K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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聞酒に誘はれ口にふふみたる此の旨酒の銘は「神奈備」・・・・・木村草弥
kikizake04利き酒茶碗

    聞酒(ききざけ)に誘はれ口にふふみたる
        此の旨酒(うまさけ)の銘は「神奈備」・・・・・・・・・・・・・・木村草弥


冬は日本酒の「仕込み」のシーズンであり、今はおいしい新酒が出来て来ている。今日は「利き酒」の話題を。
この歌は私の第四歌集『嬬恋』(角川書店)に載るものである。
この「神奈備」という銘は私が勝手につけた名前で実在しない。
全国どこかにあるかも知れないが、この歌とは関係がない。
私が参加した「利き酒会」は平凡な名前の蔵で、歌に詠む時には乗り気になれなかったので、架空の名にした。

写真①の茶碗は「審査茶碗」と言って、利き酒をする場合に使用する独特の茶碗である。
「神奈備」というのは、大和の三輪山その他、全国各地に存在する地名で「神の坐(いま)す地」という意味で、古代から信仰の対象として崇められてきた。

写真②③は、私の住む所から木津川を隔てて対岸の丘にある「神奈備神社」である。

kannabi_shrine_2神奈備神社

kannabi_shrine神奈備神社

写真でも読み取れるが「式内」社の字が見え、この字のつく神社は古代はじめからの神社であることを示している。
この山一帯は甘南備山と呼ばれ、一帯には古代の古墳が多数存在する。継体天皇の「筒城宮」もこの一角にあったとされる。
ついでに言うと、この丘の一角に近年、同志社大学が「田辺校地」を構え、女子大学と工学部の全部と各学部の「教養課程」の2年間の学生が通学していた。
チャペルも設置され、丘の上の煉瓦づくりの校舎が遠望できる。
もっとも、全国的な傾向だが、大学発祥の地に回帰するのが風潮で、同志社も京都市内の「今出川」校地の周辺を買収して校地を広げて、
今では教養課程も今出川校地に戻ってしまった。だから田辺校地に残るのは女子大学と工学部だけとなる。
それと海外からの帰国子女のための「同志社国際高校」がある。
教養課程が此処にあった頃は、学生目当てのマンションが盛んに建てられたが、これらのマンションは「空室」に泣いているという。
また、この丘の麓には「一休禅師」が晩年隠れ住んで、森女と愛欲のかぎりを尽したという「一休寺」がある。
このいきさつについては私は第二歌集『嘉木』(角川書店)の中で「狂雲集」という一連で歌にしておいた。
そのうちの一首を抜き出すと

    一休が森手をみちびき一茎を萌えしめし朝 水仙かをる・・・・・・・木村草弥

というものである。
これはメタファーに仕立ててあるので、解説すると「森手」というのは「森女」の手ということであり、「一茎」というのはpenisのことであり、
「水仙」というのは文芸の世界ではvaginaのことを指す隠語として定着しているのである。

「利き酒」から話題が逸れたようだが、そういう「いわれ」のある名前を私は歌の中で使いたかったのである。
私が酒の蔵元だったら、この「神奈備」の名前を必ずつけるだろう。

写真④⑤には全国的にも銘酒の誉れ高い京都伏見の蔵元の写真を掲げておく。

kiki01大倉

kiki02黄桜カッパカントリー

清酒醸造石数トップクラスの「月桂冠」の大倉酒造(現・月桂冠)と、新興勢力だが醸造石数もトップクラスに躍り出た「黄桜」の黄桜酒造(現・黄桜)の本社である。
黄桜はコマーシャルでも才を発揮し、この本社も「黄桜カッパカントリー」と称している。これらのところでは有料だが、利き酒と料理が楽しめる。
京都の観光コースにも入っていて、工場見学と「利き酒」と料理などがセットになっているものもある。

