K-SOHYA POEM BLOG
私のBLOGは詩歌句の「短詩形」文芸に特化して編集している。 今はもう無くなったが、朝日新聞の大岡信「折々のうた」などの体裁を参考にして少し長めの記事を書いている。自作も多めに採り上げている。
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東日本大震災から五年。 被災された方々に
心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
一日も早い復興をお祈りいたします。 原発の放射能には怒りを。
                                 木村草弥
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kohakucyou02-1コハクチョウ飛翔

弥生三月になりました。 3.11の哀しみと鎮魂の日が巡ってきます。
寒暖を織りまぜながら春は一歩づつ深まり、白鳥の「北帰行」も始まっています。

 「ちゃんと除染していますから」お辞儀して拝観料のお釣りくれたり・・・・・・・・・・・・斎藤芳生
 ふくしまの雪が静かに地に沁みて辺野古のジュゴンの瞼を濡らす・・・・・・・・・・・・平山良明
 塚本邦雄いまさばいかに歌ひますや 苦艾は淡黄の花つけるとふ・・・・・・・・・・・・雨宮雅子
 <凍土壁>は凍らぬといふ ひそひそと血のごとく滲みうごく地下水・・・・・・・・ 米川千嘉子
 どこかには埋めねばならずどこかなるそのどこかとふ実存が要り・・・・・・・・・・・・梶原さい子
 乗りたくて後先みずにバスに乗るいづれこの世のどこかに着かむ・・・・・・・・・・ 蒔田さくら子
 米国と戦争したるを日本の若者三割知らざるといふ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・秋葉四郎
 つくりだしちゃってしでかしちゃってにんげんが海に命を奪わせている・・・・・・・・・・・ 俵万智
 死はそこにあるかと思ふあかるさに菜の花咲けりその花を食ふ・・・・・・・・・・・・・・・・ 外塚喬
 いつまでも暮れない空にくたぶれて門鎖しにゆく草匂ふところ・・・・・・・・・・・・・・ 河野美砂子
 いつの間にか武器売る国となり居しか逃れなくここに塊として・・・・・・・・・・・・・・ 大河原惇行
 民主主義の数の力がつっぱしる係留杭を引き抜きながら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・永田紅
 噛むほどに干し烏賊の滋味しみわたりやがて上書きされゆく昨日・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
 春の旅はげしき海に出会ひけり・・・・・・・・・・・・・ 阿部みどり女
 一燭に春寧からむ伎芸天・・・・・・・・・・・・・・・・・・・阿波野青畝
 蟇ないて唐招提寺春いづこ・・・・・・・・・・・・・・・・・・水原秋桜子
 麗しき春の七曜またはじまる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山口誓子
 目つむれば風かすかなり花の雨・・・・・・・・・・・・・さわだかずや

 霾のグリエに春闇ジュレ添えて・・・・・・・・・・・・・・・・・赤野四羽
 行く雁やぐづぐづ曇りつづきなる・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
 春を唄へば浅草の筈である・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・堀下翔
 目の隅まで桜を入れてガムを噛む・・・・・・・・・・・・・・・上田信治
 山笑ふアダム・ブラボー・チャーリーは・・・・・・・・・・ハードエッジ
 抜く腸もぷりぷりとして春鰯・・・・・・・・・・・・・・・・・ すずきみのる
 理科室の棚に鍵あり梅の花・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・折勝家鴨
 陽炎や歩いてもなお遠からず・・・・・・・・・・・・・・・・・・・葛城蓮士
 啓蟄の秘仏の腹のレントゲン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小池康生
 パンケーキの断面ましろ涅槃西風・・・・・・・・・・・・・・・青木ともじ
 救いなど求めず生きて私を抱いて・・・・・・・・・・・・・・・・・畠働猫
 しやぼん玉吹く子吹かれて泣きたる子・・・・・・・・・・・・杉原祐之 
 三月のひかりに壜の傷あらは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・青本瑞季
 ひかりのなかでおもいだすひかり・・・・・・・・・・・・・・・・藤井雪兎
 黄水仙色鮮やかに独りなり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 工藤定治
 草摘むや衣一枚薄くして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 片岡義順
 海女擲てば拳のなかの桜貝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・青山青史
 花馬酔木ほそき煙となる手紙・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 滝川直広
 ずるいなあと母のつぶやく春の山・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高梨章
 雪とけて秋の残骸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 本間鴨芹
 最後通牒みたいに満開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 松田畦道
 春草の冠電話越しに編む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三島ちとせ
 竹叢のさうさうと鳴る涅槃の日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 岬光世
 傲岸な仔猫の如くハイヒール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・吉川千早
 あるときは鴉を濡らし春の水・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 利普苑るな
 鶴帰るとき置いてゆきハルシオン・・・・・・・・・・・・・・・ 金原まさ子
 セーターに恋の話をしてをりぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・篠塚雅世
 花叩く雨を聴く夜更かしして何かを待ってる・・・・・・・小笠原玉虫
 青空からハトが降りてきて何か食う・・・・・・・・・・・・・・・・渋谷知宏
 終日カレーの工夫を考えのたりのたり・・・・・・・・・・・・・・白川玄斎
 後は土になる花がある・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・天坂寝覚
 山の腹も菜の花・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・馬場古戸暢
 後れ毛を指から逃がす春の夢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・田中惣菜
 この店のこの草の餅傘たたむ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 桑田佳穂
 旅冊子開きしままの春炬燵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 西村恭子
 恋猫や馬酔木は狸寝入りして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子  
 なにかみな似たものばかり今朝の春・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


ご来訪くださいまして有難うございます。
ぜひコメントを置いてください。コメントには必ず返事いたします。 ただし不穏当なものは勝手ながら削除いたします。
コメントは各記事の末尾に「コメント」という欄がありますから、それをクリックしてお入りください。
私はこのブログを、WebのHP「木村草弥の詩と旅のページ<風景のコスモロジー>」と一体としたものとして運営しています。
このblogは、私の知人、友人にも公開しているので、閲覧の便宜のために少し説明させて下さい。
本文の中で「色の変っている」部分は「リンク」になっていることを意味します。クリックで当該記事へ飛びます。
 GoogleYahooで「木村草弥」や「K-SOHYA POEM BLOG」で検索して頂くと数千件のヒットがあります。重複も多いのですが、ここでしか読めないものもあります。

閲覧の仕方
「当月」の記事は開いている状態でご覧になれますが、「先月」などのバックナンバーの閲覧は、上部のカレンダーの « の印を押して「過去」へ進んでください。
「月別アーカイブ」は30件表示するようになっています。30件以上ある場合は「NEXT」を押して進んでください。
「カテゴリー」を選んでいただくと、当該カテゴリーの一覧として、ずらっと出てきます。よろしく。 
私の記事は、引用、リンク、転載フリーです。事後でもお知らせ下さると嬉しいです。
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私のブログは大きい写真が入りますので、チョン切れを避けるためです、よろしく。

☆─Doblogの過去記事について─☆
Doblogでは2009/05/30付けをもってサービスが廃止されました。
ここには丸五年間にわたって記事を書いてきましたので、その量は厖大になります。
Doblogの廃止に伴い、急遽とりあえず未整理のまま、こちらに移しました。追々整理して記事としてアップすべきものは、して参ります。

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昨日のアクセス数:282件
今日のアクセス数:617件
総アクセス数:764957件

この日が私のン十回目の誕生日というのも何か皮肉な暗合である。

★─My Works─★
著書──
 歌集 『茶の四季』 『嘉木』 『嬬恋』 『昭和』(以上4冊、角川書店刊)
 歌集 『樹々の記憶』(短歌新聞社刊)
 歌集 『無冠の馬』(KADOKAWA刊)
 詩集 『免疫系』(角川書店刊)
 詩集 『愛の寓意』(角川書店刊)
 紀行歌文集 『青衣のアフェア』 『シュベイクの奇行』 『南船北馬』(私家版)

木村草弥の本について
◆第六歌集『無冠の馬』は、下記のところで買えます。   
お求めはamazonをはじめオンライン書店や、一般書店からの取次ぎでお願いしたい。
アマゾンには在庫してもらってあるので、即刻の配達が可能の筈です。
◆私の「旧作」は、目下、出版社からは取り寄せ出来ません。amazon「日本の古本屋」に出回っていることがありますから、ここから検索してみて下さい。もう何人もお買いいただいています。
本(歌集、詩集)の詳細はWebのHPをご覧下さい。よろしく。

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 これも戯れですが、結構おもしろいです。日々↑↓ します。アクセス数によるのでしょう。 ご覧ください。


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 日本国憲法九条
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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  人類すべての知識への自由かつ完全なアクセスを分かち合えたら、
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──── ウィキペディア創設者 ジミー・ウェールズ

「角川書店」話題の新刊書籍
「新潮社」 今月の新刊
講談社BOOK倶楽部
「集英社文庫」新刊
「岩波書店」
「青土社・ユリイカ」
詩の本の思潮社
土曜美術社出版販売「詩と思想」
文芸春秋社・書籍ショールーム





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2009.02.28ポンポン山の福寿草
↑ 高槻ポンポン山の福寿草(藤目俊郎氏撮影)

今年も、はや二月になりました。 
「二月は逃げる」と言われて早く経ちます。

 月日は行くにまかせて微かなる身なれば過ぎゆく人も追はずに・・・・・・・・・・・・・・北沢郁子
 いずこかに銀河の生れていずこかに銀河が滅ぶ 冬の陽穏し・・・・・・・・・・・・・・・・ 三井修
 下総の小さき村を訪ひてをり一人の歌人の伝記書くべく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 神作光一
 乗りたくて後先みずにバスに乗るいづれこの世のどこかに着かむ・・・・・・・・・・蒔田さくら子
 限界の高さに伸びて樹木らはひれぞれの天に触れてよろこぶ・・・・・・・・・・・・・・・橋本喜典
 人の世の手放す時間ゆたかなる時のたっぷり 囲炉裏かこめば・・・・・・・・・・・・・ 玉井清弘
 恐ろしき老の世界に迷ひこみ昨日の顔が破壊されたり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前川佐重郎
 顔の横へ手をふりあげる答礼はヒトラーにおなじ安倍首相なり・・・・・・・・・・・・・・一ノ関忠人
 いつの間にか武器売る国となり居しか逃れなくここに塊として・・・・・・・・・・・・・・大河原惇行
 御旗振り立て都市常民を脅迫す、かかる「愛国」にわれは与せず・・・・・・・・・・・・・・・高島裕
 塚本邦雄いまさばいかに歌ひますや 苦艾は淡黄の花つけるとふ・・・・・・・・・・・・雨宮雅子
 ひとつぶの種にも
あることの形にこもる意志を思えり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 鉄を食ふ鉄バクテリア鉄の中・・・・・・・・・・・・・・・ 三橋敏雄
 冬枯や熊祭る子の蝦夷錦・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 正岡子規
 滴りてしんがりの透く氷柱かな・・・・・・・・・・・・・・・宮崎玲奈
 ふたつみつ咲き初む梅やアラビア語・・・・・・・・・・薮内小鈴
 漕ぎ出しは獣の目してスキーヤー・・・・・・・・・・・・青木ともじ
 懐手して旧友に会わぬよう・・・・・・・・・・・・・・・・・・葛城蓮子
 爪先を辺境と思ふ霜柱・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・青島玄武 
 ストーブの近く雲母の棚の冷え・・・・・・・・・・・・・・・青本瑞季
 塞ぎたる北窓と仮面の指紋・・・・・・・・・・・・・・・・・・青山青史
 冬帽のてつぺんどうしても余る・・・・・・・・・・・・・・・・・大塚凱
 武器捨てよ聴け寒昴視よ静寂・・・・・・・・・・・・・・・・岡田幸彦
 それぞれに回りつづけるスケート場・・・・・・・・・・・・・奥村明
 鳥飼つて二月の空を明るくす・・・・・・・・・・・・・・・・ 青本柚紀
 関節に冬日をこぼしカルテット・・・・・・・・・・・・・・加藤絵里子
 勝独楽の立ちたるままを鷲摑む・・・・・・・・・・・・・・仮屋賢一
 水仙花空家の芝のまんなかに・・・・・・・・・・・・・・・上田信治
 隣人に挨拶をする梅日和・・・・・・・・・・・・・・・・・・・北川美美
 あかあかとてのひら舞へり雪兎・・・・・・・・・・・・・・・加藤御影
 描きかけの消防車なり出動す・・・・・・・・・・・・・・・・小池康生
 だんご虫発見の報寒明けぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・吉川わる
 自転車の轍にじみて斑雪道・・・・・・・・・・・・・・ すずきみのる
 水仙の固まり咲や頭痛せり・・・・・・・・・・・・・・・・・・折膝家鴨
 探梅や寄り来る猫の縞模様・・・・・・・・・・・・・・・・利普苑るな
 けふよりはびつこの黒き恋の猫・・・・・・・・・・・・・・きしゆみこ
 巫女赤く神主白く梅見頃・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハードエッジ
 二ン月の谷や小さく鳥も見え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・堀下翔
 梅が香やガスのほのほを細くする・・・・・・・・・・・・・・・高梨章
 熊の湯は谷の深雪に五六軒・・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
 早梅や湯島の岡の暮れなづむ・・・・・・・・・・ ・・・・・ 杉原祐之
 冬光の膨らむほとり膝近く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岬光世
 傘をさす雪となるかも知れぬ雨・・・・・・・・・・・・・・・ 桑田佳穂
 水鳥の群れて水面をほしいまま・・・・・・・・・・・・・・・ 西村恭子
 月欠けてレノンは呼んでいるレノン・・・・・・・・・・・・・ 岩根彰子
 二股の大根ごろりマリア来る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


