
──ギリシア紀行(2)──
驢馬の背に横座りしてゆく老婦
大き乳房の山羊を牽きつつ・・・・・・・・・・・・・・木村草弥
昨日付けで載せたものの続きである。
繰り返しておくと私の第四歌集『嬬恋』(角川書店)に「エーゲ海」の一連15首として載せたものである。
この旅は2002年6/26から7/7に行ったものである。
私のWebのHP「エーゲ海の午睡」に詳しい。
この歌の前後の歌を引いておく。
鄙びたる小さき教会と風車一基丘の高みの碧空に立つ
どの家も真白にペンキ塗りあげて窓枠は青エーギアン・ブルー
歩く我に気づきて「やあ」といふごとく片手を挙ぐる戸口の老は
戸口の椅子二つに坐る老夫婦その顔の皺が語る年輪
愛よ恋よといふ齢こえて枯淡の境地青い戸口の椅子に坐る二人

掲出した写真二枚について、何も説明を要しないだろう。先に写真があって、それを見ながら、これらの歌が出来たということである。
この歌の場面は、ミコノス島で私ひとりで島の坂道を散歩したものである。
↓ その他のミコノス島の風景写真を出しておく。



ミコノス島は、町の反対側が「ヌーディスト」の浜パラダイスビーチとしてヨーロッパに有名で、各国から裸を見せびらかしたい連中が、やって来る。
ただし、この写真は私の撮ったものではない。 ↓

次の歌は2首だけだが、それを描いた歌である。
ミコノスの浜べはヌーディスト陽を浴びる美女の乳房の白い双丘
男も女も一糸まとはずとりどりの恥毛光らせ浜辺を歩く
残りのギリシア各地の歌と写真は、また折をみて載せたい。
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「ミコノス島」については、このWikipediaの記事を参照されたい。
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