K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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戦争に遠くブーゲンビリア咲く・・・・・・・・・・・・・・玉山翆子
img075ブーゲンビリア④

   戦争に遠くブーゲンビリア咲く・・・・・・・・・・・・・・玉山翆子

この句の詠まれた場所は、沖縄であろうか、それとも東南アジアのどこかの国であろうか。
いずれにしても、さる世界大戦の苦い思い出のまつわる土地に違いない。鎮魂の深い思いのこめられた重い句である。
その思いがブーゲンビリアという真紅の花とマッチしているというべきだろう。
もはや敗戦後71年の歳月が経とうとしている。
戦後生まれの人が人口の大半を占めるとは言え、さる世界大戦の悲惨な記憶は、語り継がれるべきであり、文芸作品とて同じである。
そういう意味で、この句の語る奥行きは深いものがある。

dsc00762ブーゲンビリア③

二番目の写真は沖縄のものである。
ブーゲンビリアはハイビスカスと共に熱帯を代表する花。よじ登る性質の潅木である。
大きく花びらのように見える部分は苞葉で、受粉の手伝いをするハチドリを呼び寄せるためという。
苞葉は果実になる時期まで残る。
ブーゲンビリアは原産地はブラジルと言い、19世紀フランスの戦艦がソロモン諸島からヨーロッパへ持ち帰った木で、
その時の艦長の名前がブーゲンビリアBougain villea だという。学名は、この名前のあとにglabra がつくだけ。
オシロイバナ科の木と言われ、和名はイカダカズラという。
ブラジル原産だと言いながら、艦長が19世紀にソロモン諸島から持ち帰ったということは、
すでに古くからポリネシア、ミクロネシア一帯には広く分布していたことになる。
ブーゲンビリアの本当の花は、この苞葉の中に黄白色の小さな花が、それである。
イギリスでは、ブーゲンビリアを「ペーパーフラワー」と呼ぶらしい。
いずれにしても改良種など、色も紫から黄色、ピンクなど極彩色の数々の色がある。
蔓性のよじ登る性質があるので人工的な形にしやすくタイ国などでは巧みに細工したアーチなどのガーデンが見られる。

俳句では、ブーゲンビリアという7音が邪魔をして詠まれる句は多くはない。歳時記でも載せていないものも多い。
以下、その数少ない句を引いてみる。

 ブーゲンビリアテラスに読める老夫婦・・・・・・・・・・古賀まり子

 ブーゲンビリア無口になるも旅疲れ・・・・・・・・・・鈴木真砂女

 ブーゲンビリア咲かせ北大植物園・・・・・・・・・・千葉仁

 日を秘めてブーゲンビリア棚をなす・・・・・・・・・・森田峠

 ブーゲンビリア紅き緑蔭なせりけり・・・・・・・・・・山崎ひさを

 ぶつかるはブーゲンビリアバス走る・・・・・・・・・・小路紫峡

 天界をブーゲンビリアまた紊す・・・・・・・・・・北登猛

 ブーゲンビリア民話は死より始りぬ・・・・・・・・・・曹人

 咲きのぼるブーゲンビリア椅子涼し・・・・・・・・・・伊都子



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