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     謹 賀 新 年・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

2016年となりました。
昨年は日本では自然災害、世界的にはテロなどありました。政治の動きのことはともかく、健康には留意したいものです。 
老来、冬の寒さが身にこたえるようになってきて、すっかり意気地なしになってしまった。
しかし昨年四月には念願の第六歌集『無冠の馬』を上梓できたのが第一の悦びであります。
拙ブログは十年一日のような記事ですが、よろしくお付き合いください。

 新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大伴家持
 春にあふと思ふ心はうれしくて今一年の老ぞそひける・・・・・・・・・・・・・・・・・・凡河内躬恒
 ファシズムの影濃くなりてすでにわが帰る国にはあらず日本は・・・・・・・・・・・・・渡辺幸一
 海域と言うときいっそう広域の海に浮かんだ列島は冬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 花山周子
 ゆふぞらを無人機が飛び無人機を撃つ無人機が来る 夕明かり・・・・・・・・・・・ 高野公彦
 後につづく者はなかれ と言ひおきて 発ちゆきにけり。征きて還らず・・・・・・・ 岡野弘彦
 くすり服むたびにおもへり一兵の柊二が師より賜びし「薬」を・・・・・・・・・・・・・・・ 武田弘之
 部屋ぬちにゐて木枯しの音を聞く少しづつ壊れ始める身体よ・・・・・・・・・・・・・・ 新井瑠美
 塩焼きの海老に酢橘を絞りたり海老の怒りが深いほど旨し・・・・・・・・・・・・・・・・・小島なお
 で、鍋はひとつの戦場鍋奉行裃をつけた詩語は控えよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・柳沢美晴
 竹馬にのるおもしろさ楽しさに雪降る路を遠く行きたり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・市村八洲彦
 あたたかき体温持てる人間のペン握る手と銃握る手と・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・香川ヒサ
 銃より本を──マララさん受賞のことば平和憲法ゆらぐ地に聞く・・・・・・・・・・・・・ 高尾文子
 雪の上にけもののあしあとてんてんとつづきてをりぬ母のなづきへ・・・・・・・・・・ 萩岡良博
 内戦で壊滅したるアレッポの石鹸日本にまだまだ売らる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前田康子
 あけぼのの光おごそかに世を開き凍ったまなこ射し貫けり・・・・・・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
 初富士の朱の頂熔けんとす・・・・・・・・・・・・・山口青邨
 恵方へとひかりを帯びて鳥礫・・・・・・・・・・・・佐藤鬼房
 えんぶりの笛恍惚と農夫が吹く・・・・・・・・・・・草間時彦
 境内に入る一礼や初鴉・・・・・・・・・・・・・・・・利普苑るな
 アイスホッケー構へて眉を鉤形に・・・・・・・・・・・岬光世
 書初や真白な子をあづかりぬ・・・・・・・・・・・・岡田幸彦
 冬帝に体毛といふ体毛を・・・・・・・・・・・・・・・・青島玄武
 太陽はもはや熟れごろ初詣・・・・・・・・・・・・・・・・大塚凱
 人日やただまつすぐにバス通り・・・・・・・・・・・青木ともじ
 冬蜂の死よ天井の高くあり・・・・・・・・・・・・・・・青本瑞季
 冬さうび抱かれて白き息となる・・・・・・・・・・・・大中博篤
 凍鶴のわりにぐらぐら動きよる・・・・・・・・・・・・・西村
麒麟
 寒林に向かふを知られてはならず・・・・・・・・・青本柚紀
 塞ぎたる北窓と仮面の指紋・・・・・・・・・・・・・・ 青山青史
 男湯と女湯代はる去年今年・・・・・・・・・・・・・・ 小池康生
 洞窟の画は初夢に狩りしもの・・・・・・・・・・・・・中村清潔
 マフラーに大き黒子の隠さるる・・・・・・・・・・・山下つばさ
 冬麗や平らな靴に足ほてる・・・・・・・・・・・・・・・・堀下翔
 スケートや渦抜けたくて抜けられず・・・・・・・・・杉原祐之
 霜柱係累にまた一祠づつ・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
 大さむ小さむ音なく数行削除・・・・・・・・・・・・・・・ 高梨章
 お団子は串に粘つて道に雪・・・・・・・・・・・・・・上田信治
 初日の出中継エデンの東より・・・・・・・・・・・ハードエッジ
 裏面に粉雪溶けてゐる割符・・・・・・・・・・・・・三島ちとせ
 冬銀河縄文土器と京友禅・・・・・・・・・・・・・・・・片岡義順
 一年が眠り歌留多に金ひとすじ・・・・・・・・・・・・宮崎玲奈
 空きビルの落書き消えず越年す・・・・・・・・・・・ 工藤定治
 麻雀のルールを賀詞に続けをり・・・・・・・・・・・ 津野利行
 借景の冬のポプラはなほ高く・・・・・・・・・・ ・・ きしゆみこ
 初扇静かに閉ぢて仕舞とす・・・・・・・・・・・・すずきみのる
 二両車の初日はさみて曲りをり・・・・・・・・・・・ 薮内小鈴
 冬銀河子が減り子守唄が減り・・・・・・・・・・・・ 折勝家鴨
 寒苺累々と乳を垂れあへり・・・・・・・・・・・・・・・・加藤御影
 ホと息が前へ連なる寒の内・・・・・・・・・・・・・・・ 北川美美
 杖買うて使はずかへる初弘法・・・・・・・・・・・・・・仮屋賢一
 雪折の雪に溺れてゆくごとし・・・・・・・・・・・・・・・葛城蓮士
 膝を抱く胸のふくらみ寒牡丹・・・・・・・・・・・・・・・下楠絵里
 大寒にサムといふ名を付けにけり・・・・・・・・・・・吉川わる
 さよならはLEDの青に降る雪・・・・・・・・・・・・・・・・奥村明
 関節に冬日をこぼしカルテット・・・・・・・・・・・・加藤絵里子
 名を呼べば膝に来る猫冬はじめ・・・・・・・・・・・・・・盛蓉子
 それぞれの高さに折れて枯蓮(はちす)・・・・・・ 桑田佳穂
 蝋梅は人を傷つけたく震え・・・・・・・・・・・・・・・・ 岩根彰子
 冬ざるる空き箱に紐ただかける・・・・・・・・・・・・・・ 七風姿


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本年も十二月、最終となりました。
泣いても笑っても「師走」の到来です。

 葦べ行く鴨の羽がひに霜降りて寒き夕べは大和し思ほゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 志貴皇子
 いたぶるとなぶるを辞書に引き比ぶ甚振(いたぶ)るうつつは辞書より辛し・・・・・ 沢口芙美
 みまかりてしまへばはらからではなくてうをの牙はも魚にむらがる・・・・・・・・・・・・ 柳沢美晴
 流し樽流れいし世のゆたかなり瀬戸内海に雪降りしきる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 玉井清弘
 廊下ゆく杖の音立つ雪の日の白鳥の声刈田にきこゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・板宮清治
 定食を囲んで話すほんとうの笑顔でいようお醤油かけて・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・ 岩尾淳子
 朝しぐれすぎてさだまる海の色うつくしければ自転車に乗る・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三井ゆき
 冬の日は誰のものにもあらざれば一直線に日向を歩む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 沖ななも
 萩もみぢとらへがたなきあかるさの 窓辺に充ちて、仮の世この世・・・・・・・・・・・・・ 中西洋子
 海底に塩噴く臼のあるといふ説話なかなか嬉しきものを・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 恩田英明
 国家解体おもひみるかな領土なく国語なくただに<言葉>響きあふ水の星・・・・・・水原紫苑
 頭よりヤマメ食ふとき大陸の塵も胃壁も融けつつあらむ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・黒瀬珂瀾
 しつかりと我をみつめて泣くなといふ冬の垣根のつはぶきの花・・・・・・・・・・・・・・・秋山佐和子
 ちよつとだけよろけぬるかな足もとの椿の花を踏むまいとして・・・・・・・・・・・・・・・・・・安田純生
 液晶の青うなばらに文字浮きてきょうの出来事伝えていたり・・・・・・・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
 亡き母を知る人来たり十二月・・・・・・・・・・・・長谷川かな女
 落ちてゐるからたちの実や十二月・・・・・・・・・・吉岡禅寺洞
 武蔵野は青空がよし十二月・・・・・・・・・・・・・・・・・細見綾子
 わが生死食思にかかる十二月・・・・・・・・・・・・・・・相馬遷子
 御岳に雲の荒ぶる 十二月・・・・・・・・・・・・・ ・ 伊丹三樹彦
 石一つ置いて結界石蕗の花・・・・・・・・・・・・・・・・桑田佳穂
 母の忌の母の居そうな冬日和・・・・・・・・・・・・・・・・・盛蓉子
 深秋やさうかと思ふ竹林・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・堀下翔
 冬立つやひとりひとつの顕微鏡・・・・・・・・・・・・・ 折勝家鴨
 河を越え伸びをり塔の影師走・・・・・・・・・・・・・・・薮内小鈴
 太ももの外側ほぐし冬の虹・・・・・・・・・・・・・・・・・ 吉川わる
 冬麗に象形文字の割り出され・・・・・・・・・・・・・加藤絵里子
 セスナ機も花野におなじ風のなか・・・・・・・・・・・・仮屋賢一
 冬枯れのサラリーマンの目を労わる・・・・・・・・・・宮崎玲奈
 脱力のセーター椅子の背もたれに・・・・・・・・すずきみのる
 古暦つまり風葬ではないか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大塚凱
 そこここに団栗ならばそこここに・・・・・・・・・・・・・・・ 高梨章
 リビングの隅の聖樹の消し忘れ・・・・・・・・・・・・・・杉原祐之
 原子炉が目覚めし町や冬の蝶・・・・・・・・・・・・・・・岡田幸彦
 また嘘をつくリアシートにはポインセチア・・・・・・・・ 奥村明
 流るるといはず揺れをる冬の川・・・・・・・・・・・・・・きしゆみこ
 水洟をすする眼の鋭さよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・葛城蓮士
 亡国の名の酒場ある風邪心地・・・・・・・・・・・・・・青木ともじ
 木枯らしはくしゃくしゃにしてポケットへ・・・・・・・・・青島玄武
 ひとの手に墨匂ひたり牡蠣の旬・・・・・・・・・・・・・・青本瑞季
 しぐるるや切絵のむすめ白眼無き・・・・・・・・・・・・・加藤御影
 澄みてなほ水は面をうしなはず・・・・・・・・・・・・・・・小池康生
 冬の川舌のごとくに夜が来る・・・・・・・・・・・・・・・・・青本柚紀
 ただの妻ただの星子の風邪癒えて・・・・・・・・・・・・和知喜八
 さんらんと冬雲のあり午後の塀・・・・・・・・・・・・・・・上田信治
 海豚抱くほかなき海の青さかな・・・・・・・・・・・・・・・青山青史
 善人が黙えらぶ世の鵙日和・・・・・・・・・・・・・・・・・ 竹岡一郎
 枯野行く少し狂ひし腕時計・・・・・・・・・・・・・・・・ハードエッジ
 露の径日の山荘を仰ぎけり・・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
 てのひらに硬き切符や冬ぬくし・・・・・・・・・・・・・・利普苑るな
 外套の中の寂しき手足かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 岬光世
 すつぴんでするりセーター脱ぎながら・・・・・・・・・・ 九里順子
 なにかを捨てて来た道をかえりみる・・・・・・・・・・・・天坂寝覚
 口紅が食み出している帰り花・・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 思い出の話ばかりを枇杷の花・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


ご来訪くださいまして有難うございます。
ぜひコメントを置いてください。コメントには必ず返事いたします。 ただし不穏当なものは勝手ながら削除いたします。
コメントは各記事の末尾に「コメント」という欄がありますから、それをクリックしてお入りください。
私はこのブログを、WebのHP「木村草弥の詩と旅のページ<風景のコスモロジー>」と一体としたものとして運営しています。
このblogは、私の知人、友人にも公開しているので、閲覧の便宜のために少し説明させて下さい。
本文の中で「色の変っている」部分は「リンク」になっていることを意味します。クリックで当該記事へ飛びます。
 GoogleYahooで「木村草弥」や「K-SOHYA POEM BLOG」で検索して頂くと数千件のヒットがあります。重複も多いのですが、ここでしか読めないものもあります。

閲覧の仕方
「当月」の記事は開いている状態でご覧になれますが、「先月」などのバックナンバーの閲覧は、上部のカレンダーの « の印を押して「過去」へ進んでください。
「月別アーカイブ」は30件表示するようになっています。30件以上ある場合は「NEXT」を押して進んでください。
「カテゴリー」を選んでいただくと、当該カテゴリーの一覧として、ずらっと出てきます。よろしく。 
私の記事は、引用、リンク、転載フリーです。事後でもお知らせ下さると嬉しいです。
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Doblogでは2009/05/30付けをもってサービスが廃止されました。
ここには丸五年間にわたって記事を書いてきましたので、その量は厖大になります。
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★─My Works─★
著書──
 歌集 『茶の四季』 『嘉木』 『嬬恋』 『昭和』(以上4冊、角川書店刊)
 歌集 『樹々の記憶』(短歌新聞社刊)
 歌集 『無冠の馬』(KADOKAWA刊)
 詩集 『免疫系』(角川書店刊)
 詩集 『愛の寓意』(角川書店刊)
 紀行歌文集 『青衣のアフェア』 『シュベイクの奇行』 『南船北馬』(私家版)

