FC2ブログ
K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
202007<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>202009
思ふ人の側へ割り込む炬燵かな・・・・・・・・・・・・・小林一茶
FI2618566_1E.jpg

  思ふ人の側へ割り込む炬燵かな・・・・・・・・・・・小林一茶

もう、この時季になれば、どこの家でも「炬燵」(こたつ)を出しただろう。
もっとも、この頃では全くの洋風暮らしをしている家もあり、また「床暖房」も急速に普及してきたので一概には言えない。
炬燵には「置き炬燵」と「掘り炬燵」の二種類があるが、床板をくりぬいた「掘り炬燵」の方が、絶対に足が楽だ。
この頃では和風料理屋などでも年中、掘り炬燵式のものにテーブルを置いてあるのが増えてきた。
正座をしたり、アグラをかくのに苦手な外人などにも好評である。
わが家でも10数年前に家を建て替えた時に、座敷に「掘り炬燵」を設置した。
夏も天板を、そのまま座卓にして、足は下に垂らせるようにした。
天板も和風に合うように、落ち着いた、少し立派なものにした。
冬には下半身を暖めると全身が、ほっこりする。
もっとも「床暖房」など便利だが「文化生活」をすると経費がかかって仕方がない。
「炬燵」くらいが丁度いい。
「書斎」にも、三面が天井までとどく万冊に及ぶ本に囲まれているが、冬になると真ん中に「置き炬燵」を据えて、そこからテレビを見たりする。
書斎は椅子式の部屋だが、出入りの大工さんに頼んで椅子から足を伸ばせる台を特注で作ってもらい、その板の上に「置き炬燵」を乗せるので、一人かけのソファーから足が伸ばせるのである。
FI2618566_2E.gif

写真②は昔の浮世絵の炬燵の図である。うら若い娘が仲良く炬燵を囲んで語らっているという構図である。
江戸の日常暦によると、神無月の行事として、上亥、中亥、下亥とある亥の日のうち、武家では上亥の日に、商家では二の亥(中亥)の日に「炬燵開き」をした、という。
コタツには蜜柑が、よく似合う。これは何と言っても季節の風物詩である。

掲出の一茶の句は、一茶らしい滑稽味と、ちょっぴりのエロスがあって面白い。
他に蕪村の句に

   腰ぬけの妻うつくしき炬燵かな

というのがあるが、これは炬燵で温まった細君が腰抜けのようなしどけない状態になってしまった、という光景であろうか。
なお、掲出した炬燵の写真は、私宅のものではないので、念のため。
以下、コタツを詠んだ句を引いて終りにしたい。

 句を玉と暖めてをる炬燵かな・・・・・・・・高浜虚子

 炬燵の間母中心に父もあり・・・・・・・・星野立子

 横顔を炬燵にのせて日本の母・・・・・・・・中村草田男

 淋しくもなにもなけれど昼炬燵・・・・・・・・永井龍男

 編み飽いて炬燵の猫をつつき出す・・・・・・・・原田種茅

 炬燵出づればすつくと老爺峰に向ふ・・・・・・・・加藤知世子

 切炬燵夜も八方に雪嶺立つ・・・・・・・・森澄雄

 炬燵嫌ひながら夫倚る時は倚る・・・・・・・・及川貞

 世の中の炬燵の中という処・・・・・・・・池田澄子

 ばらばらに帰り炬燵の一家族・・・・・・・・山本美紗

 亡き夫の席そのままに掘炬燵・・・・・・・・佐々木ツタ子

 母のゐて集まりやすき炬燵の間・・・・・・・・沢村やな枝

 調法に散らかしてある炬燵の間・・・・・・・・小畑けい

 活断層の真上に住みて炬燵抱く・・・・・・・・安達光宏

 折鶴の嘴うつくしき炬燵かな・・・・・・・・馬場龍吉





コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2020 Powered By FC2ブログ allrights reserved.