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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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「紅茶の話」・・・・・木村草弥
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──エッセイ──

       「紅茶の話」・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

先日、月刊「茶の間」に連載している記事の後に書いた私の文章について問い合わせのコメントがあった。
それは「ロシアの紅茶」について、であった。
茶の樹は南方の暖かい土地に育つもので、フランスとかイギリスとかの寒い地域では育たない。
もちろんロシア本国などは、もっと寒いから茶の樹は無い。
もともとロシア人は紅茶の好きなことで有名で、年間の消費量なども、とても多い。
旧ソ連の頃に国内生産を増やそうとして、当時はソ連圏であった「グルジア」や「アゼルバイジャン」に大規模な茶園開発をしたものである。
旧ソ連解体後にも、今でも、これらの地域には茶園が残っている。
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    紅茶の話

”お茶”と一口に言っても、緑茶、ウーロン茶、紅茶etc・・・たくさんあります。
その原料は?と言えば、もちろん、”お茶の葉”であります。
では、”緑茶の木、ウーロン茶の木、紅茶の木”なんていうのがあるのか?
答えは「なし」。
意外なことに、これらはみんな同じお茶の木からできてるんです。では、なにが違うのか。答えは・・・・・
発酵するか、しないか。
また、どの程度、発酵させるかによって変わってきます。
もともとは全部同じツバキ科の常緑樹で、醗酵のしかたで紅茶になったり緑茶になったりするんです。

紅茶の種類

●緑 茶  発酵しないお茶。摘んだ葉をすぐ蒸したり炒ったりすることにより、酸化が止められる。

●紅 茶  醗酵したお茶。酵素が酸化(空気にふれること)により発酵する。

●烏龍茶  半発酵のお茶。 緑茶と紅茶の中間。簡単に言うと、摘んだ葉をそのまま放置しておけば、空気にふれて紅茶になると言うこと。

専門用語で言えば萎凋(いちょう)(しおらせる) → 揉捻(じゅうねん)(発酵しやすくするため十分揉む) → 発酵 →乾燥 となります。

お茶は中国の雲南省が原産です。
現在は、スリランカ、インド、中国、日本をはじめ、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどでも作られています。
北限はグルジア(旧ソ連)。イギリス、フランスなど北緯40度以上の国にはお茶の木はありません。
よって、イギリス産紅茶、フランス産紅茶などというのはありえません。
アルションの紅茶はフランスでブレンドされた直輸入紅茶であり、フランス産紅茶ではないのです。
茶葉は茶畑で摘まれます。 日本では、もうほとんど機械で摘まれていますが、インドやスリランカではまだまだ手で摘まれていることが多いようです。
芯芽と若葉にはそれぞれテアニン、カフェインという成分が含まれており、紅茶の味を形成する上で大切な成分となっています。

・テアニン    芯芽に含まれています。旨みの成分です。
・カフェイン   若葉に含まれています。苦味の成分です。

紅茶葉の中にまれに白っぽい葉や黄色っぽい葉が入っていることがあります。 これらはゴールデンチップ、シルバーチップと呼ばれ、旨み成分の詰まっている芯芽の部分です。
一般的にゴールデンチップやシルバーチップが入っているお茶は良質とされています。
中国ではこのゴールデンチップばかりを集めたお茶を銀針百毫と言い、不老長寿のくすりとして古くから重宝していたと言います。

紅茶のグレード
紅茶の等級(グレード)は、一般には品質のよしあしではなく、紅茶の大きさや形状によって決められます。
大きく分けると、

●葉をカットしていないホールフリー

●カットしたブロークン

●細かい粉茶のファニング&ダスト  の3つになります。

それが更に細かく分類されていますので、主なものをご紹介します。
ちなみに、オレンジペコとは、本来、お茶の新芽の次の葉を示す言葉です。

●FOP(フラワリーオレンジペコ)   若い芽の芯芽の産毛の多いもので、最上級品とされている 。
●OP (オレンジペコ)   若い芽、若い葉で作られたもの 。細形できれいにカールした芯芽を多く含んでいる 。
●BOP(ブロークンオレンジペコ)   オレンジペコを細かく砕いたもの 。

単純には大きい葉の紅茶はおおむね上等で安心という事。
しかし注意してください。
セイロン(スリランカ)の紅茶は、茶葉の大きさよりも、収穫された場所のほうが上等度をはかるのに大切らしい。
収穫地の標高が高ければ高いほど、その紅茶葉は上等だと言われています。なぜなら高いところの方が渋みが繊細だからというわけです。これは現地スリランカ人よりのお話。
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ロシアと言えば、お酒。ひとりあたりのアルコール消費量は世界一ではないものの、堂々6位を誇る国です(2015年のOECD発表データ)。
「大人は誰でもウォッカを一気飲みしている」なんてイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、一方でロシアは紅茶分野においても特別な存在感を持っている国。
他ヨーロッパ諸国とは異なる文化を花開かせているのです。今回は、ロシアの茶文化についてお届けします!