木村草弥の本について
◆第六歌集『無冠の馬』は、下記のところで買えます。   
お求めはamazonをはじめオンライン書店や、一般書店からの取次ぎでお願いしたい。
アマゾンには在庫してもらってあるので、即刻の配達が可能の筈です。
◆私の「旧作」は、目下、出版社からは取り寄せ出来ません。amazon「日本の古本屋」に出回っていることがありますから、ここから検索してみて下さい。もう何人もお買いいただいています。
本(歌集、詩集)の詳細はWebのHPをご覧下さい。よろしく。

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 これも戯れですが、結構おもしろいです。日々↑↓ します。アクセス数によるのでしょう。 ご覧ください。


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 日本国憲法九条
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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「新潮社」 今月の新刊
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東日本大震災から四年。 被災された方々に
心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
一日も早い復興をお祈りいたします。 原発の放射能には怒りを。
                                 木村草弥
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十一月になりました。
いよいよ冬に入ります。文化の香りも。

 国と国揉み合ふあはひ七十年なほ裸なり従軍慰安婦・・・・・・・・・・・・・・・・・・川野里子
 歳をいへばはやはや一期一会ぞと思へど心ふらふら遊ぶ・・・・・・・・・・・・・馬場あき子
 あれは秋の死のくるめきか澄みのぼる鳥を目守りき点となるまで・・・・・・・・・長岡千尋
 にすぎてるあなたとわたし鍋の中にくだけてゆける牡蠣のはらわた・・・・・・・薮内亮輔
 しづかなる寒きあしたをよしとして目覚めたりけりわが幸せや・・・・・・・・・・・・・宮 英子
 歩み来し最後の一歩をここに止め死せるカマキリ落ち葉の上に・・・・・・・・・・北沢郁子
 あっけなく終わるものありおとろえず残る執あり花の場合も・・・・・・・・・・・・・・小高 賢
 句の中の戦後間もなき青空よ 林檎も雁も晩秋の季語・・・・・・・・・・・・・・・佐佐木幸綱
 晩秋の沼の面の水馬は微かな光の輪を踏みて立つ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・三井修
 走るしかないだらうこの国道がこの世のキリトリセンとわかれば・・・・・・・・・・・山田 航
 日常の貌保ちつつ足早に歳月は去り再びあはず・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・石川恭子
 からすうりの赤きが枝に二つ三つ裏山の冬の木はやわらかし・・・・・・・・・・・・ 斎藤芳生
 結論を述べる男の強張りし眉間の皺の歳月の溝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前川佐重郎
 晩秋の長い林道ゆくうちに獣めきたる禁漁区かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 十一月あつまつて濃くなつて村人・・・・・・・・・・・阿部完市
 十一月いづくともなき越天楽・・・・・・・・・・・・・・・滝沢和治
 花野にて死因問ふ人振り払ふ・・・・・・・・・・・・・ 吉川千早
 難民はムンクの叫び冬が来る・・・・・・・・・・・・山上樹実雄
 夜歩けば朱き月影たぷたぷと・・・・・・・・・・・・・・赤野四羽
 猿を見て人を見て秋風の中・・・・・・・・・・・・・・きくちきみえ
 目礼を交はしてゆける水の秋・・・・・・・・・・・・・小林すみれ
 紅葉するさくら卵の中の街・・・・・・・・・・・・・・・・・福田若之
 秋の薔薇行けばどこまで同じ町・・・・・・・・・・・・・上田信治
 木星に似る喉飴を舐めて秋・・・・・・・・・・・・・・・三島ちとせ
 色町の音流れゆく秋の川・・・・・・・・・・・・・・・・・・生駒大祐
 サングラス誰そ彼の世に紛れたる・・・・・・・・・・・中塚健太
 秋雨やふるえるわかめとコンドーム・・・・・・・・・・・・榊陽子
 菊を見て菊のひかりを見て菊を・・・・・・・・・・・・・小池康生
 向き合はない道路標識秋の暮・・・・・・・・・・・・・・加藤御影
 酒蔵はピートの香り蔦紅葉・・・・・・・・・・・・・・・・・栗山麻衣
 頭痛薬一錠二錠秋となる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・矢野玲奈
 ネクタイのキリンこぼれて秋の電車・・・・・・・・・・ わだようこ
 小鳥来る解体される給水塔・・・・・・・・・・・・・・・・・倉田有希
 逆光に町のありたる刈田道・・・・・・・・・・・・・・・・・・杉原祐之
 しぐるるや紅き表紙の「遊女考」・・・・・・・・・・・・・利普苑るな
 秋冷をただよう雲の飛行船・・・・・・・・・・・・・・・・・・工藤定治
 身を寄せて十一月の水餃子・・・・・・・・・・・・・・・・・津野利行
 菊焚くや綺麗な灰もおのづから・・・・・・・・・・・・ハードエッジ
 団栗のこつんと撥ねる目を醒ます・・・・・・・・・・・・きしゆみこ
 一線に野焼の炎空濁す・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
 銀匙のくもり訝る秋思かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・片岡義順
 サンダルの斜めに減りし夜の秋・・・・・・・・・・・・・・・・岬光世
 銀杏のにほひたつ道キャンパスへ・・・・・・・・・すずきみのる
 駅を出てたちまち暮るる秋灯・・・・・・・・・・・・・・・・・西村恭子
 今日のいちにち明日のいちにち秋深む・・・・・・・・ 桑田佳穂
 山手線は里芋の煮転がし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 岩根彰子
 粘菌の迷路のような展開図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


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c0085874_23145441ホトトギス
 ↑ ホトトギス草

十月になりました。
の季節です。味覚の秋、体育の秋です。

 そよや風われはその声知らねども百舌鳴くやうな夕暮れ来たる・・・・・・・・・・・・・・・内藤明
 ひと隅を占めて咲きいる慎ましさつゆの乾ぬまのむらさきしきぶ・・・・・・・・・・・・・三枝浩樹
 うから集ふ法要のなか父の子のわれはもつとも濃き血の嚢(ふくろ)・・・・・・・・小島ゆかり
 ほしいままに生きてきたとわれのことを言ふか さう見えるのか・・・・・・・・・・・・・・真中朋久
 歳月をひとめぐりして立ち寄ればぬすびと萩に種の実れり・・・・・・・・・・・・・・・・横山未来子
 かへらざる人を思へばこの幾日記憶の断片をてのひらに置く・・・・・・・・・・・・・・・・・外塚喬
 たくさんの失意の果てにひろがれる老年といふ荒野に立つか・・・・・・・・・・・・・・・・・岡井隆
 帰巣本能われにあるなら老耄のはてにいづくに戻りゆくならむ・・・・・・・・・・・・杜沢光一郎
 声の限り心の限り大泣きの児はあかあかと紅葉に並ぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・・春日真木子
 晩秋の沼の面の水馬は微かな光の輪を踏みて立つ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三井修
 耳も目も衰ふる老いのただなかに春に十七になる犬がゐる・・・・・・・・・・・・・・・・・中野昭子
 年増とかいかず後家とか出戻りとか地下鉄後尾の揺れにまかせて・・・・・・・・・・・松平盟子
 こころざし忘じ果てたるしずけさか岬の端に陽のあたる見ゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・奥田亡羊
 天心のあれは失くしたおっぱい、と虚にささめく声ある月夜・・・・・・・・・・・・・・・・・ 佐藤弓生
 追憶の彼方の恋や夕暮の空へ振るため人は手を持つ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・照屋眞理子
 萩もみぢとらへがたなきあかるさの 窓辺に充ちて、仮の世この世・・・・・・・・・・・ 中西洋子
 霧立ちてふいに涼しくなりにけり牛の体も濡れてゆくべし・・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 十月や
顳顬さやに秋刀魚食ふ・・・・・・・・・・・・・・・・・・石田波郷
 十月や見上げて駅の時刻表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・馬場公江
 石の上に秋の鬼ゐて火を焚けり・・・・・・・・・・・・・・・ 富沢赤黄男
 山畑に
蒟蒻育て霧に寝る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・金子兜太
 独語して夜にぶつかる羊歯胞子・・・・・・・・・・・・・・・・・榎本祐子
 空ばかり見ている地べた もう昏い・・・・・・・・・・・・・・・河西志帆
 あかあかと在りたき晩年烏瓜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小池弘子
 紙魚走るカミュを跨ぎサルトルへ・・・・・・・・・・・・・・・・・塩野谷仁
 街灯の暗さにありて秋の月・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・杉浦圭祐
 ハツカネズミを窺う風神雷神図・・・・・・・・・・・・・・・・・・武田伸一
 衰えてたまるか刻の尾を摑め・・・・・・・・・・・・・・・・・野間口千賀
 カーンと晴れ風の出て来し銀杏黄葉・・・・・・・・・・・・・・森田緑郎
 はたた神ひとりぼっちを見つけたぞ・・・・・・・・・・・・・・・山中葛子
 大ぶりの蜘蛛の巣いい仕事してるなあ・・・・・・・・・佐々木香代子
 ぼーっと灯り一重瞼を閉じにけり・・・・・・・・・・・・・・・・・三井絹枝
 印度カレーとナン完食の清涼感・・・・・・・・・・・・・・・・・・相馬澄枝
 路地裏におぼろの墓ある那覇の街・・・・・・・・・・・・・・岸本マチ子
 母死後の記憶のなかに蕎麦の花・・・・・・・・・・・・・・・鈴木八駛郎
 毛虫焼く空気一切朝なり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・矢野千代子
 晩節や恋など知らで胡麻叩く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山中伸
 直進の鬼やんまの瞳の少年・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・伊藤和
 齢とは今まといつく蚋払う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・稲葉千尋
 顛末は消えてしまった蟻の列・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・榎本愛子
 殿様の馬暴れた原にソーラー発電・・・・・・・・・・・・釈迦郡ひろみ
 爽やかや語らずとも母の鼻歌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わだようこ
 出棺の警笛野分おしあげよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・則包秀子
 水害地虫は語れど皆無言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・米岡清四郎
 身にしむや胸に罅持つ微笑仏・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・桑野恵
 口笛の忘れし顔や赤とんぼ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佳夕能
 一枚の天の深さやつくつくし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・桑田佳穂
 秋祭男の
艶めいて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・石川澄枝
 曼珠沙華咲いたわループタイを出す・・・・・・・・・・・・・・ 岩根彰子
 秋風と突堤少し遠くまで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


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九月になりました。
空には鰯雲、赤トンボが飛びます。

 岬遠く風吹く海に浜木綿は白き炎立つ夏の終りに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・松本みよ
 われもまたおちてゆくもの透明ならせんをかすかにためらいながら・・・・・・・・・・・沙羅みなみ
 橋脚ははかなき寄る辺ひたひたと河口をのぼるゆふべの水の・・・・・・・・・・・・・・・・大辻隆弘
 安倍晋三と金正恩の会談を思ひみるなり孫と孫との・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・花山多佳子
 みずうみの舟とその影ひらかれた莢のかたちに晩夏をはこぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・佐藤弓生
 濡れやすき花と思へり秋海棠のこされて見しかの日よりずつと・・・・・・・・・・・・・・・・福井和子
 半身は秋涛深く裁ちてゆく吃水のごと薄野を行く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三宅勇介
 ポテトチップのコンソメ味がぽっかりと頭に浮かんでいる夜歩き・・・・・・・・・・・・・・・・・・永井祐
 秋がくれば 秋のネクタイをさがすなり 朽葉のいろの胸にしたしく・・・・・・・・・・・・・ 土岐善麿
 九月一日すなはち九朔、哲久の生日にして第一歌集の名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・沢口芙美
 なだれ咲く秋桜の野にふたり来つ、過去と未来の接ぎ目なす野に・・・・・・・・・・・・・・・ 高島裕
 既視感(デジャビュ)は夢にもありて前にみし夢と知りつつ夢を見てゐる・・・・・・・・・・小野雅子
 ゆつくりと夕暮の来る気配して影をうしなふ舗道(いしみち)のうへ・・・・・・・・・・・・ 照屋眞理子
 老いたりといえど凶暴なおんどりが犬に挑んで小屋を占拠す・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 ひと鳴きに序章終章法師蝉・・・・・・・・・・・・・・・桑田佳穂
 切れ切れの眠りつないで明易し・・・・・・・・・・・・・・山浦純
 蟻一匹影より大き蝶担ぎ・・・・・・・・・・・・・・・・・・水上啓治
 名月を戴きこの家肉食す・・・・・・・・・・・・・・・・・・榎本祐子
 昭和史の影の張りつく八月よ・・・・・・・・・・・・・・ 中島伊都
 蒼ぎんなん枝にびっしりお母さん・・・・・・・・・・・・高木一恵
 青春の「十五年戦争」釣瓶落し・・・・・・・・・・・・・・金子兜太
 秋曇りうつぶせで書くものがたり・・・・・・・・・・・・・河西志帆
 雑木林もう足音になった秋・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小池弘子
 頬杖ながき無為の怖さの晩夏かな・・・・・・・・・・・伊東友子
 鬼百合やひとり欠伸は手を添えず・・・・・・・・・ 川崎千鶴子
 三人四人五人六人風邪心地・・・・・・・・・・・・・・・・華呼々女
 烏瓜の花さみしさは少し塩っぽい・・・・・・・・・・・・ 伊藤淳子
 散らかしたままの女よ百日紅・・・・・・・・・・・・・・・・菊川貞夫
 新涼の道はローマへ晩節へ・・・・・・・・・・・・・・・北村美都子
 秋の蝉和む暗さの茶会かな・・・・・・・・・・・・・・・・ わだようこ
 トウキビの熟毛ほどよき男髭・・・・・・・・・・・・・ 鈴木八駛郎
 野の水に映りて毛虫焼く父よ・・・・・・・・・・・・・・・・関田誓炎
 志功天女乳房奏でる良夜かな・・・・・・・・・・・・・・・武藤鉦二
 覇気のないバーゲン中の扇風機・・・・・・・・・・・・・石川青狼
 隊員募集そんな貼り紙毛虫這う・・・・・・・・・・・・・ 大西健司
 独り赴任無人駅出て会ふとかげ・・・・・・・・・・・・・ 川口裕敏
 遠帆よ吾に東シナ海漂流記・・・・・・・・・・・・・・・・・草野明子
 禁猟区人は眉書き爪を染め・・・・・・・・・・・・・・・・・児玉悦子
 田の神にまず一礼し稲咲かせ・・・・・・・・・・・・・・・ 後藤岑生
 言の葉の戦ぎに任す晩夏かな・・・・・・・・・・・・・ 近藤亜沙美
 生きていることをおどけて法師蝉・・・・・・・・・・・・・ 大池美木
 活断層割りそこねたる大南瓜・・・・・・・・・・・・・・・・ 武藤暁美
 夕焼けに一歩近づく別れかな・・・・・・・・・・・・・・・・斎藤一湖
 銀やんま飛ぶ寸前の発電所・・・・・・・・・・・・・・・・・山中葛子
 屈託の元はくねくね夏の果て・・・・・・・・・・・・・・・下山田禮子
 白雲の駄々と過ぎゆく晩夏かな・・・・・・・・・・・・・田口満代子
 自転車に秋刀魚と空を振り分けて・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 影少し背中を離れ今朝の秋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


