K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
201710<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201712
蛸飯とコロッケで済ます昼ごはん乾電池が梅雨の湿気を帯びる・・・・・木村草弥
DSC06176たこめし
8100107_01L乾電池

      蛸飯とコロッケで済ます昼ごはん
           乾電池が梅雨の湿気を帯びる・・・・・・・・・・・・木村草弥


この歌は私の最新刊の第六歌集『無冠の馬』(KADOKAWA刊)に載せたものである。
梅雨入りした今の時期の歌として出しておく。
この一連は「湿気」という項目名で載せたもので、この歌の前に、こんな歌がある。

  軽薄な明るさをいつか蔑んだ張りついた汗が乾かない午後

  些細な嘘が限りなく増殖する午後ぶあつい湿気にどつぷり巻かれ
・・・・・・・木村草弥

今となっては、いつの制作かは、はっきりしないが、さぞ湿気が多い憂鬱な梅雨どきだったのだろう。
「蛸飯」は、自分で作ったものではなく、誰かの瀬戸内の旅のみやげにもらったものだろう。
瀬戸内では明石のタコが有名で、それを干して作った蛸飯が美味で、よく売られている。

    章魚食つて路通はその忌知れずなり・・・・・・・・安住敦

という句が歳時記に載っている。

今回、この歌集を進呈した人の引用歌に、これらの作品が引かれていることがあった。
<軽薄な明るさをいつか蔑んだ>という個所を指摘する人もあったし、<些細な嘘が限りなく増殖する>というところを批評してもらったのもあった。
歌集を出して、こういう風に、よく読みこんで手紙をもらう、のが一番うれしいし、参考になる。
それらについては批評欄に引いておいた。

今度の歌集では、考えるところがあって「あとがき」を書かなかった。
歌集は通常「あとがき」が付いていることが多いが、詩集などでは「あさがき」が無い場合がある。
私は、いつも「あとがき」で喋り過ぎる、きらいがあるので、今回は敢えて、書かなかった。
来信には、そのことに触れて、訝る人もあったが、私が意図的にしたことである。

以下、「梅雨」または「梅雨湿り」に因む句を引いて終わりたい。

  大梅雨の茫茫と沼らしきもの・・・・・・・・高野素十

  家一つ沈むばかりや梅雨の沼・・・・・・・・田村木国

  梅雨ふかし戦没の子や恋もせで・・・・・・・・及川貞

  梅雨の崖富者は高きに住めりけり・・・・・・・・西島麦南

  ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき・・・・・・・・桂信子

  梅雨霧を見てゐていつか包まるる・・・・・・・稲畑汀子

  梅雨の星齢といふも茫々と・・・・・・・・広瀬直人

  かく降りて男梅雨とはいさぎよし・・・・・・・・沢村芳翆

  梅雨の底打ちのめされてより力・・・・・・・・毛塚静枝


コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.