K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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六月の氷菓一盞の別れかな・・・・・・・・・・・・・・・中村草田男
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   六月の氷菓一盞の別れかな・・・・・・・・・・・・・・・中村草田男

六月に入って蒸し暑くなってきた。
暦の上での「入梅」は今年は6月11日だが、すでに数日前から「梅雨入り」しており、関西でも時おり激しい雨が降ったりしている。

蒸し暑いときには、こういう「氷菓」が合う。
「梅雨寒」という日もあるが、全般的には湿気の多い、むしあつい日がつづく嫌な季節である。

掲出した草田男の句は、誰かが訪ねてきて、か、それとも一緒に食事をした後にデザートとして出てきた「氷菓一盞」というから、何か冷たいものを食べて、
「別れた」のだが、後がどうなったかは書かれていないから、読者それぞれに想像したらいいのである。
読者に「梅雨寒」のような、冷え冷えとする雰囲気を伝える佳句である。

六月のことを旧暦では「みなづき」と言うが、太陽暦では七月にあたる。
漢字では「水無月」と書くが、太陽暦の六月では雨が多いから「水無月」と書くのは違和感があろう。
六月から七月にかけて、和菓子の季節の生菓子として「みなづき」というのがあるが、これも旧暦でないと趣が出ないが、
現実には6月から7月上旬にかけて売り出される。

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写真②は「五建ういろ」屋の「ういろう」だが、これがいわゆる「みなづき」であり、6、7月にかけて売り出されるが、ここの店は、一年中、売っている。
いわば、この店の看板商品である。私は、この店のものが一番好きである。
土台になっている部分が白だけではなく、抹茶入りのもの、黒砂糖入りなど、いろいろある。
その上に小豆の粒餡がたっぷり乗っているのである。
「ういろう」とは「外良」と書く。
もともとは中国伝来のものらしいが、名古屋でも「ういろう」と称するものが菓子の名産品となっている。

以下、「六月」「入梅」「梅雨寒」などを詠んだ句を引いて終わる。

 六月を綺麗な風の吹くことよ・・・・・・・・・・・・正岡子規

 六月の風にのりくる瀬音あり・・・・・・・・・・・・久保田万太郎

 六月の女すわれる荒筵・・・・・・・・・・・・石田波郷

 六月の花のさざめく水の上・・・・・・・・・・・・飯田龍太

 六月のゆふべや肩に道具箱・・・・・・・・・・・・山口誓子

 杉に雨ふる六月の杉こんもりと・・・・・・・・・・・・森澄雄

 天気図の皺くしやくしやに梅雨くらし・・・・・・・・・・・・富安風生

樹も草もしづかにて梅雨はじまりぬ・・・・・・・・・・・・日野草城

 二夜三夜傘さげ会へば梅雨めきぬ・・・・・・・・・・・・石田波郷

 童謡(わらべうた)かなしき梅雨となりにけり・・・・・・・・・・・・相馬遷子

 ひとの句が心占めをり梅雨入前・・・・・・・・・・・・林 翔

 うとましや声高妻も梅雨寒も・・・・・・・・・・・・久保田万太郎

 梅雨寒や崖田にねまる出羽の山・・・・・・・・・・・・角川源義

 梅雨寒や屏風を渡る蝸牛・・・・・・・・・・・・庄司瓦全

 我が胸に梅雨さむき淵ひそみけり・・・・・・・・・・・・中村嵐楓子

 梅雨寒の猫に怒りをよみとらる・・・・・・・・・・・・三沢みよし



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