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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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わが泊る窓の向うにメテオラの奇岩の群のそそりたつ朝・・・木村草弥
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──ギリシア紀行(3)──

     わが泊る窓の向うにメテオラの
         奇岩の群のそそりたつ朝・・・・・・・・・・・・・・木村草弥


この歌は先日から二回書いた私の第四歌集『嬬恋』(角川書店)に載せたギリシア紀行の奇岩「メテオラ」の歌である。
WebのHP「エーゲ海の午睡」の紀行文と一緒にお読みいただくと、よく理解していただける。

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「メテオラ」と言っても関心のない人には、なじみのない地名だと思うので地図を掲げてみた。
 ↑ また「リンク」設定してあるので見られるとよい。
ギリシアの首都アテネからバスで北へ半日余り行ったところにカランバカという村がある。
そこまで行くとメテオラの奇岩が平地から、そそりたつように林立している。
その岩の頂に千年前から迫害を逃れたキリスト教徒の修道院がいくつも建っているのである。
写真①は「アギア・トリアダ修道院」である。
ギリシア正教管内では「アギア」とか「ハギア」とかの呼び方が教会の名前につくが、これは「聖なる」という意味の言葉である。
ギリシア、トルコなどのギリシア正教の地域に見られる。
イスタンブールの「アヤ・ソフィア」大聖堂の場合の「アヤ」も同じである。

先に書いたようにアテネを朝でて、バスで平地、山地、平地、山地と越えてゆくとカランバカ近郊に至ると、昼食の時間になるレストラン──もちろん田舎の粗末な食堂であるが、
そこの庭から突如としてメテオラの奇岩が眼前に屹立するのである。
行程としては、そこで期待に胸を高鳴らせながら昼食を摂り、やおら岩山の修道院見学に出立するという算段である。
平地から岩山は屹立しているのだが、裏側に廻り込むと尾根づたいに岩山の修道院に接近できるルートがあるのである。

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写真③は「メガロ・メテオロン修道院」の遠景である。「メテオロン」とは「中空の」という意味である。
写真左下に見える苦労して作られた岩道をあえぎながら登って修道院に至る、というものである。
崖の途中の塔のようなものは物資を吊り上げる滑車が設置してあるところ。
乗ってきたバスは、この岩山を望む手前の山の平たいところに駐車場があり、そこから歩く。

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写真④は岩山から見た平地のカランバカとカストラキの村の遠望である。
上からの俯瞰であるが、これらの岩山を平地から振り仰いだとすると、まさに奇岩の屹立という感じがするのである。
昔は修道院も、もっと数も多かったが、いまでは過酷な修行をする人も少なくなり、6カ所ほどに修道士あるいは修道女がいるに過ぎない。
詳しくは私のWeb上の紀行文「エーゲ海の午睡」をお読み願いたい。
「アギオス・ステファノス女子修道院」を見学したが、ここは元は男子修道院だったが最近(1950年)になって女子修道院として再開された。
以下に私の当該個所の歌を引いておくが、修道院の中は撮影禁止であり、したがって写真はないので、私の歌から推測していただきたい。

    メテオラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

  名を知らぬ村の教会の鐘の音が朝の七時を告げて鳴りいづ

  わが泊る窓の向うにメテオラの奇岩の群のそそりたつ朝

  峨々と立つ岩山にして奇景なり信を守りて一千年経ぬ

  中空の意なるメテオロン修道院すなはち岩は中空に架かる

  披かれて置かるる本は古(いにしへ)の朱の書き込みの見ゆる楽譜ぞ

  美貌なる修道女にてイコン売る黒き衣にうつしみ包みて

  携帯用イコンなる聖画ゑがけるは聖母とわらべ金泥の中

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補足的に書いておくと、
岩山の何カ所かの修道院の見学を終えて平地に下り、宿泊地のカランバカに帰り着き、夕食を摂ってしまうと、田舎のこととて、外は真っ暗である。
そのまま寝てしまい、翌朝、自室の窓を開けたら、眼前にメテオラの奇岩が屹立しており、ワッという感動のうちに作ったのが、掲出した歌、だということになる。

img_574703_52774906_1イコン
 ↑ イコン 聖母マリアと幼子キリスト
なお、これらの修道院は、もちろんギリシア正教徒のものであるから、ご存じのように「イコン」を制作して見学者に売る。
圧倒的に多いのが、私の歌にもある聖母マリアと幼子キリスト、という構図である。
女子修道院というのは2カ所だけである。




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