FC2ブログ
K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
201911<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>202001
几帳面な玉蜀黍だと思はないか・・・・・・・・・・・・・・・櫂未知子
031deb50トウモロコシ畑

     几帳面な玉蜀黍だと思はないか・・・・・・・・・・・・・・・櫂未知子

トウモロコシは高さ2メートル程に伸び、夏の終りに茎の上に芒の穂のような雄花を咲かせ、葉腋に雌花穂をつける。
雌しべに花粉がつくと稔って、雌しべ穂は茶褐色の毛のように苞の先端に残る。
『和漢三才図会』には「蛮舶将来す。よつて南蛮黍と称す。その形状、上に説くところははなはだ詳らかなり。ただし、苞の上に鬚を出だす。赤黒色にして長さ四五寸、刻煙草に似たり。その子(み)、八月黄熟す」と記述しており、特徴をよく捉えている。
夏の終りの時期の北海道の名物で、実を焼いて露店などで売る秋の味覚の風物詩である。
写真①は畑の状態である。原産地はアメリカ大陸である。インカの民は、これを主要な食料源としている。
FI2618482_2E.jpg

写真③は畑の状態だが、実の鬚が上端からはみ出ているのが見られるだろう。
FI2618482_1E.jpg

この頃では実を採取するのが目的でなく、茎と葉を家畜の飼料として刈り込む品種のものもあるようだ。これを「デントコーン」という。
北海道に行くと、よく見られる。
家畜を養うには莫大な量の飼料が必要で、トウモロコシのほかに麦なども配合飼料として使われる。
日本は家畜用の配合飼料の完全な輸入国で、殆どをアメリカに依存している。
考えてみるとアメリカ大陸由来の植物が多い。ジャガイモ、トマトなどもアメリカ原産である。
昔はヨーロッパでは冷害による飢饉に瀕していたが、救荒作物としてのジャガイモの到来によって救われた、という。

掲出の櫂未知子の句は、きっちりと並んだ実の粒の様子を見事に捉えていて秀逸である。
以下、トウモロコシを詠んだ句を引いて終わりにする。

 もろこしを焼くひたすらになりてゐし・・・・・・・・中村汀女

 唐黍の影を横たふ舟路かな・・・・・・・・水原秋桜子

 唐黍の葉も横雲も吹き流れ・・・・・・・・富安風生

 唐黍やほどろと枯るる日のにほひ・・・・・・・・芥川龍之介

 もろこしを焼いて女房等おめえ、おら・・・・・・・・富安風生

 貧農の軒たうもろこし石の硬さ・・・・・・・・西東三鬼

 唐黍焼く母子わが亡き後の如し・・・・・・・・石田波郷

 海峡を焦がしとうもろこしを焼く・・・・・・・・三谷昭

 唐もろこし焼く火をあふり祭の夜・・・・・・・・菖蒲あや

 充実せる玉蜀黍を切に焼く・・・・・・・・本田青棗

 中腰の唐黍焼きに昔あり・・・・・・・・石川桂郎

 雷の遠く去りたる唐黍をもぐ・・・・・・・・横山丁々

 唐黍と学生帽と一つ釘・・・・・・・・上野鴻城

 


コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2019 Powered By FC2ブログ allrights reserved.