K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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藤原光顕の歌「あとさきもなく②」・・・・・・・・・・・木村草弥
たかまる_NEW

──藤原光顕の歌──(23)

     藤原光顕の歌「あとさきもなく②」・・・・・・・・・・・木村草弥
               ・・・・「たかまる通信」No.101/2016.1.1所載・・・・・・・

        あとさきもなく②   藤原光顕

   骨箱の軽さありありと覚えている手 生きておれば歯を磨く

   もう痛みに呻くこともあるまい 燃え尽きる際の蠟燭の揺らぎ

   はにかんだ遗影の口許「だってー」が口癖だったと聞かされている

   ぼつんと言った須磨のこと六甲山のこと 亡くなる前のいつだったか

   灯の下の独りの食卓 待機時間のような一日もおおかた過ぎて

   もぐもぐかいやもさもさか思う間に独りの夕餉たちまち終わる 
  
   五か月経って夢に出てくる いつものように「まだァ」と言う

   冬物を探すクロ—ゼット もういないひとのスカート奥へ移して

   とりあえず三周忌までは迷うつもり 言いのこした石ころの墓は

   喪中葉書ポストに落ちた音たしかめて 半年が過ぎた径を戻る
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藤原さんの奥様が亡くなられて数か月が過ぎた。
この作品は前作と同じ表題になっているので、私の独断で「②」を付け加えたので、ご了承いただきたい。
夫人を亡くされた哀しみに満ちた一連である。
奥様も、かつて住まいされた神戸の地のことを懐かしく思っておられたようで心に沁みる。
終りから二首目の歌に「三周忌」とあるが、正しくは「三回忌」である。お節介ながら申し上げておく。
私も粛然とした気分で読ませていただいた。 合掌。




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