

↑ キッシュ
──アルザス・ロレーヌ料理いろいろ──
三角形のキッシュ出でたり素朴なる
アルザス・ロレーヌの郷土料理ぞ・・・・・・・・・・・木村草弥
「キッシュ」はアルザス・ロレーヌ地方の郷土料理で、練りパイ生地にベーコン、野菜、クリームを入れチーズを振りかけて焼き上げる。
当地では日常料理として、しょっちゅう家庭のテーブルに出るという。
キッシュ(仏: Quiche)は、卵とクリームを使って作るフランス、アルザス・ロレーヌ地方の郷土料理。
パイ生地・タルト生地で作った器の中に、卵、生クリーム、ひき肉やアスパラガスなど野菜を加えて熟成したグリュイエールチーズなどをたっぷりのせオーブンで焼き上げる。
ロレーヌ風キッシュ(キッシュ・ロレーヌ)では、クリームとベーコンを加える。ナッツ類を加える場合もある。生地ごと三角形に切って皿に出す。
地中海沿岸の地域でも一般的な料理である。語源はドイツ語のKuchen(クーヘン)である。

↑ 昼食に出たタルト・フランベ(アルザス風ピザ)
「キッシュ」 「タルト・フランベ」 「ベッコフ」というような料理は、中に入れる具などが違うが、基本的には同種の料理である。

↑ 「ベッコフ」という郷土料理 ↓ その由来の物語
かつてアルザスの主婦たちは毎週月曜日は洗濯の日と決まっていたそうな。
そして手仕事の洗濯は、やっぱり一日掛りの大変な仕事であったそうな。
朝から夕方まで一日洗濯から手の離せない主婦たちは、前日の日曜の夜に牛や豚や羊やらの肉の切れ端を土地の白ワインと一緒にベッコフ鍋に漬け込んでおいて、翌朝に野菜をその鍋に何でも入れて洗濯に向かう途中、なじみのパン屋へ預けていったそうな。
パン屋は朝早くからパンを焼き始め昼過ぎには仕事は終わっていたのだろう。預かったベッコフ鍋にあまり生地で隙間を押さえまだまだ十分に熱い仕事の終わった石窯に入れておいてあげる。

↑ クグロフ

↑ 昔ながらの菓子クグロフや塩っからいプレッツェルなども並んでいる。これらはドイツ支配の名残りを思わせるドイツ菓子である。

↑ 酸っぱいキャベツの漬物シュークルート(サワークラウト)。これもドイツ語圏ではおなじみのおかず。

↑ ボーヌでの日の昼食に「エスカルゴ・ブルゴーニュ風」が出る。 美味しかった。
かつてはブドウの葉につく害虫だったが、食べたら美味なので飼って当地名産の食材としたのである。ガーリックとバターで味付け。
ボーヌの夕食はブルゴーニュ名物の「ブフ・ブルギニョン」─牛肉の赤ワイン煮。「ブフ」とはフランス語で牛肉の意味である。 ↓


↑ リヨンでの昼食に出た「リヨン風サラダ」 野菜の上に半熟タマゴが乗るものを称するらしい。
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