K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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はねず色のうつろひやすき花にして点鬼簿に降る真昼なりけり・・・・・・・・・・・・・木村草弥
img002弘川寺

  はねず色のうつろひやすき花にして
    点鬼簿に降る真昼なりけり・・・・・・・・・・・・・木村草弥


この歌は私の第二歌集『嘉木』(角川書店)に載るもので、自選にも採っているのでWebのHPでも、ご覧いただける。

この歌については上にリンクとして示したWebのHPの後半部に載っているが、短歌時評として前衛短歌作家として著名な塚本邦雄氏が読売新聞平成11年6月28日夕刊に、この歌を引用して、次のように批評していただいた。

  <いずれも心・詞伯仲した好著であり、これだけ熟読すると現代短歌の、ある断面が眼前に出現し、はたと考えこみ、また二十一世紀に望みを託したくなる。>

そういう意味でも私にとって「記念碑」的な、思い出ふかい歌である。詳しくは、WebのHPを覗いてみてもらいたい。

「はねず色」というのは、日本古来の色見本として掲げられている色で「うすべに色」のことである。
また「点鬼簿」(てんきぼ)というのは、仏壇に納められている先祖さまの戒名や祥月命日を書いてある「過去帖」の別名である。
人間は死ぬと「鬼籍」に入る、などというように、死んだら「鬼」になるのである。だから別名を「点鬼簿」という。
詩歌では、こういう風に「過去帖」という日常的な表現を、わざと避けて、「点鬼簿」という非日常的な表現を採るのである。
詩歌というのは、日常を非日常化したものである。

この歌も、花の盛りを詠んだ華やかなものではなく、「死」の匂いに満ちた哀感の歌と言えるだろう。
私は、いつも「死」の隣にいるのである。



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