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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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秋 ぼくは時の階段をおりてゆく/生はゆきつくことのない吊橋 揺れながら・・・・・・大岡信
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     痛み・・・・・・・・・・・・・・・・・大岡信

   秋 ぼくは時の階段をおりてゆく

   永遠の岸に腰をおろして

   空をわたる人の微(かす)かな足音にききいるために

   そこを一つの肉体が 時間が通る



   風がしげみを吹きわけるように

   永遠がぼくらのあいだを横切っている

   ぼくらが時おり不安にみちて

   恋人の眼をのぞきこむのはそのためなのだ



   遠い地平を魚がゆきかう暗い夜明け

   夢がふいに過去を抜けでて

   ひらきかけた唇のうえにやってくる

   誰にも知られずそこで乾いて死ぬために



   生はゆきつくことのない吊橋 揺れながら

   水と空とに映えながら 愛は死の

   死は愛の旗をうち振っている

   ぼくらの中でそれにひそかに応えるものに応えながら

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この詩は学習研究社『大岡信・うたの歳時記』──秋のうた(1985年9月刊) に載るもので、書き下ろしの詩だという。現代詩読者向けではなく、一般読者向けの平易な、分り易い詩である。
冒頭の「秋 ぼくは時の階段をおりてゆく」という出だしから、4連冒頭の「生はゆきつくことのない吊橋 揺れながら」という個所など秀逸である。題を「痛み」としたところに作者の内面を知ることが出来よう。


コメント
コメント
この写真は寸又峡のつり橋でしょうか。
渡った記憶があります。
2009/09/30(水) 08:16:08 | URL | 2000円マスター #- [ 編集 ]
この写真は「ネット」上から借りたものです
■マスターさま。
お早うございます。
あなたのコメントに応答するのは
久しぶりです。
私のところの写真は「お添えもの」なので
思わしい写真がなければ借りてきます。
この写真は「ネット」上から借りてきたものです。
場所は判りません。もう、ずっと以前に見つけて、
マイドキュメントの「マイピクチア」に入れてある
ものですから。
寸又峡ですか。青い深い淵になってますね。
ご教示有難うございます。
では、また。

2009/09/30(水) 08:33:09 | URL | sohya #- [ 編集 ]
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