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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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妹に雨の匂いや衣被・・・折勝家鴨
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──季節の一句鑑賞──

     妹に雨の匂いや衣被・・・・・・・・・・・・・折勝家鴨

2018年秋に出た角川書店『新歳時記』第五版「秋」に、標記の句が採用されていることを知ったのでアマゾンから取り寄せた。
活字の大きい今はやりの老人向けの版である。
この句の初出は、折勝家鴨句集『ログインパスワード』(ふらんす堂2017/04/27刊)の99ページに載っている。
歳時記に句が採用されるというのは名誉なことで、その版の本が出版される限り、ずっと衆目に触れる訳であり、喜ばしい。

「衣被」きぬかつぎ、とはサトイモの黒い皮をかぶったまま蒸したもので、旧八月十五日の「月見」に供えるものである。
これが季語である。
今日は、もう九月二十日だから、お月見の頃は過ぎてしまったがお許しをいただきたい。
「妹」という言葉は、作者が男ならば「いも」と訓んで「想い人」を意味するが、この句の作者は女だから、単純に「いもうと」と考えられる。
駆け込んできた妹の体から「雨」の匂いがする、という鋭い観察の佳い句である。

私は、ずっと平井照敏の『新歳時記』 春、夏、秋、冬、新年 河出文庫 1989-1990 を愛用してきた。
この本は、よく出来た本で、季語の本意なんかも古典に当たっていて完璧だった。
その後、角川書店の箱入りの豪華版の歳時記五冊も買ったが、昨年、蔵書整理で図書館に寄贈したので今は手元には無い。
平井の本の前には山本健吉の『最新歳時記』文春文庫版五冊組を持っていたが、これは使いにくい本で、今も書棚の片隅に残っている。
私のブログの記事の俳句を採り上げたものの説明は、みな平井本によるものである。
私は俳句は作らないが、大岡信さんにならって「詩・歌・句」という短詩系に特化したブログを編成してきたので、俳句の場合には歳時記には大変お世話になった。
本の体裁としても文庫本は取り扱いが手軽で、丁度よい。
読み物としても、暇な折に読んでみるのも、よいものである。

折勝家鴨さん。おめでとうございます。
これを契機に佳い句を作って、どんどん歳時記に採句してもらいましょう。
今日は取敢えず一句ご紹介まで。
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余談だが、同じページに載る鈴木真砂女の句に因む記事を私のブログに書いているのを思い出したので、読んでみてください。
→ 「今生のいまが倖せ衣被」
藤田湘子の記事を読むと銀座裏の「卯波」を愛用していたらしいから「鷹」に縁があると言えるだろう。 敢えて載せてみた。アクセスされたい。


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