K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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草弥の詩・ 老 後・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・木 村 草 弥
226さくら草満開

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   草弥の詩作品<草の領域>
      poetic, or not poetic,
      that is question. me free !
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 ──草弥の詩作品<草の領域>──(58)

    老 後・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・木 村 草 弥
      ──老後とは死ぬまでの日々花木槿  草間時彦──  


  嫌な右目だ 左目はゆっくり空へ向けよう
  揺れるブランコ
  雌猫の目が右目で睨んでいる
  黒い箱の中が暗いとは限らない
  なめらかな時間の薄皮をそっと剥ぐ
  いちにちをむすんでひらいて酔いながら
  風流だなあ 時間の秘処を洗いつつ
  赤ちゃんが赤い ぬくとい朝である。
  
  ひょうたんがふらりと訪ねてきた喪の日
  ガラス器に音楽満ちて昼の葬
  読経する不確かに声寄せ合って
  木の葉一枚もらって帰る葬式
  朝の歯ブラシがやわらかい
  てのひらは明るく開かれ朝のトースト
  昼餉のあとのまどろみの夢見に春画がどぎつい
  性犯罪のようにぬいぐるみが温かい
  楕円形の眠い意識のまま白い陶器
  夕暮にさわってすこし大人 花いちもんめ
  ことりことり足音も忍ばせて幽霊もさみしい
  思考の隣の有象無象がくたびれる
  暮れてゆく窓の不思議を呑みこもう
  馬鹿馬鹿しい長い電話があった
  抜いて差す釘一本。

  老後ってこんなものか二杯目のカプチーノ
  呆ける楽しさ 帽子が水に浮いている
  飽きの来ぬ背中を眺め日が暮れる
  木の股の先に木の股 苦笑する
  未来から過去へ点いたり消えたりしている電灯
  存在の赤さに秋の灯が沁みる
  手を振りつづける 平凡な日常が消えないように。

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 (2010/04/05作)
この作品も「楽市」次次号用に準備していたのだが、次号の発行予定も未定なので、ここにWeb上に発表することにする。



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