清酒・日本酒業界は日本酒離れに見舞われ、出荷量は最盛期の半分に落ち込んでいるという。
下記に引いた資料のように2010年度には「白鶴」がトップになっている。
誤解のないように申し添えると、現在では大手の酒造会社では、工場、蔵全体が空調になっていて、年中休みなく醸造する、いわゆる「四季醸造」になっている。
だから冬の間だけ酒を仕込むということがない。また酒仕込みに特有の「杜氏」(とうじ)という専門職は無くなって、
彼らの「ノーハウ」をコンピュータ制御の数値化して、工場の従業員が扱える蔵になっているのである。
もちろん「生きている」発酵菌を扱うのであるから、それなりの苦労があるのは自明のことである。
正確に言うと、「杜氏」という出稼ぎの専門職が無くなって、年中働く、連休もボーナスもある、健康保険も有給休暇もある、普通の工場労働者になったということである。
もちろん「酒作り」という特殊な技能を持った技能者であるのは当然のことである。

ついでに付け加えておくと、以前は国税庁が清酒の仕込みの「酒米」の石数を割り当てていて、制限があった。
だから地方の小さな蔵元は醸造した酒を「桶売り」と称して、大手酒造に買い取ってもらっていたのである。
中には酒の仕込みもせずに割り当ての原料米の権利だけを売り渡していたところもあったという。
私の村にある酒造会社も、ひところは月桂冠に「桶売り」していた。
そんな枠もなくなって仕込みは自由であるが、地方の小さな蔵元は販売先を確保するのに大変であり、また独自の吟醸酒などに特化して、
それなりの成功を収めているところもある。清酒だけでなく「梅酒」を作ったりして門戸を広げて生き残りに必死である。
なお参考までに以下のような統計記事をお見せする。最新の統計数字が手に入らないので少し古いが。。。
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「日本酒出荷ランキング」によると

2010年(1月から12月)の出荷数量

          589,779kl(326万9440石)、前年比93,1%

今年こそはと「底打ち」が期待された中での、60万石(350万石)割れという厳しい数字です。
その出荷内容を見ると2ℓ、3ℓの大容量パックの比率が36%(前年29%)と一気に伸び、全体の3分の1を超える数量になりました。
その一方で小瓶化が進んでいますから、一升瓶の比率は11,5%位にまで下がっています。

上位20社の出荷状況

順位   銘柄    都道府県   出荷量(kl)  (千石)  前年比%

 1    白鶴     兵庫県    59,710    331    97,5
 2    月桂冠   京都府    50,329    279    95,7
 3    松竹梅   京都府    45,819    254   100,1
 4    大関     兵庫県    35,176   195     95,1
 5    オエノンG 東京他    25,332   141    104,0
 6    日本盛   兵庫県    25,219   140    94,3
 7    世界鷹G  埼玉他    24,095   134    97,0
 8    黄桜     京都府    19,482   108     95,7
 9    菊正宗   兵庫県    17,859    99    98,4
10    白雪    兵庫県    12,955    72     92,8
11    清洲桜   愛知県    12,319     68    94,2
12    白鹿     兵庫県    12,122    67    96,8
13    沢の鶴    兵庫県     9,606    53    91,0
14    剣菱     兵庫県     7,543     42    94,5
15    朝日山   新潟県     7,487     42    102,6
16    菊水    新潟県     5,769     32     93,6
17    高清水    秋田県     4,766     26     94,5
18    北冠    栃木県     4,378     24    100,1
19    爛漫    秋田県    4,225     23     92,7
20    立山    富山県    3,965     22     94,1

どのメーカーも努力されてはいますが清酒飲酒の減少傾向は続いています。
この清酒減少傾向は、トレンドですのでこの流れが変化する様子は今のところ見られません。
食生活や消費者の意識が少しでも変化し、変化の兆候が見られれば傾向は変る可能性が有りますが、今のところ変化の兆候は見られません。

清酒に取って現在は受難の時代なのです。
昭和48年を境に清酒の減少傾向が今も続いています、
ピーク時の半分以下です、焼酎にも抜かれてしまいました。
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私の住む村にある「城陽酒造」も色々工夫して頑張っておられるので、遅くなったが書き添えておく。
 ↑ アクセスしてもらいたい。

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