ロシアンティー?サモワール?ロシアの茶文化。

ヨーロッパにおける茶文化と言えば誰もが英国風紅茶を思い浮かべることでしょう。
しかし、ロシアも紅茶大国と呼べる立派な文化を持っていることをご存知でしょうか?
広大なユーラシア大陸の東西に分かれているだけあって、ロシア茶文化は英国風とは一風変わったもの。
しかも、茶の産出国ではないにも関わらず毎年大量の紅茶が消費され、英国に次いで紅茶を飲む国だと言われています。
(ジョージアやアゼルバイジャンなどの国は栽培が盛んなので、旧ソ連時代は自国生産ができました)。
ここでは、ロシア茶文化の特徴を少しお話ししましょう。

【ロシアの紅茶と言えばロシアンティー】

ひと昔前の日本では、「ロシアンティーとはジャムを入れて飲む紅茶」と言われていました。しかし、それは正しい作法ではありません。
ティーカップとは別にジャムを入れた容器を用意し、スプーンでジャムを口に運んで口内で紅茶と混ぜ合わせるのが本来のロシアンティー。
ジャムにはウォッカやブランデーを加えることもあり、またジャムの代わりに砂糖やハチミツを舐めることもあるそうです。
ちなみに、直接紅茶に入れない理由はお茶を冷まさないためなのだとか。寒い国だからこそ生まれた文化だと言えるでしょう。
ただし、現在のロシアのカフェでは、ミルクやレモンを入れる日本同様の紅茶が一般的なのだそうです。

【ロシア式茶道の魂、サモワール】

ロシア茶文化の独自性を体現しているのは、何と言ってもサモワールの存在です。
サモワールとは、西ヨーロッパ諸国の文化にはない金属製湯沸かし器のこと。
茶会ではテーブルの中心にサモワールが置かれ、その周囲に小さめのティーポットが用意されています。
ティーポットには茶葉をたくさんいれた濃い紅茶が作られていて、サモワールのお湯で好みの濃さに調整して各々がお茶を楽しむというわけです。
ちなみに、サモワールはティーポットを載せることができるようになっていて、濃縮紅茶を蒸気で温めることもできます。
また、厳しい作法がないこともロシア式茶道の特徴だと言えるでしょう。
細かい手順はなく、長い時間をかけてゆっくりお茶を楽しむのがロシア式。楽しい団らんのシンボルが、サモワールなのです。

紅茶とロシアの歴史。

ヨーロッパに茶がもたらされたのは大航海時代。
まずはいち早く東インドに進出したポルトガルが現地で緑茶に出会い、次いで東インドに進出したオランダによってヨーロッパ各国へと茶が広まっていきました。
しかし、ロシアへの茶の伝来はこれとは別ルート。
海上ルートによって伝播した西ヨーロッパ諸国とは異なり、モンゴルやシベリアを経由した陸上ルートによってもたらされたとされています。
ロシアの茶文化が他ヨーロッパ諸国と異なる独自性を持っているのもうなずけるでしょう。ここでは、ロシアと茶の歴史をいくつかご紹介します。

【ロシア帝国の版図拡大と茶の輸入】

諸説ありますが、ロシアが最初に茶と出会ったのはロマノフ朝初代皇帝ミハイル・ロマノフの時代。1638年にモンゴルの王、アルタン・ハンから茶葉200袋が贈られたと記録されています。
フランスへの伝来が1635年頃、ドイツやイギリスへの伝来が1650年頃ですから、ほぼ同じ時期に伝わったと言えるでしょう。
その後、既にシベリアを版図におさめていたロシアは南下政策をとり、中国(清)と幾度もの衝突(清露国境紛争)が繰り替えされます。
そして両国の境界線を定めた条約や通商条約が結ばれ、陸路による交易が行われることになりました。
馬やラクダによる運搬では、軽く日持ちがする茶葉は最適。輸入量はどんどん増え、喫茶文化が広がることになったのです。

【茶のシルクロード「万里の茶道」!】

ロシアと中国を結ぶ交易路は「万里の茶道」と呼ばれ、世界文化遺産に申請中なのだそうです。
万里の茶道は、中国の湖北省、河南省、山西省、内モンゴル自治区を経由し、ロシアのサンクトペテルブルク、イルクーツク、キャフタ、ノボシビルスクなどの都市を結ぶ壮大な交易路。
シベリア鉄道が開通するまでの約200年間にわたって、お茶はもちろん様々な文化・経済の交流を支える重要な役割を果たしました。
ただし、陸路は海路に比べて輸送量に弱点があり、ロシアの庶民が紅茶を楽しめる価格になったのはシベリア鉄道開通後。
その後は、軍艦の中でティータイムが設けられるほど身近な飲み物になりました。

【ロシアの茶は、「ティー」ではなく「チャイ」!】

ロシア語で茶は「チャイ(CHAI)」と言います。
他ヨーロッパ諸国の呼び方「TEA(イギリス)」「THE(フランス)」「TE(イタリア)」「THEE(オランダ)」などと大きく異なるのがお分かりでしょう。
これも、陸路・海路の違いによって生じた違い。海路で伝わった茶は福建省の厦門語「TAY」が語源となって派生していきました。
一方、陸路での輸出の起点となったのは広東省。広東語の「CYA」がもとになっているのです。
余談ですが、ポルトガル語の「CHA」は、ポルトガル人が最初に茶と出会った場所が広東省であったこと、当時交易のあった日本の「CYA」が伝えられたことが原因だと言われています。

(まとめ)

ヨーロッパ茶文化においてひときわ異彩を放つロシアのお話はいかがでしたか?
お茶はアジアからヨーロッパに伝わったものですが、伝わり方が違えばお隣の国でも文化が変わるものです。
余談ですが、フランスの有名紅茶ブランド「クスミティー」の創業者、クスミチョフはフランスに亡命したロシア人。元々はロマノフ朝皇帝のご用達茶商だったそうです。
産地との関係以外に、ヨーロッパ内での交流も各国の茶文化に影響を与えていると言えるでしょう。
色んな国の茶文化に触れ、その国流の飲み方を楽しんでみるのはいかがでしょうか。 

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