K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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ひととせの寒暖雨晴の巡り経て茶の実熟す白露の季に・・・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥
6910252953f3茶の花本命

    ひととせの寒暖雨晴の巡り経て
       茶の実(さね)熟す白露の季に・・・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥


今が茶の花の咲き始めるシーズンである。この歌は私の第一歌集『茶の四季』(角川書店)の巻頭を飾る歌である。
WebのHPでも載せているのでご覧いただける。

私は半生を「茶」と共に過ごしてきたので、これに対する思いいれは尋常なものではない。
だから、第一歌集の題名を「茶の四季」とした所以である。
茶の樹はツバキ科としてサザンカなどと同じ種類の木である。晩秋から初冬にかけて花をつける。お茶の花は主に茶樹の下の方に咲く。
茶の株の上部に花が咲くようだと、その茶園はあまり管理が良いとは言えない。植物の花や実がつく状態とは葉や茎があまり育たない状態である。
お茶は「葉」を収穫する作物だから、花や実は、むしろ好ましくない。一般に「剪定」をすると花つきは良くない。
予めお断りしておく。 歌の中に「白露」というのがあるが、これは二十四節季の一つで、すでに九月七日頃にあった。
この頃に茶の実が熟しはじめる、ということであって、今はもう十一月も下旬で「小雪」の候であるから、茶の花は咲いているが「白露」の季節ではない。誤解なきよう。


otya-m茶の実

写真②は茶の実である。これは昨年の初冬に花が咲いて、一年かけて実になったもので植物の中でも息の長いものである。
掲出の私の歌は、その様子を詠んでいる。
この実を来春に蒔けば発芽して茶の木になる。
こういうのを「実生」(みしょう)というが、他の茶樹の花粉と交雑して雑種になるので、栽培的には「挿し木」で幼木を育てるのが一般的である。
今はやりの言葉で言えば「クローン」である。写真の実の形からすると、実は4個入っている。この実の形が三角形なら実は3個ということになる。
初冬になると、外皮が割れて、中の実が地面に落ちる。
物を作るというのは生産的で、収穫の時期など心が浮き立つものである。
掲出した歌のつづきに以下のような歌がつづいているので引いてみる。

   茶の花・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

 茶畑はしづかに白花昏(く)れゆきていづくゆ鵙の一声鋭し

 酷暑とて茶園に灌(そそ)ぎやる水を飲み干すごとく土は吸ひゆく

 たはやすく茶の花咲くにあらざらめ酷暑凌ぎて金色の蘂(しべ)

 ひととせの寒暖雨晴の巡り経て茶の実(さね)熟す白露の季に

 白露してみどりの萼(がく)に包まるる茶の樹の蕾いまだ固しも

 川霧の盛りあがり来てしとどにぞ茶の樹の葉末濡れそぼちゆく

 初霜を置きたる茶の樹に朝日さす葉蔭に白き花ひかりつつ

先にも書いたように私の半生をかけた「茶」のことでもあり、また第一歌集でもあるので「茶」についての歌は非常に多い。
また季節に合わせて私の「茶」にまつわる歌を採り上げたい。


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