
──高田敏子の詩──(18)再掲載・初出Doblog2005/10/25
菊の花・・・・・・・・・・高田敏子
菊の花の
紅をふくんだうす紫が
箱にいっぱい
──さっとゆがいて召し上がって──
友のことばがそえられて
こんなにたくさん
菊畑がそのまま
送られて来たような
花のまぶしさ
花の香り
この美しさを
「食べる?」
私はそれにあたいするかしら
花のまえに はじらうばかり
お盆に盛って
棚においでの観音様に
まずお供えして
ご近所にもおすそわけしましょう
(詩集『こぶしの花』1981年花神社刊より)
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掲出した画像は、食用菊「もってのほか」である。
普通の菊よりも苦味が少ない。 他にも、いろいろの品種があるようである。
この詩にも書かれているように、さっと茹でて「おひたし」のように食べるらしい。
「らしい」と言ったが、私は食べたことがない。
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