K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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老いびとにも狂気のやうな恋あれと黒薔薇みつつ思ふさびしさ・・・・・・・・・・・木村草弥
fdp1黒バラ

   老いびとにも狂気のやうな恋あれと
     黒薔薇みつつ思ふさびしさ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥


この歌は私の第二歌集『嘉木』(角川書店)に載るものである。
バラに関しては、このBLOGにも何度か書いてきたが、四季咲きの薔薇があるとは言え、やはり今の時期が薔薇のシーズンである。
私の歌では「狂気」=黒、という連想のイメージから黒バラとしたが、何と言ってもバラは「真紅」が好きだ。情熱的な真っ赤が一番ふさわしい。
もっとも「黒」バラとは言っても、掲出した画像のような色のものを黒バラと称しているらしい。
薔薇は紀元前から北半球の各地に自生しているバラ科の植物だが、いまバラとして鑑賞されているのは、ほとんど「近代バラ」である。

957075レッドひろしま

近代バラの歴史は古くはなく、その黎明はナポレオン一世の皇后ジョゼフィーヌによって、ヨーロッパ原産の一季性大輪のものと、中国産の四季咲き庚申バラを交配させたことに始まる。
1867年にフランスの園芸家ギヨが、ラ・フランスという名花を作り出し、近代バラの主流の地位を確立して以来、今日までおびただしい新種が国際登録されてきた。
世界的に、それほど芸術の場に採りあげられた花はないし、どれだけ多くの男性が、バラを捧げて愛を告げたことであろうか。
花言葉は「愛」。単純、明快である。

今みつけた句に、こんなのがあった。

   薔薇大輪稚ければ神召されしや・・・・・・・・・・角川源義

この句は源義が、誰か肉親の死に際して詠んだものであろうが、私には身に沁みるものである。

957091マダムビオーレ

歳時記にもバラを詠んだ句は多い。
それらの中からいくつか選んで終わる。

 薔薇に付け還暦の鼻うごめかす・・・・・・・・・・・・西東三鬼

 タイピストコップに薔薇をひらかしむ・・・・・・・・・・・・日野草城

 咲き満ちて雨夜も薔薇(さうび)のひかりあり・・・・・・・・水原秋桜子

 手の薔薇に蜂来れば我王の如し・・・・・・・・・・・・中村草田男

 憂なきに似て薔薇に水やつてをり・・・・・・・・・・・・安住敦

 薔薇垣の夜は星のみぞかがやける・・・・・・・・・・・・山口誓子

 雨の伊豆海暗けれど薔薇赤し・・・・・・・・・・・・阿波野青畝

 薔薇剪れば夕日と花と別れけり・・・・・・・・・・・・加藤楸邨

 睡る嬰児水あげてゐる薔薇のごとし・・・・・・・・・・飯田龍太

 薔薇咲かせ心の奢り失はず・・・・・・・・・・・・稲畑汀子

 薔薇挿せど空瓶になほ洋酒の香・・・・・・・・・・・・桂信子

 おうおうと金春家いま薔薇のとき・・・・・・・・・・・・森澄雄

 足袋に散る薔薇の花びら更年期・・・・・・・・・・・・横山房子

 バラ垣をもて一切を拒みけり・・・・・・・・・・・・徳永山冬子


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