FC2ブログ
K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
202007<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>202009
月刊「茶の間」連載「木村草弥の四季のうた」第四回・・・・木村草弥
茶の間_NEW

茶の間_0001_NEW

──月刊「茶の間」──連載(4)

     月刊「茶の間」連載「木村草弥の四季のうた」第四回・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

     深ぶかと射しくる朝日うけとめて
         茶の樹の萌芽(ほうが)の季(とき)は到りぬ・・・・・・・・・・木村草弥

         
 この頃になると太陽は天空近く高くなって深ぶかと射してくる。
四月中頃から茶の新芽が出はじめ、専門的には、これを「萌芽」と呼ぶのである。
京都では宇治にある京都府立茶業研究所が付属茶園を見て「萌芽宣言」をすることになっている。

    春が来た春が来たよと菜の花よ生きるは愉(たの)し生きるは哀(かな)し

 春は一斉に、わっとやって来る。
菜の花は咲くし、色々の樹々も花を咲かせる。
そんな押し寄せるような光景に圧倒されて、私は少年の頃から春は余り好きでなかった。
そういう感情を、この歌は詠う。
 
     はねず色のうつろひやすき花にして点鬼簿(てんきぼ)に降る真昼なりけり

 「はねず色」とは薄紅色の紅梅などの花の色の呼び方で、この色については由来があるが長くなるので省略するが、
この歌は私には記念碑的な懐しい歌で、
前衛歌人として有名な塚本邦雄が読売新聞の「短歌月評」で採り上げて褒(ほ)めてくれたものである。
「点鬼簿」とは仏壇にある過去帳の別名だ。
 
     祖(おや)たちの墓をひたすら洗ふとき馬酔木(あしび)の花にふとも酔ひたり  
 
 早春に咲く花にも色々あるが、馬酔木なども早く咲く。
名前の通り、この樹には毒があるので鹿などは、それを知っていて食べない。
涼やかな爽やかな香りがする。

     水馬(あめんぼう)がふんばつてゐるふうでもなく水の表面張力を凹(へこ)ませてゐる

 この季節には動物も冬眠から覚めて活動を始める。
 水の表面に浮いているアメンボの生態を観察するのも楽しい。
 私の歌は、そんな光景を切り取っている。
 そして季節は、いよいよ新茶の摘み取りの季節になるのである。
----------------------------------------------------------------------
連載も第四回となって、いよいよ新茶の芽吹く季節になってきた。
ここでは、四月中旬から茶の芽が芽吹く、と書いたが、これは京都でのことであって、早場の鹿児島では四月半ばから、もう新茶の摘み取りが始まる。
鹿児島県の茶業の発展は凄まじく、今や静岡に次ぐ全国生産の第二位であり、茶の品質も極めて上質になってきた。
しかも「茶摘み」も機械化されていて大農的で、茶園を跨ぐトラクターで摘み取りを行う。
旧ソ連も紅茶の大産地だったが、ここは早くからトラクターで摘み取りを行っていたのである。
それと同じ光景なのである。
インドのアッサムや、スリランカなどでは今も「手摘み」で作業をするが、生産規模とスピードが違うというものである。
ご参考までに、今の日本の茶業の一端を書いておいた。

月刊というのは忙しいもので本が出たと思ったら、もう次の原稿の用意をしなければならない。
編集部には、もう五月号の原稿も提出済みで、記事の組版も出来あがっている。
月が替われば六月号の原稿を送らなければならない。
ご愛読をお願いしたい。 では、また。

(4/5記)
本文に書いた「萌芽宣言」のことだが、京都府立茶業研究所が四月三日「萌芽宣言」を発表した。
茶の「萌芽宣言」は、桜のような数輪花が開いたら宣言するようなのではなく、付属茶園の「やぶきた」種の茶の木の70%の新芽が出揃うと出す決まりだという。
昨年とは二日ほど早いという。これだと新茶の摘み取りも早くなると予想される。







コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2020 Powered By FC2ブログ allrights reserved.