しく悲し

   さまざまの過去を抱きて来し人ら菜の花の黄に鈴鳴らしゆく

   三香原布當の野辺をさを鹿は嬬呼ぴ響む朝が来にけり

   山の端の羅引きて朝日いづ茶畑の丘の緋の朝ぼらけ

   あしひきの州見の山ゆ見かへれば朝霧のおぼに流るる泉川

   いそいそと誰に見しよとの耳飾り身をやつし行く老いの華やぎ
   
   <死にし人は死もて齢を堰きたる>と言ふを諾ふ 青葡萄生る



コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.