ご来訪くださいまして有難うございます。
ぜひコメントを置いてください。コメントには必ず返事いたします。 ただし不穏当なものは勝手ながら削除いたします。
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私はこのブログを、WebのHP「木村草弥の詩と旅のページ<風景のコスモロジー>」と一体としたものとして運営しています。
このblogは、私の知人、友人にも公開しているので、閲覧の便宜のために少し説明させて下さい。
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Doblogでは2009/05/30付けをもってサービスが廃止されました。
ここには丸五年間にわたって記事を書いてきましたので、その量は厖大になります。
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★─My Works─★
著書──
 歌集 『茶の四季』 『嘉木』 『嬬恋』 『昭和』(以上4冊、角川書店刊)
 歌集 『樹々の記憶』(短歌新聞社刊)
 歌集 『無冠の馬』(KADOKAWA刊)
 詩集 『免疫系』(角川書店刊)
 詩集 『愛の寓意』(角川書店刊)
 紀行歌文集 『青衣のアフェア』 『シュベイクの奇行』 『南船北馬』(私家版)

木村草弥の本について
◆第六歌集『無冠の馬』は、下記のところで買えます。   
お求めはamazonをはじめオンライン書店や、一般書店からの取次ぎでお願いしたい。
アマゾンには在庫してもらってあるので、即刻の配達が可能の筈です。
◆私の「旧作」は、目下、出版社からは取り寄せ出来ません。amazon「日本の古本屋」に出回っていることがありますから、ここから検索してみて下さい。もう何人もお買いいただいています。
本(歌集、詩集)の詳細はWebのHPをご覧下さい。よろしく。

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 これも戯れですが、結構おもしろいです。日々↑↓ します。アクセス数によるのでしょう。 ご覧ください。


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 日本国憲法九条
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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   「地球上のすべての人が、
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「角川書店」話題の新刊書籍
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POSTE aux MEMORANDUM(8月)月次掲示板
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東日本大震災から四年。 被災された方々に
心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
一日も早い復興をお祈りいたします。 原発の放射能には怒りを。
                                 木村草弥
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011紅蜀葵
 ↑ 紅蜀葵(こうしょっき)

八月になりました。
今月は鎮魂と非戦の誓いの月です。

 天保の時代に顕微鏡をうたいたる短歌が話題 話しつつ行く・・・・・・・・・・・・・・・佐佐木幸綱
 戦ひを中に措きたる九十年辛くも生き得し吾ここに在り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 清水房雄
 思ふべしネルソン・マンデラ九十五歳の顔を作りし人間の世を・・・・・・・・・・・・・・米川千嘉子
 くすり服むたびにおもへり一兵の柊二が師より賜びし「薬」を・・・・・・・・・・・・・・・・・ 武田弘之
 むき出しの額に銃弾撃たれしをだれか写しぬだれかを憎む・・・・・・・・・・・・・・・・ 中川佐和子
 野鳥らは地球の地震察知するや ふと思ひつつこゑを仰げり・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 松阪弘
 釘ぬきに抜かるる釘の鈍き音に浮かび来父の太き親指・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・時田則雄
 わりなけれわりなけれどもわが目交をひるがへり過ぐるを蝶も時も・・・・・・・・・・ 照屋眞理子
 ファシズムの影濃くなりてすでにわが帰る国にはあらず日本は・・・・・・・・・・・・・・・ 渡辺幸一
 炎熱の路面は白く明るめりいゆく生類の影一つなし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 春日真木子
 手花火の賑はひ聞けば遠き日のわが子のすがた目にうかびくる・・・・・・・・・・・・・・小野雅子
 人は人を亡くせしのちも生きてゆく死とはさういふものにしあれば・・・・・・・・・・・・・・雨宮雅子
 ニューハーフは兵役免除といふ規定あるやも昭和100年の日本・・・・・・・・・・・・・・栗木京子
 見せられたままを信じる素朴さを昭和のどこかに置き忘れけり・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 滝壺をやがて去る水青き真昼・・・・・・・・・・・・・・・・・山本勲
 ナガサキ全滅の報耳にあり夏野 ・・・・・・・・・・・・・舛田瑤子
 バラジャムを食みて着陸準備かな・・・・・・・・・マブソン青眼
 夏うぐいす自己陶酔のありにけり・・・・・・・・・・・・・平山圭子
 猫が触れゆくしずかな柱夏の家・・・・・・・・・・・・・森央ミモザ
 あんたがたどこさ翡翠がうしろにも・・・・・・・・・・・・森田緑郎
 逃げ水のどこにも逃げ場なき瓦礫 ・・・・・・・・・・・・有村王志
 古本に昭和を嗅ぎぬ蝉時雨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・わだようこ
 黄身潰す朝の儀式やかなかなかな・・・・・・・・・・・・榎本祐子
 むつごとは遠きしろはなさるすべり・・・・・・・・・・・・・河西志帆
 しばらく遠出鳥の手紙をふところに・・・・・・・・・・・・・小池弘子
 空蝉や脳に沁みたる未完の詩・・・・・・・・・・・・・・吉田透思朗
 夏山に雨の襞なす無辺なり・・・・・・・・・・・・・・・・・佐藤紀生子
 鬼百合やひとり欠伸はを手添えず・・・・・・・・・・・ 川崎千鶴子
 竜神の潟辺に住んで盆踊り・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 舘岡誠二
 金曜日炎帝の吹くトランペット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 佃悦夫
 遠ざかる漢(おとこ)のごとく八月も・・・・・・・・・・・・・ 柚木紀子
 抑止力てふ恐ろしき大夕焼・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 鈴木幸江
熱帯夜言葉出て行く歯の透き間 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 水上啓治
 体臭や向日葵の海ぎらぎらす・・・・・・・・・・・・・・・・佐々木義雄
 星の寿命の最後は爆発合歓の花・・・・・・・・・・・・・・・高橋明江
 辞儀交す乳房の気配百日紅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今野修三
 かたつむりあしたは海へゆくつもり・・・・・・・・・・・・ 北村美都子
 スーパームーン蛍袋は墓標です・・・・・・・・・・・・・・・・河原珠美
 秋さがす拾った言葉はポケットに・・・・・・・・・・・・・・・・石山一子
 熱帯夜おのれ自身がお荷物で・・・・・・・・・・・・・・・・・・市原正直
 口中のガレの葡萄が熟れてくる・・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 痩蛙拒食日記は終わらない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


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 歌集 『茶の四季』 『嘉木』 『嬬恋』 『昭和』(以上4冊、角川書店刊)
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 詩集 『免疫系』(角川書店刊)
 詩集 『愛の寓意』(角川書店刊)
 紀行歌文集 『青衣のアフェア』 『シュベイクの奇行』 『南船北馬』(私家版)

木村草弥の本について
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東日本大震災から四年。 被災された方々に
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                                 木村草弥
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FI249257_2E未央柳
 ↑ 未央柳(びようやなぎ)

七月になりました。
梅雨が明けたら、輝く夏が始まります。


 月ほそくうすく見ゆるを子は言ひて獣あまた載る絵本をひらく・・・・・・・・・・・・・・・・・大口玲子
 三振りを五振りに七味で気合ひ入れ狐も狸もわれも目覚めよ・・・・・・・・・・・・・・・・・川野里子
 熊鷹の一羽を鴉の群れが追ふ集団的自衛権の行使かあれは・・・・・・・・・・・・・・・・真鍋正男
 耳、鼻に綿詰められて戦死者は帰りくるべしアメリカの綿花・・・・・・・・・・・・・・・・・・・吉川宏志
 逝く秋に読み返したる一冊の『白痴』は遠き回転木馬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前川佐重郎
 さはあれど比喩は間接の域を出ずまして暗喩は奢りが臭ふ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・来嶋靖生
 風渡る聖河のほとり人と人睦みて大悲分けあえるとぞ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・谷岡亜紀
 「安寧」の意味など今日は訊いてくる佐藤かおりに何がありしか・・・・・・・・・・・・・・・・森山良太
 糸吐きて繭を裡よりつくり出す蚕の声きこゆ夏白き昼・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・桜野ムツ
 立ちて百日紅坐りては見る千年紅われ息長にその紅を吸ふ・・・・・・・・・・・・・・・・・春日真木子
 エゾイチゲの花が咲いたと妻が言ひさうかと花を覗きにゆきぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・時田則雄
 つと視野を過ぎし蛍のかの夜よりこの世を夢と思ひ初めにき・・・・・・・・・・・・・・・・・照屋眞理子
 その身美しきこと知りゐるや知らざるや黒揚羽無心に舞ふ夏の朝・・・・・・・・・・・・・・ 石川恭子
 まさかそんなとだれもが思ふそんな日がたしかにあつた戦争の前・・・・・・・・・・・・・・永田和宏
 始めしは縄文人か奥久慈の炭火であぶる鮎の塩焼き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
 ひと雨に胡瓜の太る貸し農園・・・・・・・・・・・・・・・・伊藤栄子
 一・五・十・五十・百円小判草・・・・・・・・・・・・・・・・北畠千嗣
 噴水に人は無口になりに来る・・・・・・・・・・・・・・・・・・盛蓉子
 かなしからずや殻の中まで蝸牛・・・・・・・・・・・・・・ 山田露結
 囀りやサラダの御代わりは自由・・・・・・・・・・・・・・・越智友亮
 緑蔭や脇にはさみて本かたき・・・・・・・・・・・・・・・・・藤田哲史
 サングラスあたまひと振りして外す・・・・・・・・・・・・・山口優夢
 ががんぼは腕立て伏せして老いてゆく・・・・・・・・・・・・永井幸
 枇杷甘く合はせ鏡に溺れけり・・・・・・・・・・・・・・・・・外山一機
 急用のわたしが走る雉走る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小池弘子
 まなうらに新樹流れてひっそり寝息・・・・・・・・・・・・わだ ようこ
 平和な夢だ平和は夢だ鳴かぬ蝉・・・・・・・・・・・・・・・瀬川泰之
 つまみたる夏蝶トランプの厚さかな・・・・・・・・・・・・・・高柳克弘 
 水の面に蜂の垂り足触れにけり・・・・・・・・・・・・・・・・村上鞆彦
 黒揚羽旅は罅より始まりぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・冨田拓也
 全身を触覚にしてシャワー浴ぶ・・・・・・・・・・・・・・・・ 北大路翼
 夏橙その手ざわりの過去を言う・・・・・・・・・・・・・・・・ 伊藤淳子
 屋根裏に蛇這う音の昭和かな・・・・・・・・・・・・・・・・奥山津々子
 蕗十杷漬け置く桶の水の色・・・・・・・・・・・・・・・・・・五十嵐義知
 モナリザの微笑の先の水羊羹・・・・・・・・・・・・・・・・・・矢野玲奈
 夏木立つばさもちちふさも楽器・・・・・・・・・・・・・・・・・中村安伸
 避暑家族鳥とも違ふ会話して・・・・・・・・・・・・・・・・・・田中亜美
 大ぶりの蜘蛛の巣いい仕事してるなあ・・・・・・・佐々木香代子
 耳朶染まる多肉植物むんむんと・・・・・・・・・・・・・・・・榎本祐子
 こゑふたつ同じこゑなる竹の秋・・・・・・・・・・・・・・・・ 鴇田智哉
 撫でるごとトマト湯むきす子は遠し・・・・・・・・・・・・・・森岡佳子
 さざなみ今もすこしずつ砂になる・・・・・・・・・・・・・・・・・高梨章
 恋愛が模型の丘に置いてある・・・・・・・・・・・・・・・・・福田若之
 岩礁の苔のぬめりの深き夏・・・・・・・・・・・・・・・・・・・石井薔子
 山の蛾のひとり網戸に体当たり・・・・・・・・・・・・・・・・・ 山田仁
 あられもなき五体ありけり大夕焼・・・・・・・・・・・・・・・・ 秦夕美
 軍艦島かごめかごめでいなくなり・・・・・・・・・・・・・・ 河西志帆
 ハッカ飴ゴールはみんな正解さ・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 でで虫やきのふのこともはや虚(うつけ)・・・・・・・・・・ 七風姿 


