K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
201707<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201709
老いざまはとまれ生きざま年初め・・・・・・・・・・・・・・・・・安住敦
thumb5初日
 ↑ 豊後二見ケ浦の日の出
l_12483-2サントリー干支ビール
↑ サントリー・プレミアビール「申年限定缶」
zassi1晩白柚お正月飾り
 ↑ 「晩白柚お正月飾り」

──季節の歌鑑賞──新年の句と歌─(1)

     ■老いざまはとまれ生きざま年初め・・・・・・・・・・・・・・・・・安住敦

ここ数年間、有名な

   去年今年貫く棒の如きもの・・・・・・・・・高浜虚子

を引いてきたが、余りにも芸が無いので、余り知られていない佳句を引いた。
安住敦は私の好きな俳人で、もう何度も句を引いてきた。 この句は老いの境地にいる私にふさわしい、と思った。

ともあれ、年が改まったのであるから、気分を新たにして生きたい。
新年の念(おもい)というのは、古来さまざまに詠まれて来た。 以下、初めに「短歌」を、次に「俳句」を採り上げる。

REKgGVbE.jpg

    ■新しいなにかがやって来そうな日
       ほのにおやかに朝茜空・・・・・・・・・・・・・・・・加藤克己


ながらく歌壇長老だった人だが、先年亡くなった。
年が改まると言っても、虚子の句のように、時間は「棒」のように一本の貫いたものであるから、特別に感慨を新たにする必要などないのだが、
それは、こちらの気持の持ちようで、誰しも新年という区切りをつけて気分を一新したいからである。

beglad_1260612829.jpg
kuwai-3.gif

   ■お正月はここにきはまる角(つの)もちて
      慈姑(くわゐ)ほこつとオモダカ科なり・・・・・・・・今野寿美


「慈姑」クワイは、お節料理の定番だが、私は久しく食べていない。
亡妻も余りお節料理には加えなかった。あの独特の、ほろっとした風味は懐かしい。
写真②は、料理する前のもので、この丸い部分の皮を厚く剥いて煮る。③は調理して重箱に入れる状態。
このように、いくつかの工程の手間がかかるのである。 
今の若い人たちは、こういう作業に慣れていないし、ヒマもないので、買った「おせち料理」セットで済ますだろう。
そういうセットにも入っていない場合が多いらしい。

070524.jpg

    ■元日や手を洗ひをる夕ごころ・・・・・・・・・・芥川龍之介

彼は、もとより小説家ではあるが、俳句にも佳い句を残している。
今までに何度か引いたことがある。
元日の朝ではなく、「夕方」を詠んだところに、天邪鬼な彼の心が見えて面白い。
画像のものは「手水鉢」で、「手水」は「ちょうず」と発音する。京都では今でも、そう読む。
トイレの後に水を使って洗うときに「手水を使う」などと言う。

 ■元日の昼過ぎにうらさびしけれ・・・・・・・・・・・細見綾子

こういう気分を感じたことはないだろうか。

 ■元旦やふどしたたんで枕上ミ・・・・・・・・・・・・村上鬼城

余り綺麗な句ではないが、新年になったので「ふんどし」も新しいものにして、枕元に置いて寝る、というのだ。
「枕上ミ」は「まくらかみ」と読む。昔の人の句は読むのにも苦労する。
ということは、寝るときは「ふんどし」を外してあるのだから「ふりチン」で寝ているということだが、考えてみたら、そのほうが何かと便利ではある。ご放念あれ。

以下、「新年」を詠んだ句を引いて終わる。

 オリオンの楯新しき年に入る・・・・・・・・・・・・橋本多佳子

 年いよよ水のごとくに迎ふかな・・・・・・・・・・・・大野林火

 朝酒はせず年頭の雪つのらす・・・・・・・・・・・・古沢太穂

 ふとうかぶ一句を玉と年新た・・・・・・・・・・・・福田甲子雄

 年変はる他は大方変はらざる・・・・・・・・・・・・小出秋光

 あらたまの彩はこびきし緋連雀・・・・・・・・・・・・きくちつねこ

 年立つや華甲きのふと思ひしに・・・・・・・・・・・・野見山ひふみ

(注)「華甲」とは六十歳の異称である。

 未知という豊かな余白年あらた・・・・・・・・・・・・松本夜詩夫

 あらたまのこむらがへりでありにけり・・・・・・・・・・・・夏井いつき

 怒涛駆けよる残波岬の年始・・・・・・・・・・・・岸本マチ子

 あらたまや息災といふ宝もの・・・・・・・・・・・・小菅礼子

 願い事無き身軽さの年はじめ・・・・・・・・・・・・田所ひろし



コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.