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K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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梅雨霽れの風がゆきまた還って来あんず畑の銀の脚立に・・・・・・・・・・・・・上野久雄
shirohige広重白雨

  梅雨霽(は)れの風がゆきまた還って来(く)
      あんず畑の銀の脚立に・・・・・・・・・・・・・上野久雄


いよいよ梅雨も終りに近づいてきた。激しい雨が降ったりする。
上野久雄は山梨県の人。近藤芳美の創った短歌結社「未来」の幹部として長く居られた。先年亡くなられた。
甲州は葡萄など果実の栽培の盛んなところで、この歌にある「銀の脚立」というのは、そんな果樹園の枝の剪定用のアルミ製のものであろう。
それを「銀の脚立」と表現したところなど秀逸である。歌集『冬の旅』(2001年刊)所載。

今の頃の驟雨の様子については、私の第二歌集『嘉木』(角川書店)にも

      土鈴ふる響きおもはせ驟雨きて梅雨あけ近しと知らすこのごろ・・・・・・・・・・・・・木村草弥

という歌があるが、こういう状況を詠っている。

掲出の写真①は広重の「白雨」と題するもので、白雨とは俄か雨や夕立のことである。激しく降る雨を太い線で描いてある。

20050622231029.1土鈴辰

写真②は「土鈴」(どれい)で、これは辰をかたどったもので太った辰でユーモラスである。
土鈴とは、この中に粘土の玉が入っていて、振るとごろごろという野太い音がする。
梅雨の雨を表すのは難しいものなので、広重の白雨の絵や、私の歌に因んで「土鈴」を出してみた。お許しあれ。
この写真のもののように干支に因んだみやげ物などにされている。

今ごろになると梅雨末期に入ってきて、各地で集中豪雨が起きたりするが、梅雨入りと梅雨明けの大まかな目安として、どちらも雷が鳴ることが多い。
気象庁の発表よりも、この雷雨の方を目安にしている人が多い。それは、掲出した私の歌の通りである。

俳句の季語にも「梅雨入り」「梅雨明け」というのがある。
以下、歳時記に載る「梅雨明け」の句を引いて終わる。

 ばりばりと干傘たたみ梅雨の果・・・・・・・・原石鼎

 葭原に梅雨あがるらし鰻筒・・・・・・・・石田波郷

 梅雨去ると全き円の茸立つ・・・・・・・・西東三鬼

 梅雨あけの雷とぞきけり喪の妻は・・・・・・・・石田波郷

 梅雨明の天の川見えそめにけり・・・・・・・・加藤楸邨

 梅雨明けし各々の顔をもたらしぬ・・・・・・・・加藤楸邨

 梅雨明けぬ猫が先づ木に駈け登る・・・・・・・・相生垣瓜人

 梅雨明けのもの音の湧立てるかな・・・・・・・・・本宮銑太郎

 梅雨明けや胸先過ぐるものの影・・・・・・・・吉田鴻司

 子の目にも梅雨終りたる青嶺立つ・・・・・・・・谷野予志

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