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sizen266カタツムリ

六月になりました。 嫌な梅雨が始まります。
この梅雨は米作りや飲料水の確保などに必要ですから我慢いたしましょう。


 燕飛ぶ夕まぐれこの幸福は誰かを犠牲にしてゐるならむ・・・・・・・・・・・・・・・・大崎瀬都
 店先のあをき
榠樝の量感をながめをりけふの想ひのごとく・・・・・・・・・・・・・・横山未来子
 虹をくぐるための切符 にぎりしめた掌すこし汗ばんで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大岡亜紀
 生誕をことほぐべしとクリムトは初めて全裸の妊婦を描ける・・・・・・・・・・・・・・・・・ 篠 弘
 をりをりに風の集へる欅の木ざわと出て行く先は知らない・・・・・・・・・・・・・・・・・香川ヒサ
 「鳥の歌」パブロ・カザルス 若き耳には届くなかりしこの弦の音や・・・・・・・・・・三枝浩樹
 曇天をひるがへり飛ぶつばくらの狂ふとも見え喜ぶとも見ゆ・・・・・・・・・・・・・・・・ 松阪弘
 いつかこの古代湖は海につながるらしい水底に秘す一切とともに・・・・・・・・・・・・・林和清
 遠目には桐かあふちかふぢの花いづれかいづれかすむむらさき・・・・・・・・・・・ 沢田英史
 食べるまへも食べても独り わたくしに聞かせるために咳ひとつする ・・・・・・・・永田和宏
 このごろを死者に親しくわがあればなべてうつくし現し世のこと・・・・・・・・・・・ 照屋眞理子
 むせかえる青葉の樹下を行くならば一気に過ぎよ老いてしまうから・・・・・・・・・・佐伯裕子
 夏の家の水栓とざし帰るとき魚鱗もつ水息ひとつ吐く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山下泉
 かき上げるしなやかな指はつか見ゆ風が大樹の緑の髪を・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 赤富士に鳥語一時にやむことあり・・・・・・・・・・ 富安風生
 航跡に碧湧き出す朝曇・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小池康生
 表情で伝へ合ふなり夏野菜・・・・・・・・・・・・・・・・加藤御影
 身一つの勝負に出たラムネ玉・・・・・・・・・・・・・・栗山麻衣
 麦秋の中なるが悲し聖廃墟・・・・・・・・・・・・・・水原秋桜子
 走り梅雨コンビニの傘よく売れる・・・・・・・・・・・・工藤定治
 星条旗の下に広がる麦の秋・・・・・・・・・・・・・・・・杉原祐之
 うららかに蟻を潰してゐるあなた・・・・・・・・・・さわだかずや
 溢れゆく梅雨の匂いや犬が死ぬ・・・・・・・・・・・・・大中博篤
 ゆふぞらの糸をのぼりて蜘蛛の肢・・・・・・・・・・・・上田信治
 夏雨のあかるさが木々に行き渡る・・・・・・・・・・・・生駒大祐
 文学に夏が来れりガルシア=マルケス・・・・・・・・・赤野四羽
 声帯のゆつくり延びる苗木市・・・・・・・・・・・・・・五十嵐秀彦
 あやめ咲く箱階段を突き上げて・・・・・・・・・・・・・・八田木枯
 蝸牛二段梯子の先頭に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・森島裕雄
 青梅雨や部屋がまるごと正露丸・・・・・・・・・・・・・・小林苑を
 初燕来てをり君も来ればよし・・・・・・・・・・・・・・・・相子智恵
 新緑や愛されたくて手を洗う・・・・・・・・・・・・・・・・ 対馬康子
 Tシャツで十七歳で彼が好き・・・・・・・・・・・・・・・降矢とも子
 青梅雨や電車の隅に目をつむり・・・・・・・・・・・・・冨田拓也
 万緑やどの木ともなく揺れはじむ・・・・・・・・・・・・村上鞆彦
 初蚊帳のしみじみ青き逢瀬かな・・・・・・・・・・・・・日野草城
 麦の秋ゴホは日本が好きであった・・・・・・・・・・・京極杞陽
 影が私を見守るふるさと・・・・・・・・・・・・・・・・・大久保さく子
 夢の中まで遠い国のテロル・・・・・・・・・・・・・・・・・平山礼子
 のれん押し上げて客は初夏の風・・・・・・・・・・・・・富永順子
 あれこれ忘れて生きたふりする・・・・・・・・・・・・阿部美恵子
 私の墓場に蝶が来ている・・・・・・・・・・・・・・・・・・野村信広
 もう母でない母と座っている・・・・・・・・・・・・・・・・・島田茶々
 拭いても磨いても老いていく鏡・・・・・・・・・・・・・・・富永鳩山
 夕暮れがもっと一人にする・・・・・・・・・・・・・・・・・・田中亜美
 順風も逆風も鳴り分けている風鈴・・・・・・・・・・・平田キヨエ
 紫陽花はロココ調です六分咲き・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子 
 奇数日をわすれてしまう麦の秋・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿 


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河瀬直美監督・樹木希林主演・映画『あん』を観る・・・・・・・・・・・・木村草弥
あん①
あん②
あん③
あん④

──映画鑑賞──

     河瀬直美監督・樹木希林主演・映画『あん』を観る・・・・・・・・・・・・・木村草弥

樹木希林主演の映画を観るのは『わが母の記』以来、久しぶりである。イオンシネマ高の原で観た。
冒頭から黄色い電車がしきりに走る場面があり、見たことのある車両だなと思っていたら西武電車の車両だった。
ほぼ全編が東村山市内で撮影されたらしい。
ロケ地となった国立ハンセン病療養所「多磨全生園」のシーン。
撮影場所となった園内や西武線久米川駅前の桜並木、空堀川の河原などである。

主演は樹木希林、どら焼き屋を演じる永瀬正敏、店を訪れる女子中学生・内田伽羅などである。

ストーリーは、
「萌の朱雀」で史上最年少でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞、「殯の森」ではカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した河瀬直美監督が、2014年に旭日小綬章を受章した名女優・樹木希林を主演に迎え、ドリアン助川の同名小説の映画化。
あることがキッカケで刑務所暮しを経験し、どら焼き屋の雇われ店長として日々を過ごしていた千太郎。
ある日、店で働くことを懇願する老女、徳江が現れ、彼女が作る粒あんの美味しさが評判を呼んで店は繁盛していく。
しかし、徳江がかつてハンセン病を患っていたという噂が流れたことで客足が遠のいてしまい、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる。
おとなしく店を去った徳江だったが、彼女のことが気にかかる千太郎は、徳江と心を通わせていた近所の女子中学生ワカナとともに、徳江の足跡をたどる。
千太郎役に永瀬正敏、ワカナ役には樹木の孫娘である内田伽羅が扮した。



動画の引用で申し訳ないが、ストーリーを知ってもらいたいためである。

<あんを炊いているときのわたしは
 いつも、小豆の言葉に、耳をすましていました。
 それは、小豆が見てきた雨の日や晴れの日を、想像することです。
 どんな風に吹かれて小豆がここまでやってきたのか、
 旅の話を聞いてあげること。
 そう、聞くんです>

映画の中での、徳江のセリフである。

原作はドリアン助川の『あん』(ポプラ文庫)で、この本が出て、樹木希林と河瀬直美に一冊づつ贈呈して映画化を望み、ここに実現したのだという。

買ってきた「あん」オフィシャルブックの中で、監督・河瀬直美が、こう書いている。  ↓

    慈しみあう世界の扉へ     河瀬直美

桜は死をイメ ージする花だ。
あんなにも狂喜的に乱れ咲き、あんなにも潔く散り急ぐ花もほかにはないだろう。
だから人は、その人生を託すように桜を愛でるのか……。

そんな満開の「桜」の木の下で出会った二人。千太郎と徳江。
彼らの生きてきた時代やその人生は明らかに違うが、それぞれの魂がさまよっている場所は限りよく近い。
社会はいつも人の希望を叶えるとは退らない。
時に希望を奪う場所でもある。

前半三分の一あたりで徳江がかハンセン氏病患者であるということが明かされてからのこの物語は、
一気に深みを増し、人間の本質的なありようを克明に描きはじめる。
わたしは、この人生の宿命のようなものを、「あん」という物語にのせて映像で表現することに出逢えた悦びを、今、かみしめている。
複雑な時代背景をべースに人間の悟りを得る、高らかなものであればと思う。

またこの物語において「壁」の存在は特別な意味を持つ。
その「壁」は、彼らの人生を確実に思盧深くする。
千太郞が味わった壁は、自らのあやまちによって。
対して、徳江のそれは、否応もなくそうさせられてしまった時間の、それも膨大な人生のほとんどに影響する。
すべてを否定され、人格を奪われ、子を産むことも許されなかった時代。そんな中で、徳江が悟った世界──。
彼女の感じる「幸せ」のありようは、私たち現代社会を生きる人間に多くを学ばせる。
この時代に誕生されるべくして誕生する物語。
それは、人間の尊厳を奪われてもなお「生きよう」とした人の物語である。

桜の咲く時期に出逢ったふたりが、季節を一巡してまた桜の時期に魂と魂で出逢うこの物語は、「ものの声を聴く」という行為から結実してゆく。
千太郎の告白と徳江の告白。それらは知らないふりをしていればやり過ごせること、やり過ごしてきたことを、再度、つなぎなおす作業でもある。
そうしてやがて、自分たちは「人間である」とうその一点にしがみつき、誇りを持って「生きる」ということの真実がたち現れるのだ。

閉ざされた「壁」の存在を超えた心でつながりあえる作品として、この世に誕生されるべき「あん」という映画。
人は幾度の挫折を釆り越えて、その高みに行くことができるのだろう。
もの言わぬものと向き合い、もの言わずともそれらが変化しはじめるとき、その交歓を描く作品になればと思う。
人生の後悔。自暴自棄。この世で自分はまったく役にたっていないのではないかという焦燥感。
それでも、いやそれだからこそ持ち続ける、かけがいのない未来への想い──。

わたしが観なければ、夜空にあらわれた満月も存在しないのと同じだ。
ただそこに在るだけではない。わたしがいるから、それが存在する。

お互いがお互いをそう想いあい慈しみあう世界への扉が、ここにある。
----------------------------------------------------------------------------------
深刻だが、佳い映画だった。
樹木希林はガンに侵され、闘病中の身であるという。 ご自愛を祈りたい。

河瀬直美 永瀬正敏 樹木希林 内田伽羅 の皆さんの詳しくは、 ← このリンク先で。




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東日本大震災から四年。 被災された方々に
心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
一日も早い復興をお祈りいたします。 原発の放射能には怒りを。
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17193df6b1fe081e4228eb7991140605d5c8e997_87_1_12_2宇治新茶
 ↑ 「宇治新茶」摘み取りイベント

新緑の五月になりました。
新人は五月病にならないようにストレスに気をつけましょう。 旧人はのんびりと。

 手に摘みしやはらかき葉よ軒先に新茶一服いただいてゐる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内藤明
 あけぼののいろにもみづる楓の時間しづかに熟れてゐるなり・・・・・・・・・・・・・・・・春日真木子
 亡きひとが作りし薔薇の乾燥花崩るるときのおとのかそけさ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小池光
 シャガールの「サーカス」のごとく浮遊する 船の上なるこのひとときは・・・・・・・・・中川佐和子
 にんげんに尾があったなら性愛はもっとさびしい 風を梳く草・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大森静佳
 きみからの手紙はいつも遠浅の海が展けてゆくようだ 夏・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小島なお
 行く春のひかりとなりて 柿稚葉。標なき終焉へ 皆、ひた向かふ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 成瀬有
 黒糖のようなる鬱がひろがりてからまる髪をほどいておりぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・野口あや子
 なまぐさく馬酔木花の匂ふころだらう生きてゐた犬は公園を駆く・・・・・・・・・・・・・・ 河野美砂子
 みづからが飛べざる高さを空と呼び夕陽のさきへ鳥もゆくのか・・・・・・・・・・・・・・・・・・光森裕樹
 横穴墓掘られた頃の野やいかに田んぼの水に映る青空・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
 近づくほどにブラジャーは紫陽花だな・・・・・・・・・・・・・・北大路翼
 行春や涙をつまむ指のうら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 八田木枯
 行き先の違う雨を帰っていく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高木架京
 あをあをと山きらきらと鮎の川・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高田正子
 田楽の跡の皿掻く串の先・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・阪西敦子
 青葉より澄みたる精の飛沫たる・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 赤野四羽
 初夏の口笛で呼ぶ言葉たち・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・生駒大祐
 かしはもち天気予報は雷雨とも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 上田信治
 黄昏の夢
コカコーラ飲みほしぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・大中博篤
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 蛍烏賊地上に住んでゐて不快・・・・・・・・・・・・・・・・・・さわだかずや
 地平線まで麦秋の丘うねる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・杉原祐之
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 あかるくつて誰もゐなくてでんでん虫・・・・・・・・・・・・・・・・・・高梨章
 眼帯に葉桜の影染みてきし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・滝川直広
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 日おもてに三色菫植ゑ分けて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
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 木には木の歓びあらむしやぼん玉・・・・・・・・・・・・・・・・・利普苑るな
 イタリアンパセリが胸毛見せている・・・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
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四月になりました。陽春の到来です。
新人の春です。 旧人はひっそりと暮らしましょう。

