K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
201705<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201707
次に落つる椿がわかる一童女・・・・・・・・・・・・・和田耕三郎
t-akebono曙(関西)
  
  次に落つる椿がわかる一童女・・・・・・・・・・・・・和田耕三郎

この句は面白い。ある童女が「次は、あの椿が落ちるよ」と言えば、不思議に、その花が落ちる、という句であろうか。
この作者のことは何も判らない。
森澄雄編集の「花の大歳時記」という大部の本に載っているもの。
昨日も「椿」を採りあげたが、今日も続いて椿を載せる。
特定の作家ということではなく、出来るだけ多くの作家の句を採りあげて鑑賞する。

 腸(はらわた)のよろこんでゐる落椿・・・・・・・・・・・・飯島晴子

 あけぼのや陸(くが)の水泡の白椿・・・・・・・・・・・・林翔

 椿散るああなまぬるき昼の火事・・・・・・・・・・・・・富沢赤黄男

 掃くは惜し掃かぬは憂しや落椿・・・・・・・・・・・・阿波野青畝

 落椿ふむ外はなき径かな・・・・・・・・・・・・・富安風生

 椿咲く出雲八重垣神の婚・・・・・・・・・・・・角川源義

 釘づけにさる神隠てふ椿見・・・・・・・・・・・・石川桂郎

 白椿老僧みずみずしく遊ぶ・・・・・・・・・・・・金子兜太

 濡れてゐし雨の椿をいま憶ふ・・・・・・・・・・・・橋本鶏二

 落椿くだく音して仔馬来ぬ・・・・・・・・・・・・石原八束

 椿落つ脈絡何もなかりけり・・・・・・・・・・・・岡本眸

 白椿みていて身の裡昏れはじむ・・・・・・・・・・・・杉本雷造

 橋すぎて椿ばかりの照りの中・・・・・・・・・・・・平井照敏

 牛角力の花道うづめ落椿・・・・・・・・・・・・下田稔

 一園の椿五衰に入りにけり・・・・・・・・・・・・石田勝彦

 はたと膝打ちたるごとく椿落つ・・・・・・・・・・・・須磨直俊

--------------------------------------------------------------------
飯島晴子、富沢赤黄男の句は前衛的な句で、人によっては好き嫌いがあろうが、面白い句である。
金子兜太の句は前衛的作家でありながら、それとはちょっと違って、諧謔性のある句と言えようか。
橋本鶏二の句は、さっき見た雨に濡れていた椿を、後になって思い出して感慨にふける、という内省的な佳い句である。
あとは皆さん、それぞれに鑑賞して頂きたい。


コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.