K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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わが味蕾すこやかなるか茱萸ひとつ舌に載すれば身に夏の満つ・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥
800px-Gumi1グミの実

   わが味蕾すこやかなるか茱萸(ぐみ)ひとつ
     舌に載すれば身に夏の満つ・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥


この歌は私の第二歌集『嘉木』(角川書店)に載るものである。
茱萸(ぐみ)は秋に収穫するものもあるようで、それは種類が違う。ここでいう茱萸は「夏ぐみ」と称するものである。
この頃では栽培種のグミも出ているが、私の子供の頃に親しんだのは、少し渋みのあるグミだった。

gumi20090706グミの実

昔は甘味が簡単には手に入らなかったので、田舎では家の敷地の中に、こういう季節の果樹を植えてあった。
グミは渋みのある中に甘酸っぱい素朴な味の実だった。
人間より先に小鳥たちがよく知っていて、油断すると食べ尽くされてしまうのだった。
実の表面にはざらざらした細かい黄色の点々があった。
ものの本によるとグミ科の落葉喬木とある。食べられるのは苗代グミと唐グミだという。
写真②のものでは実の先に「花」の名残りが、くっついているのが判る。

dsc05439グミの実

生(な)るときには文字通り写真③のように鈴なりに生るものである。
この頃でも散歩しているとグミが一杯生っているのを見ることがある。
時期的には梅雨前の今頃が最盛期である。この頃では食べる人もなく、専ら小鳥のご馳走になっているようだ。
いま食べれば、さほどおいしいとも思わないかも知れない。
この実の生っているのを見ると、さあ夏がやって来たなあ、という感じがするのである。

歳時記に載る句を引いて終わりたい。

 苗代茱萸うれぬ因幡へ流れ雲・・・・・・・・大谷碧雲居

 島の子と岩グミ噛めば雲親し・・・・・・・・中島斌雄

 田植ぐみ子が一人ゐて揺りゐたり・・・・・・・・若色如月

 夏ぐみや童話作家はいつも若し・・・・・・・・河府雪於

 洞窟に八幡様や苗代茱萸・・・・・・・・・関梅香

 苗代茱萸たちまちに葬終りたり・・・・・・・・上野さち子

 夏く゜みの大粒の枝に母歓喜・・・・・・・・竹林清

 夏ぐみや息やはらかに牛老いし・・・・・・・・黒杉多佳史

 夏茱萸を含めば渋き旅愁かな・・・・・・・・村岡黎史



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