K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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この惑星の地軸が/少しばかり傾いているお蔭で/どんなに猛暑が続いても/こうして/この列島にも 秋がくる・・・・・・坪井勝男
アンソロジー
↑ アンソロジー『詩と思想詩人集2012』(土曜美術社刊)← 538名の現代詩作家を集めたもの。
higurasi04ヒグラシ雄

      口 伝・・・・・・・・・・・・・・・・・坪井勝男

     この惑星の地軸が
     少しばかり傾いているお蔭で
     どんなに猛暑が続いても
     こうして
     この列島にも 秋がくる

     寒蝉(ひぐらし)が遠い記憶の谷間で鳴き始めると
     ぼくは背筋を伸ばして杜にゆく
     ヒトであることに疲れたら
     幹に凭れて
     樹に流れる いのちの水音でも聴いていよう

     この巨樹をめぐる陽光と風
     枝々のざわめきは
     屈折し重なり合ううちに
     言語を超えたコトバを投げかけてくる

     それは
     たぶん
     見知らぬ 親しい者たちからの口伝(くでん)なのだろう
     聞き取ろうと
     手を擦りながら
     風に耐えている

     千枚あまりの年輪を包む ひび割れた樹皮
     梢の方を見やる
     あ
     いま
     文脈を捉えたような気がする

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この詩はアンソロジー『詩と思想詩人集2012』(土曜美術社2012/08/31刊)から引いた。

今年の猛暑は異常だし、今日も残暑というのも憚られるほど暑いが、季節というものは正直なもので、いつしか秋風が吹くようになる。
そういう推移を、この詩は、うまく詩にしている。
「早く涼しくなってくれ」という願いもこめて、この詩を出しておく。
この作者のことを検索してみると
1929年生まれ。詩集として『樹のことば』『見えない潮』などがあるらしい。アマゾンで買えるようである。



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