K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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暗闇を泳ぐ生きものだったからまなこをなくしたのねペニスは・・・・・・・・・・・・・・・佐藤弓生
sperm_16024523精子
  
    暗闇を泳ぐ生きものだったから
        まなこをなくしたのねペニスは・・・・・・・・・・・・・・・佐藤弓生


佐藤 弓生(さとう ゆみお、女性、1964年2月15日 生れ )は、詩人、歌人、翻訳家。石川県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。
夫は作家・評論家の高原英理。 井辻朱美の影響により作歌を始め、1998年より歌誌「かばん」所属。
2001年、「眼鏡屋は夕ぐれのため」で第47回角川短歌賞受賞。幻想的な作風。

著書
詩集『新集・月的現象 』沖積舎 1991
第1歌集『世界が海におおわれるまで』 沖積舎 2001
詩集『アクリリックサマー 』沖積舎 2001
第2歌集『眼鏡屋は夕ぐれのため 』角川書店 2006(21世紀歌人シリーズ)
第3歌集『薄い街』 沖積舎 2010

翻訳
英国風の殺人 シリル・ヘアー 世界探偵小説全集 国書刊行会 1995
地下室の殺人 アントニイ・バークリー 国書刊行会 1998(世界探偵小説全集)

佐藤弓生の作品を私は余り知らない。 アンソロジー『角川現代短歌集成 』から少し引く。

  生まれる子生れない子とひしめいて保温ポットの中のきらきら

  わたしかなしかったらしい冷蔵庫の棚に眼鏡を冷やしおくとは

  かんたんなものでありたい 朽ちるとき首がかたんとはずれるような

  まっくらな野をゆくママでありました首に稲妻ひとすじつけて

  みずうみの舟とその影ひらかれた莢のかたちに晩夏をはこぶ

  往診の鞄おおきくひらかれて見れば宇宙のすはだは青い

  うさぎ入りガラスケースに手をかざし生がまだよく混ざっていない

  胸に庭もつ人とゆくきんぽうげきらきらひらく天文台を

  人工衛星(サテライト)群れつどわせてほたるなすほのかな胸であった地球は

  ほろほろと燃える船から人が落ち人が落ちああこれは映画だ

  百の部屋百の机のひきだしに息ひそめおり聖書の言葉

  コーヒーの湯気を狼煙に星びとの西荻窪は荻窪の西

不完全な引用で申訳けないが、この人は基本的に「詩人」だなと思う。
既成の「歌人」という分類では分けられないと思う。
掲出した歌も、恐らくは連作だろうと思うのだが、この歌の前後に並ぶ歌が判れば、もう少し判るだろう。
後から引いた12首の歌は作者の自選だから自分でも好きな作品なのだろう。
掲出歌と、この12首の歌とで連作として読んでも面白い。
「ペニス」に因んで、画像には「スペルマ」の顕微鏡写真を出してみた。



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