 真実はつね藪の中好むらし居心地よければ出づることなし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・松坂弘
 沖縄のかがやく碧よ、北国の蒼さ冥さよ、海めぐる国・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 森山良太
 なにがなんでも通して歴史に名を残すか 名は残るらむ東條のごと・・・・・・・・・・・・・永田和宏
 早口に上滑りして五十代の宰相すすむる集団的自衛権・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・秋山佐和子
 なぜか男の子といふ想定でまだゐない子を戦争に遣らない話・・・・・・・・・・・・・・・・・・沢村斉美
 足降ろす地を亜細亜から失ってもイクサの助っ人買って出るのか・・・・・・・・・・・・・・・ 田村広志
 思ひ出づる過去に微笑み眠れといふなべて放棄の姿と言はむ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 北沢郁子
 長い舌となつて紙片は垂れ下がる人住まずなりし郵便受けに・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 佐藤通雅
 ひたひたひた水は滲み出る凍らない塞いで塞いで世界が濡れる・・・・・・・・・・・・・・・・ 三枝昂之
 今年また雑草ははやく茂り来て癒えやらぬ土の傷みを覆ふ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 石川恭子
 宣戦布告の案文は十一月末に成るつくづくと読むその全文を・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 沢口芙美
 しかし点すほうたるとなり街路樹に原子炉に文机に食卓に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・紀野恵
 花の枝のどこまで撓む愛されてゐるとふ自負の肢体のごとく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 太田宣子
 どうしても生きてたいです オモイノママという名前の花があります・・・・・・・・・・・・・ かなだみな
 いかめしく巨岩突き出すこの辺り淡海の水もっとも青し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 花冷や日誌に潰す虫その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・さわだかずや
 春闇に溶けてゆきたるハイソックス・・・・・・・・・・・・・・・・赤野四羽
 ぬかるみに足を取られて犬ふぐり・・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
 定まりし言葉動かず桜貝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・生駒大祐
 霞みつつ岬はのびてあかるさよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上田信治
 泣く子ゐてあやす子がゐてあたたかし・・・・・・・・・・・ハードエッジ
 老々介護垣に青木の花いくつ・・・・・・・・・・・・・・・・・すずきみのる
 平坦な道などなくて芝桜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・津野利行
 走っても走っても街 春終わる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大中博篤
 桜貝砂に包んで持ち帰る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小池康生
 クリームのやうな寝癖や花の雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加藤御影
 逢ひたくてミモザばかりを眺めたる・・・・・・・・・・・・・・・・・栗山麻衣
 春昼の船のをらざる船溜り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・杉原祐之 
 春昼の雨落ち石と飾り石・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・倉田有希
 春泥や楽器はどれも大荷物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・きしゆみこ
 名古屋まで北海道展は春下る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・工藤定治
 読みすすむ史書の厚みや花の雨・・・・・・・・・・・・・・・・・ 片岡義順
 足指から弛緩していく木の芽時・・・・・・・・・・・・・・・・・・・谷口鳥子
 菜の花や氏名手書きのバス定期・・・・・・・・・・・・・・・・・ 滝川直広
 春の日の金の夕べを空車(むなぐるま)・・・・・・・・・・・・・・ 高梨章
 目醒めよと呼ぶ声ありし蝶の昼・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中村清潔
 幸福の咲くとはこんな桃の花・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 中塚健太
 花弁一枚から静脈血の匂ひ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三島ちとせ
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弥生三月になりました。 3.11の哀しみと鎮魂の日が巡ってきます。
寒暖を織りまぜながら春は一歩づつ深まり、白鳥の「北帰行」も始まっています。

 「ちゃんと除染していますから」お辞儀して拝観料のお釣りくれたり・・・・・・・・・・・・斎藤芳生
 ふくしまの雪が静かに地に沁みて辺野古のジュゴンの瞼を濡らす・・・・・・・・・・・・平山良明
 塚本邦雄いまさばいかに歌ひますや 苦艾は淡黄の花つけるとふ・・・・・・・・・・・・雨宮雅子
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 どこかには埋めねばならずどこかなるそのどこかとふ実存が要り・・・・・・・・・・・・梶原さい子
 乗りたくて後先みずにバスに乗るいづれこの世のどこかに着かむ・・・・・・・・・・ 蒔田さくら子
 米国と戦争したるを日本の若者三割知らざるといふ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・秋葉四郎
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 噛むほどに干し烏賊の滋味しみわたりやがて上書きされゆく昨日・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
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 蟇ないて唐招提寺春いづこ・・・・・・・・・・・・・・・・・・水原秋桜子
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 春草の冠電話越しに編む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・三島ちとせ
 掘りかへす土の乾ける日永かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岬光世
 傲岸な仔猫の如くハイヒール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・吉川千早
 ひらがなの連なる花壇はるのひる・・・・・・・・・・・・・・ 利普苑るな
 鶴帰るとき置いてゆきハルシオン・・・・・・・・・・・・・・・ 金原まさ子
 小さな靴一つ残し春に立つ子・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 下瀬美保子
 あれこれ忘れて生きたふりする・・・・・・・・・・・・・・・・・ 阿部美恵子
 七人が七人掛けにゐて春日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・泉かなえ
 朝東風や青きリボンを結びたる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・下楠絵里
 春の仕掛けのピアノを壊してみた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・普川洋
 たんぽぽの群れたる男子校の裏・・・・・・・・・・・・・・・・・・高瀬早紀
 後れ毛を指から逃がす春の夢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・田中惣菜
 恋猫や馬酔木は狸寝入りして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子  
 終末論など巻いている海苔むすび・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


ご来訪くださいまして有難うございます。
ぜひコメントを置いてください。コメントには必ず返事いたします。 ただし不穏当なものは勝手ながら削除いたします。
コメントは各記事の末尾に「コメント」という欄がありますから、それをクリックしてお入りください。
私はこのブログを、WebのHP「木村草弥の詩と旅のページ<風景のコスモロジー>」と一体としたものとして運営しています。
このblogは、私の知人、友人にも公開しているので、閲覧の便宜のために少し説明させて下さい。
本文の中で「色の変っている」部分は「リンク」になっていることを意味します。クリックで当該記事へ飛びます。
 GoogleYahooで「木村草弥」や「K-SOHYA POEM BLOG」で検索して頂くと数千件のヒットがあります。重複も多いのですが、ここでしか読めないものもあります。

閲覧の仕方
「当月」の記事は開いている状態でご覧になれますが、「先月」などのバックナンバーの閲覧は、上部のカレンダーの « の印を押して「過去」へ進んでください。
「月別アーカイブ」は30件表示するようになっています。30件以上ある場合は「NEXT」を押して進んでください。
「カテゴリー」を選んでいただくと、当該カテゴリーの一覧として、ずらっと出てきます。よろしく。 
私の記事は、引用、リンク、転載フリーです。事後でもお知らせ下さると嬉しいです。
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☆─Doblogの過去記事について─☆
Doblogでは2009/05/30付けをもってサービスが廃止されました。
ここには丸五年間にわたって記事を書いてきましたので、その量は厖大になります。
Doblogの廃止に伴い、急遽とりあえず未整理のまま、こちらに移しました。追々整理して記事としてアップすべきものは、して参ります。

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下記の数字はハードディスクに障害を起す前日─2009/02/07の数値である。

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著書──
 歌集 『茶の四季』 『嘉木』 『嬬恋』 『昭和』(以上4冊、角川書店刊)
 歌集 『樹々の記憶』(短歌新聞社刊)
 詩集 『免疫系』(角川書店刊)
 詩集 『愛の寓意』(角川書店刊)
 紀行歌文集 『青衣のアフェア』 『シュベイクの奇行』 『南船北馬』(私家版)

木村草弥の本について
◆第五歌集『昭 和』は、下記のところで買えます。   
お求めはamazonをはじめオンライン書店や、一般書店からの取次ぎでお願いしたい。
アマゾンには在庫してもらってあるので、即刻の配達が可能の筈です。
◆私の「旧作」は、目下、出版社からは取り寄せ出来ません。amazon「日本の古本屋」に出回っていることがありますから、ここから検索してみて下さい。もう何人もお買いいただいています。
本(歌集、詩集)の詳細はWebのHPをご覧下さい。よろしく。

木村草弥─Wikipedia

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 これも戯れですが、結構おもしろいです。日々↑↓ します。アクセス数によるのでしょう。 ご覧ください。


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 日本国憲法九条
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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   「地球上のすべての人が、
  人類すべての知識への自由かつ完全なアクセスを分かち合えたら、
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「新潮社」 今月の新刊
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POSTE aux MEMORANDUM(2月)月次掲示板
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東日本大震災からもうすぐ四年。 被災された方々に
心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
一日も早い復興をお祈りいたします。 原発の放射能には怒りを。
                                 木村草弥
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2009.02.28ポンポン山の福寿草
↑ 高槻ポンポン山の福寿草(藤目俊郎氏撮影)

今年も、はや二月になりました。 
「二月は逃げる」と言われて早く経ちます。

 月日は行くにまかせて微かなる身なれば過ぎゆく人も追はずに・・・・・・・・・・・・・・北沢郁子
 いずこかに銀河の生れていずこかに銀河が滅ぶ 冬の陽穏し・・・・・・・・・・・・・・・・ 三井修
 下総の小さき村を訪ひてをり一人の歌人の伝記書くべく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 神作光一
 乗りたくて後先みずにバスに乗るいづれこの世のどこかに着かむ・・・・・・・・・・蒔田さくら子
 限界の高さに伸びて樹木らはひれぞれの天に触れてよろこぶ・・・・・・・・・・・・・・・橋本喜典
 人の世の手放す時間ゆたかなる時のたっぷり 囲炉裏かこめば・・・・・・・・・・・・・ 玉井清弘
 恐ろしき老の世界に迷ひこみ昨日の顔が破壊されたり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前川佐重郎
 顔の横へ手をふりあげる答礼はヒトラーにおなじ安倍首相なり・・・・・・・・・・・・・・一ノ関忠人
 いつの間にか武器売る国となり居しか逃れなくここに塊として・・・・・・・・・・・・・・大河原惇行
 御旗振り立て都市常民を脅迫す、かかる「愛国」にわれは与せず・・・・・・・・・・・・・・・高島裕
 ひとつぶの種にも
あることの形にこもる意志を思えり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 鉄を食ふ鉄バクテリア鉄の中・・・・・・・・・・・・・・・ 三橋敏雄
 冬枯や熊祭る子の蝦夷錦・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 正岡子規
 冬深し灯明皿の縁の煤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 滝川直広
 萬屋に黄色の値札猫の恋・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 葛城蓮子
 シリウスや人を吸い込む東口・・・・・・・・・・・・・・・・五島高資 
 星冴えて秒針の音硬きかな・・・・・・・・・・・・・・・・・・下楠絵里
 菜の花や追ひつけば走り出す子ども・・・・・・・・・・・高瀬早紀
 春の風邪隻眼の魚捌かるる・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 寺田 人
 トランクに山ほどつめり残り雪・・・・・・・・・・・・・・・・・中西亮太
 咳ひとつ知らない人の伝記買ふ・・・・・・・・・・・・・・・平岩壮悟
 ちいさき手欲しがつてゐる雪だるま・・・・・・・・・・・三島ちとせ
 人形よ糸断ち歩め細雪・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・赤野四羽
 山茶花に真白き布が被せある・・・・・・・・・・・・・・・・ 生駒大祐
 その年は二月に二回雪が降り・・・・・・・・・・・・・・・・ 上田信治
 憎しみは悲しみになる 春の雪・・・・・・・・・・・・・・・・大中博篤
 魚の眼煮凝の眼となりにけり・・・・・・・・・・・・・・・・・・加藤御影
 高熱と微熱のなかを雪つづく・・・・・・・・・・・・・・・・・・小池康生
 かたかたと足踏みミシン春の雪・・・・・・・・・・・・・・・・栗山麻衣
 まとふ身にセーターが合ふやうになり・・・・・・・・・・・泉かなえ
 船を描くクレヨンの白春の雷・・・・・・・・・・・・・・・・・・倉田有希
 人ひとりとほるをたどり雪の径・・・・・・・・・・・・・・・・きしゆみこ
 抽斗に冬の日を入れてしまつた・・・・・・・・・・・・・・・工藤定治
 戸を叩く何を背負うて雪女・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・片岡義順
 誤配のやうに生まれて冬の夕焼・・・・・・・・・・・・・・・・・高梨章
 猊下くつろぎて余寒の白湯ひとつ・・・・・・・・・・・さわだかずや
 洗濯のシーツに跳ぬる霰かな・・・・・・・・・・ ・・・・・・・杉原祐之
 マスクなら妻に言はれてからにする・・・・・・・・・・・・・津野利行
 CTスキャンコールマン髭生やしてる・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 防災無線きれぎれに枯野過ぐ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


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木村草弥の本について
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                                 木村草弥
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0212163鮓エ縺ョ闊枩convert_20091007131354

     謹 賀 新 年・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

2015年となりました。
昨年末には、あわただしく総選挙がありました。政治の動きのことはともかく、健康には留意したいものです。 
老来、冬の寒さが身にこたえるようになってきて、すっかり意気地なしになってしまった。
十年一日のような私の記事ですが、よろしくお付き合いください。

