K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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己が花粉浴びまみれてや立葵・・・・三橋敏雄
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     己(し)が花粉浴びまみれてや立葵・・・・・・・・・・・・・・・三橋敏雄

アオイ科の越年草で人間の背丈よりも高くまで伸びる。単にアオイという植物はなく、一般にタチアオイのことを葵という。
原産地は中国、小アジアで、日本には室町時代に渡来し、鑑賞用に、また薬用に植えられたという。

葵の名が日本で最初に現れるのは「万葉集」だが、これはフユアオイまたはフタバアオイ(写真②)であるらしい。
futaba-aoiフタバアオイ本命

京都の「葵祭」に用いられるのもフタバアオイで、花ではなく葉を「挿頭」(かざし)にされるのである。
この植物は葵の名はついていても全く別のものでウマノスズクサ科のものである。
徳川家の家紋に使われたのが、これで、葉を三枚組み合わせて使われた。
先に5/15付けの「葵祭」の記事を書いた時に牛車の脇に吊るされるのが「藤の花」かと書いたのは正解で、葵祭は挿頭にフタバアオイの葉をかざしたので、この名がついたことが判明した。
写真③にフタバアオイの花をお見せする。
futaba-aoi3フタバアオイ花

話は変わるが、ネアンデルタール人の埋葬骨と一緒にタチアオイの花粉が発見されているという。
中国の唐代に牡丹が台頭するまではタチアオイが花の代表選手だったという。
花言葉は「平安」「単純」。花の色には白、赤、紫などがある。中国美女の立ち姿に似ており、古い中国で花の代表だったのも頷ける。

俳句にもたくさん詠まれており、それを引いて終わる。

 ひともとの葵咲きつぎたのしけれ・・・・・・・・日野草城

 門に待つ母立葵より小さし・・・・・・・・岸風三楼

 峡深し暮をいろどる立葵・・・・・・・・沢木欣一

 立葵のぞき棚経僧来たる・・・・・・・・石原八束

 咲きのぼるばかり葵の咲きのぼる・・・・・・・・見学玄

 蜀葵人の世を過ぎしごとく過ぐ・・・・・・・・森澄雄

 呼鈴を押してしばらく立葵・・・・・・・・鷹羽狩行

 雨はゆめなり雨の夜は白蜀葵・・・・・・・・阿部完市

 立葵まつすぐに来て破顔せり・・・・・・・・金谷信夫

 呼ぶ子帰る子十二時の立葵・・・・・・・・広瀬直人

 立葵大きな雨が三日ほど・・・・・・・・矢島渚男




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