K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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かすがの に おしてる つき の ほがらか に あき の ゆふべ と なり に ける かも・・・・・会津八一
kogetudaitotuki月光

  かすがの に おしてる つき の ほがらか に
   あき の ゆふべ と なり に ける かも・・・・・・・・・・・・・・会津八一


今日十月九日は暦によると「旧重陽の節句」─旧九月九日である。
それに因んで、有名な会津八一の歌を載せる。

明治14年新潟県に生れた作者は、歌人としてのみならず、書家として一世に名高かった。没後その名声はますます高い。号・秋艸道人。
元来は英文学者だが、東洋美術への関心が強く、とりわけ奈良美術史研究は第一人者として有名である。
早稲田大学教授。
上の歌は、初出の第一歌集『南京新唱』(大正13年刊)では漢字になっている部分も、歌の声調を重んじる立場から、後年、かな分かち書きに変えた。
奈良春日野一帯に照り輝く初秋の月。「ほがらかに」の働きひとつで風景は一挙に大きくふくらんだ。
『鹿鳴集』昭和15年刊所収。

掲出の写真は銀閣寺の光月台に照る月である。
会津八一については以前に採り上げたが重複しないように少し引く。

かすがの の みくさ をり しき ふす しか の つの さへ さやに てる つくよ かも

もりかげ の ふぢ の ふるね に よる しか の ねむり しづけき はる の ゆき かも

からふろ の ゆげ の おぼろ に ししむら を ひと に すはせし ほとけ あやし も

あめつち に われ ひとり ゐて たつ ごとき この さびしさ を きみ は ほほゑむ

かすがの の しか ふす くさ の かたより に わが こふ らく は とほ つ よ の ひと

あまごもる やど の ひさし に ひとり きて てまり つく こ の こゑ の さやけさ

さをしか の みみ の わたげ に きこえ こぬ かね を さみしみ こひ つつ か あらむ

みほとけ の ひかり すがしき むね の へ に かげ つぶら なる たま の みすまる

いろづきし したば とぼしみ つゆじも に ぬれ たつ ばら の とげ あらは なり

あき ふかき みだう の のき に すごもる と かや に はね うつ はち の むれ みゆ
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「会津八一」ならびに、「会津八一記念館」については ← を参照されたい。

なお「会津」の表記については「會津」の字が正字であり、こういうことには八一は煩かったので、念のために書いておく。

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