 新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大伴家持
 春にあふと思ふ心はうれしくて今一年の老ぞそひける・・・・・・・・・・・・・・・・・・凡河内躬恒
 便利すぎる世に失ふものと長生きと子規の逝きしは三十五歳・・・・・・・・・・・・・・梅沢竹子
 日常のなべてを忘るる時のありシェーンブルン宮殿の静けさのなか・・・・・・・・・今井博子
 ラファエルの聖母子像を見てしよりこの二三日こころ安けし・・・・・・・・・・・・・・・・青田伸夫
 ともにあるいてゆくつもりはないそのままむかれた蟹の脚でいてくれ・・・・・・ 望月裕二郎
 自殺したいや殺された 噂では遺品の中からフクシマが出た・・・・・・・・・・・・・・・・ 浅川肇
 ペットボトルが原料といふ衣類着て人間なべて水の容器(いれもの)・・・・・・・・・新井瑠美
 かたせ梨乃忘れたる名を思ひ出で即ち電話に伝ふる気散じ・・・・・・・・・・・・・・・ 安藤昭司
 かのいくさ知らぬ存ぜぬ若者に苛立つ遠き昭和の男・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・井田金次郎
 竹馬にのるおもしろさ楽しさに雪降る路を遠く行きたり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・市村八洲彦
 逢ひたくて逢へない人が一人づつ増えてゆくなり晩年ならむ・・・・・・・・・・・・・・・・稲葉京子
 ぐうたらな人のからだを打つごとく日乾しの布団を叩きいるなり・・・・・・・・・・・・江流馬三郎
 寒風に白きコートのひるがえる冬の街に白といふいろ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 榎本美和子
 なめくぢら振りむきし跡しろがねの小径膨らむ石の上にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小畑庸子
 あけぼのの光おごそかに世を開き凍ったまなこ射し貫けり・・・・・・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
 初富士の朱の頂熔けんとす・・・・・・・・・・・・・山口青邨
 恵方へとひかりを帯びて鳥礫・・・・・・・・・・・・佐藤鬼房
 えんぶりの笛恍惚と農夫が吹く・・・・・・・・・・・草間時彦
 猫鳴いて初夢のこと有耶無耶に・・・・・・・・・利普苑るな
 聞きとれぬそれが囁き水仙花・・・・・・・・・・・・・・岬光世
 狎れるてふことを戒め去年今年・・・・・・・・・・・千原叡子
 初日差す乳含ませて眠りたり・・・・・・・・・・・・・吉川千春
 群抜けし寒潮の魚左利き・・・・・・・・・・・・・・・・高島征夫
 鼻欠けた狛に影揺る初燈・・・・・・・・・・・・・・・・赤野四羽
 地球儀の表面までも冬最中・・・・・・・・・・・・・・ 中西亮太
 冬さうび抱かれて白き息となる・・・・・・・・・・・・大中博篤
 凍鶴のわりにぐらぐら動きよる・・・・・・・・・・・・・西村
麒麟
 冬木中一年が身を起こしけり・・・・・・・・・・・・・ 生駒大祐
 マネキンの肌に艶来る雪催・・・・・・・・・・・・・・・滝川直広
 七草の日や絶食と告げらるる・・・・・・・・・・・・・小池康生
 洞窟の画は初夢に狩りしもの・・・・・・・・・・・・・中村清潔
 マフラーに大き黒子の隠さるる・・・・・・・・・・・山下つばさ
 胸伸ばす喉こじあけてゆく寒気・・・・・・・・・・・・谷口鳥子
 豆乳の鍋に旧正祝ぎにけり・・・・・・・・・・・・・・・杉原祐之
 焼き頃の野の肌色や広がれる・・・・・・・・・・・前北かおる
 薄氷やねむれぬ母をまぼろしに・・・・・・・・・・・・・ 高梨章
 地には霜やさしい人たちの自転車・・・・・・・・・・上田信治
 白梅は寒さの花と思ひけり・・・・・・・・・・・・・ハードエッジ
 裏面に粉雪溶けてゐる割符・・・・・・・・・・・・・三島ちとせ
 冬銀河縄文土器と京友禅・・・・・・・・・・・・・・・・片岡義順
 事務机誰かが置きしクロッカス・・・・・・・・・・・・ 中塚健太
 空きビルの落書き消えず越年す・・・・・・・・・・・ 工藤定治
 麻雀のルールを賀詞に続けをり・・・・・・・・・・・ 津野利行
 除夜の鐘知らずに眠る仔猫かな・・・・・・・・・・ きしゆみこ
 初句会この人にこの新機軸・・・・・・・・・・・・すずきみのる
 初夢はもらはれてゆく猫のこと・・・・・・・・・・・・・倉田有希
 冬日向ひとりの人のふたりゐて・・・・・・・・・・・・ 栗山麻衣
 冬帝や珈琲は火の味を秘め・・・・・・・・・・・・・・・加藤御影
 あつち向いて頬の黒子や冬銀河・・・・・・・・・・・・泉かなえ
 冬ざれや採血の痕重なりぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・寺田人
 雪解けて蛇口の水の甘味かな・・・・・・・・・・・・・ 葛城蓮士
 膝を抱く胸のふくらみ寒牡丹・・・・・・・・・・・・・・・下楠絵里
 冬蝶の剥片のごと飛び立てり・・・・・・・・・・・・・・高瀬早紀
 冬館絵画一枚ずつずらす・・・・・・・・・・・・・・・・・平岩壮悟
 22時04分のフグの毒・・・・・・・・・・・・・・・・・・・井上一筒
 そう言えば角の透けてた綿帽子・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 写真には笑顔ばかりを冬の雨・・・・・・・・・・・・・・・ 七風姿


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三日の朝フェリー二隻大口あけ・・・・・・・・・・・・・・・佐藤鬼房
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  三日の朝フェリー二隻大口あけ・・・・・・・・・・・・・・・佐藤鬼房

正月三が日のうちの最後の日であるから、元日の厳粛さや、二日の楽しさとは違った感慨で受け取られる日であろうか。
この日は、皇位の始まりを祝う元始祭として、明治初期から重要な日となった。

先に書いたが、2008年十二月中旬の南九州の旅には、往復に大阪南港→←志布志港のダイヤモンド・フェリーの「サンフラワー」を利用した。
私たちの乗ったのは「きりしま」号だった。姉妹船として「さつま」号があり、二隻で交互に運行している。

さんふわわあ きりしま
1993年8月26日就航。12,418総トン、全長186m、幅25.5m、出力34,200馬力、航海速力24.7ノット。
旅客定員782名。車両積載数:トラック175台・乗用車140台。三菱重工業下関造船所建造。
いくつかの変遷を経て、目下は商船三井グループ に所属する。

掲出句の通り、大きなトラックや乗用車などを載せるために船は舷側と船尾の大口を開けているのである。
正月休みは一月三日までというところが多いので、翌四日か五日から仕事始めというところが多いだろう。

以下、一月三日を詠んだ句を引いて終る。

 籠居や三日のうちに思ふ顔・・・・・・・・石川桂郎

 静かに身を養ふに似て三日過ぐ・・・・・・・・松崎鉄之介

 三日の客羽衣舞うて失せにけり・・・・・・・・文挟夫佐恵

 水のごと一日二日三日過ぐ・・・・・・・・神蔵器

 ちりぢりに子が去り雪となる三日・・・・・・・・福田甲子雄

 山せみも川せみも来し三日かな・・・・・・・・大峯あきら

 長崎の坂動き出す三日かな・・・・・・・・有馬朗人

 三日はやもの書きといふ修羅あそび・・・・・・・・鍵和田秞子

 三日はや雲に映れる船渠(ドック)の灯・・・・・・・・藤木倶子

 風位また変り三日の船着場・・・・・・・・千田一路

 昼過ぎを立ち読みに出る三日かな・・・・・・・・坂本宮尾

 正月三日赤い実採りに山へ行く・・・・・・・・森下草城子

 たあいなく酔うて三日の過ぎにけり・・・・・・・・阿戸敏明

 広重の富士や三日の駿河湾・・・・・・・・田中きよ子

im_Silja_Symphony01シリヤ・シンフォニー
 ↑ シリヤ・シンフォニー号

ご参考までに、私がかつて乗船した北欧のバルト海のシリヤラインの船シリヤ・シンフォニー号 59900トンと比べると貧弱なのは言うまでもない。
このシリヤラインは車も乗せるが、多くの外国人を含む観光客を載せる客船としての機能が主であるから、おのずから設備が違う。
上記のリンクにアクセスしてもらえば、多くの姉妹船のことも書いてある。
もともとはフィンランドの船会社であったが、現在は、先年行ってきた、エストニア・タリンのフェリー会社が経営権を握っていて、会社名も「タリンクシリヤライン」というらしい。

これに比べて、今回利用したのは、あくまでも「フェリー」としての機能が主の船であるから、その違いは当然のことである。



POSTE aux MEMORANDUM(12月)月次掲示板
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心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
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                                 木村草弥
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本年も十二月、最終となりました。
泣いても笑っても「師走」の到来です。

 葦べ行く鴨の羽がひに霜降りて寒き夕べは大和し思ほゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 志貴皇子
 いたぶるとなぶるを辞書に引き比ぶ甚振(いたぶ)るうつつは辞書より辛し・・・・・ 沢口芙美
 みまかりてしまへばはらからではなくてうをの牙はも魚にむらがる・・・・・・・・・・・・ 柳沢美晴
 流し樽流れいし世のゆたかなり瀬戸内海に雪降りしきる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 玉井清弘
 廊下ゆく杖の音立つ雪の日の白鳥の声刈田にきこゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・板宮清治
 定食を囲んで話すほんとうの笑顔でいようお醤油かけて・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・ 岩尾淳子
 朝しぐれすぎてさだまる海の色うつくしければ自転車に乗る・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三井ゆき
 冬の日は誰のものにもあらざれば一直線に日向を歩む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 沖ななも
 萩もみぢとらへがたなきあかるさの 窓辺に充ちて、仮の世この世・・・・・・・・・・・・・ 中西洋子
 海底に塩噴く臼のあるといふ説話なかなか嬉しきものを・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 恩田英明
 国家解体おもひみるかな領土なく国語なくただに<言葉>響きあふ水の星・・・・・・水原紫苑
 頭よりヤマメ食ふとき大陸の塵も胃壁も融けつつあらむ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・黒瀬珂瀾
 しつかりと我をみつめて泣くなといふ冬の垣根のつはぶきの花・・・・・・・・・・・・・・・秋山佐和子
 ちよつとだけよろけぬるかな足もとの椿の花を踏むまいとして・・・・・・・・・・・・・・・・・・安田純生
 液晶の青うなばらに文字浮きてきょうの出来事伝えていたり・・・・・・・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
 亡き母を知る人来たり十二月・・・・・・・・・・・・長谷川かな女
 落ちてゐるからたちの実や十二月・・・・・・・・・・吉岡禅寺洞
 武蔵野は青空がよし十二月・・・・・・・・・・・・・・・・・細見綾子
 わが生死食思にかかる十二月・・・・・・・・・・・・・・・相馬遷子
 御岳に雲の荒ぶる 十二月・・・・・・・・・・・・・ ・・伊丹三樹彦
 十二月八日ひとりの無菌室・・・・・・・・・・・・・・・・・中村清潔
 騒がしき鍋に沈むや寒卵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高井楚良
 ソムリエの金のカフスや師走の夜・・・・・・・・・・・深田やすお
 マネキンの肌に艶来る雪催・・・・・・・・・・・・・・・・・ 滝川直広
 茶の花や煙の匂ふ服を吊り・・・・・・・・・・・・・・・・・・森賀まり
 コンテナの中は泣き損なった人・・・・・・・・・・・・・・・井上一筒
 炉開の妻のオリーブ色の帯・・・・・・・・・・・・・・・・・・杉原祐之
 気障といふわけでもなくて懐手・・・・・・・・・・・・すずきみのる
 雪が来て雪雲が来てすべて雪・・・・・・・・・・・・・・・・田島風亜
 霜のこゑローマ数字が身を起こす・・・・・・・・・・・・・・・高梨章
 竹薮に手入れられず烏瓜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 杉原祐之
 葱洗ふ嫁の依怙地や手の白き・・・・・・・・・・・・・・・片岡義順
 金属の韓国箸の冬日和・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山田露結
 抱き締めてあげますなほも着ぶくれを・・・・・・・・・きしゆみこ
 クレヨンの折れて冬日の匂ひかな・・・・・・・・・・・・・倉田有希
 毛糸玉こんがらがったままそのまま・・・・・・・・・・・・工藤定治
 指先に本音ありけり懐手・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 栗山麻衣
 クリスマスケーキ一口癌病棟・・・・・・・・・・・・・・・・ 津野利行
 手袋の難破のやうに落ちてをり・・・・・・・・・・・・・・・加藤御影
 マスク捨つひと日の己捨つるごと・・・・・・・・・・・・・・小池康生
 初雪の窓や果実の蜜を焦がす・・・・・・・・・・・・・・・ 佐藤文香
 子守柿戦艦一日掛け沈む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大中博篤
 ふくらはぎ伸すや日の照る冬の海・・・・・・・・・・・・・上田信治
 針山の肌の花柄山眠る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・生駒大祐
 野分去るパンの耳塩がきいてる・・・・・・・・・・・・・・赤野四羽
 いやいやをしながら水洟を拭かれ・・・・・・・・・・・ハードエッジ
 日おもてに三色菫植ゑ分けて・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
 黒革の遺愛の寝椅子冬来る・・・・・・・・・・・・・・・・利普苑るな
 小春日といふ一曲を録せずに・・・・・・・・・・・・・・・・・ 岬光世
 すつぴんでするりセーター脱ぎながら・・・・・・・・・・ 九里順子
 けやき落葉す時間を溜めすぎた・・・・・・・・・・・・・・・・ 秋尾敏
 山偏を何度もスイッチバックする・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 ささくれは咎であるらし今朝の冬・・・・・・・・・・・・・・・・ 七風姿


ご来訪くださいまして有難うございます。
ぜひコメントを置いてください。コメントには必ず返事いたします。 ただし不穏当なものは勝手ながら削除いたします。
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私はこのブログを、WebのHP「木村草弥の詩と旅のページ<風景のコスモロジー>」と一体としたものとして運営しています。
このblogは、私の知人、友人にも公開しているので、閲覧の便宜のために少し説明させて下さい。
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 歌集 『樹々の記憶』(短歌新聞社刊)
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 詩集 『愛の寓意』(角川書店刊)
 紀行歌文集 『青衣のアフェア』 『シュベイクの奇行』 『南船北馬』(私家版)

木村草弥の本について
◆第五歌集『昭 和』は、下記のところで買えます。   
お求めはamazonをはじめオンライン書店や、一般書店からの取次ぎでお願いしたい。
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◆私の「旧作」は、目下、出版社からは取り寄せ出来ません。amazon「日本の古本屋」に出回っていることがありますから、ここから検索してみて下さい。もう何人もお買いいただいています。
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 これも戯れですが、結構おもしろいです。日々↑↓ します。アクセス数によるのでしょう。 ご覧ください。


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 日本国憲法九条
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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POSTE aux MEMORANDUM(11月)月次掲示板
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東日本大震災から三年。 被災された方々に
心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
一日も早い復興をお祈りいたします。 原発の放射能には怒りを。
                                 木村草弥
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十一月になりました。
いよいよ冬に入ります。文化の香りも。

 国と国揉み合ふあはひ七十年なほ裸なり従軍慰安婦・・・・・・・・・・・・・・・・・・川野里子
 歳をいへばはやはや一期一会ぞと思へど心ふらふら遊ぶ・・・・・・・・・・・・・馬場あき子
 あれは秋の死のくるめきか澄みのぼる鳥を目守りき点となるまで・・・・・・・・・長岡千尋
 にすぎてるあなたとわたし鍋の中にくだけてゆける牡蠣のはらわた・・・・・・・薮内亮輔
 しづかなる寒きあしたをよしとして目覚めたりけりわが幸せや・・・・・・・・・・・・・宮 英子
 歩み来し最後の一歩をここに止め死せるカマキリ落ち葉の上に・・・・・・・・・・北沢郁子
 あっけなく終わるものありおとろえず残る執あり花の場合も・・・・・・・・・・・・・・小高 賢
 句の中の戦後間もなき青空よ 林檎も雁も晩秋の季語・・・・・・・・・・・・・・・佐佐木幸綱
 晩秋の沼の面の水馬は微かな光の輪を踏みて立つ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・三井修
 走るしかないだらうこの国道がこの世のキリトリセンとわかれば・・・・・・・・・・・山田 航
 日常の貌保ちつつ足早に歳月は去り再びあはず・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・石川恭子
 からすうりの赤きが枝に二つ三つ裏山の冬の木はやわらかし・・・・・・・・・・・・ 斎藤芳生
 結論を述べる男の強張りし眉間の皺の歳月の溝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前川佐重郎
 晩秋の長い林道ゆくうちに獣めきたる禁漁区かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 十一月あつまつて濃くなつて村人・・・・・・・・・・・阿部完市
 十一月いづくともなき越天楽・・・・・・・・・・・・・・・滝沢和治
 山の子が独楽をつくるよ冬が来る・・・・・・・・・ 橋本多佳子
 難民はムンクの叫び冬が来る・・・・・・・・・・・・山上樹実雄
 冬がくるドレッシングの分離層・・・・・・・・・・・・・・ふけとしこ
 冬ざれや瀬音ま近く湯にひたる・・・・・・・・・・・・・角川源義
 たはごとや芒はなびくばかりなる・・・・・・・・・・・・油布五線
 紅葉するさくら卵の中の街・・・・・・・・・・・・・・・・・・福田若之
 黙っていた口が黙って酒を飲んだ・・・・・・・・・・・・久光良一
 町名のここより変る白芙蓉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・村田篠
 トラックの胴に歌麿冬ざるる・・・・・・・・・・・・・・・・・・山下和子
 豊年や切手をのせて舌甘し・・・・・・・・・・・・・・・・秋元不死男
 葱買うて木村拓哉のさみしき目・・・・・・・・・・・・・・・川口真理
 言葉待つ耳こそばゆし花芒・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・兼城雄
 団栗に子のてのひらの喜んで・・・・・・・・・・・・・・・・神山朝衣
 初雪や人はワインの栓を抜く・・・・・・・・・・・・・・・・・黒木韻石
 てぶくろのわめく形やまた嵌める・・・・・・・・・・・・嵯峨根鈴子
 菊日和昨日買つた靴下で駆け寄る・・・・・・・・・・・・佐藤文香
 ハロウインの明けて冷たき朝の雨・・・・・・・・・・・・・杉原祐之
 すでにそこは空ではないのか流星群・・・・・・・・・・杉山美鈴
 人ならば先に行かせて秋の暮・・・・・・・・・・・・・・・・・・高梨章
 身を寄せて十一月の水餃子・・・・・・・・・・・・・・・・・・津野利行
 柿干すや目鼻かそけき赤ん坊・・・・・・・・・・・・・・ハードエッジ
 来るはずの電話来るなり懐手・・・・・・・・・・・・・・・・・・堀下翔
 置炬燵四世の孫に対面す・・・・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
 朝霧に都会の産毛直立す・・・・・・・・・・・・・・・・・・山下つばさ
 パイプ椅子積まれて高し文化の日・・・・・・・・・・・・・山田露結
 紅葉の中に病葉あるあはれ・・・・・・・・・・・・・・・すずきみのる
 袋小路をえいっと曲って縦結び・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 やや寒やド-ナツの穴また並べ・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


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2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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山の神留守のあけびを採りにけり・・・・・・・・・・・・・・・浅井紀丈
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  山の神留守のあけびを採りにけり・・・・・・・・・・・・・・・浅井紀丈

「あけび」は漢字では「通草」と書く。
雑木林などに生える落葉の蔓低木である。栽培のものもあるかも知れないが、野生のものであろう。
今ではアケビなんて言っても、知る人も少ないし、むかし食べたときは甘くておいしかったが、いまなら食べても美味とは思わないのではなかろうか。
写真①が熟して果皮が裂けた実である。黒い実のまわりの白い果肉を食べる。

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アケビは春4月に写真②のように花を咲かせる。
名前の由来は、裂けた「開け実」が転じてアケビになったと言われている。
果肉は甘くて、山の味覚として賞味されたが、果皮のことは、私は何も知らなかったが、干しアケビや塩漬けにしたりするらしい。
山形地方には春の彼岸の決まり料理として干しアケビを食べる習慣があるらしい。
また秋の彼岸には、先祖がアケビの船に乗って来るという言い伝えから仏壇に供え、あとキノコ類を詰めて焼いて食べるという。

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夏に写真③のように緑色の若い実になり、秋になって熟して、果皮は紫色に熟して、果皮が縦に裂けて果肉が見えるようになる。
茎は「木通」モクツウ、果実を「肉袋子」ニクタイシと言うらしい。漢方では生薬として使われるし、蔓は籠などを編み、葉や茎は草木染の染料となる。
俳句にも詠まれているが、カラスなどが食べているのを見て、そこにアケビがあることが判明したりするらしい。
写真④は果皮が裂ける前のアケビの実である。

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以下、俳句に詠まれる句を引いて終りたい。

 鳥飛んでそこに通草のありにけり・・・・・・・・高浜虚子

 むらさきは霜がながれし通草かな・・・・・・・・渡辺水巴

 主人より烏が知れる通草かな・・・・・・・・前田普羅

 垣通草盗られて僧の悲しめる・・・・・・・・高野素十

 通草食む烏の口の赤さかな・・・・・・・・小山白楢

 夕空の一角かつと通草熟れ・・・・・・・・飯田龍太

 滝へ行く山水迅き通草かな・・・・・・・・山口冬男

 採りたての通草を縁にぢかに置く・・・・・・・・辻田克己

 もらひ来し通草のむらさき雨となる・・・・・・・・横山由

 通草垂れ藤の棚にはあらざりし・・・・・・・・富安風生

 何の故ともなく揺るる通草かな・・・・・・・・清崎敏郎

 あけびの実軽しつぶてとして重し・・・・・・・・金子兜太

 通草熟れ消えんばかりに蔓細し・・・・・・・・橋本鶏二

 山の子に秋のはじまる青通草・・・・・・・・後藤比奈夫

 あけびの実親指人差指で喰ふ・・・・・・・・橋本美代子

 通草手に杣の子山の名を知らず・・・・・・・・南部憲吉

 口あけて通草のこぼす国訛・・・・・・・・角川照子

 山姥のさびしと見する通草かな・・・・・・・・川崎展宏

 のぞきたる通草の口や老ごころ・・・・・・・・石田勝彦

 八方に水の落ちゆく通草かな・・・・・・・・大嶽青児

 一つ採りあとみな高き通草かな・・・・・・・・嶋津香雪

 あけび熟る鳥語に山日明るくて・・・・・・・・・福川ゆう子

 あけびなぞとりて遊びて長湯治・・・・・・・・阿久沢きよし




POSTE aux MEMORANDUM(10月)月次掲示板
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c0085874_23145441ホトトギス
 ↑ ホトトギス草

十月になりました。
の季節です。味覚の秋、体育の秋です。

 そよや風われはその声知らねども百舌鳴くやうな夕暮れ来たる・・・・・・・・・・・・・・・内藤明
 ひと隅を占めて咲きいる慎ましさつゆの乾ぬまのむらさきしきぶ・・・・・・・・・・・・・三枝浩樹
 うから集ふ法要のなか父の子のわれはもつとも濃き血の嚢(ふくろ)・・・・・・・・小島ゆかり
 ほしいままに生きてきたとわれのことを言ふか さう見えるのか・・・・・・・・・・・・・・真中朋久
 歳月をひとめぐりして立ち寄ればぬすびと萩に種の実れり・・・・・・・・・・・・・・・・横山未来子
 かへらざる人を思へばこの幾日記憶の断片をてのひらに置く・・・・・・・・・・・・・・・・・外塚喬
 たくさんの失意の果てにひろがれる老年といふ荒野に立つか・・・・・・・・・・・・・・・・・岡井隆
 帰巣本能われにあるなら老耄のはてにいづくに戻りゆくならむ・・・・・・・・・・・・杜沢光一郎
 声の限り心の限り大泣きの児はあかあかと紅葉に並ぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・・春日真木子
 晩秋の沼の面の水馬は微かな光の輪を踏みて立つ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三井修
 耳も目も衰ふる老いのただなかに春に十七になる犬がゐる・・・・・・・・・・・・・・・・・中野昭子
 年増とかいかず後家とか出戻りとか地下鉄後尾の揺れにまかせて・・・・・・・・・・・松平盟子
 こころざし忘じ果てたるしずけさか岬の端に陽のあたる見ゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・奥田亡羊
 天心のあれは失くしたおっぱい、と虚にささめく声ある月夜・・・・・・・・・・・・・・・・・ 佐藤弓生
 追憶の彼方の恋や夕暮の空へ振るため人は手を持つ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・照屋眞理子
 萩もみぢとらへがたなきあかるさの 窓辺に充ちて、仮の世この世・・・・・・・・・・・ 中西洋子
 霧立ちてふいに涼しくなりにけり牛の体も濡れてゆくべし・・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 十月や
顳顬さやに秋刀魚食ふ・・・・・・・・・・・・・・・・・・石田波郷
 十月や見上げて駅の時刻表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・馬場公江
 公園は坐るところよ昼の虫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・斎藤朝比古
 石の上に秋の鬼ゐて火を焚けり・・・・・・・・・・・・・・・ 富沢赤黄男
 しんかんと鍵穴小さし鷲の檻・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・望月周
 みな濡れて月待つ蟹となりにけり・・・・・・・・・・・・・・・甲斐由紀子
 空缶の水をこぼして秋の虹・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高室有子
 組織図の頁またがり暮の秋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・栗山心
 石垣に珊瑚の名残風の秋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐藤郁良
 街灯の暗さにありて秋の月・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・杉浦圭祐
 秋月燦ひとに生まれて人でいる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 近 恵
 点鬼簿に入りしその名を虫のこゑ・・・・・・・・・・・・・・・・・・高島茂
 柘榴打ちリリーマルレーン唄ふべし・・・・・・・・・・・・・・・高島征夫
 壁の絵は不矩のカトレア秋灯・・・・・・・・・・・・・・・・・・対中いずみ
 水の神より御下がりの柿ふたつ・・・・・・・・・・・・・・・・・・山田佳乃
 レジの女の腕の産毛や秋灯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 榮猿丸
 傘の柄のつめたしと世にゐつづける・・・・・・・・・・・・・・杉山久子
 食券のマジック書きや草の花・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 椎野順子
 文語的暗がりに柿点りゐる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・峯尾文世
 ものを食ふ遠まなざしに秋の園・・・・・・・・・・・・・・・・・・青山茂根
 鵯鳴くやもうすぐ絵本ばらぱらに・・・・・・・・・・・・・・・・・ 岡田由希
 木と生まれ俎板となる地獄かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・山田耕司
 文化祭果つむすめらの雄叫びに・・・・・・・・・・・・・・・・・野崎海芋
 秋の野の濃き影薄き影を踏む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岩上明美
 新蕎麦の大盛とんと置かれけり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 押野裕
 口ぬるくして短日の塔をのぼる・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 鴇田智哉
 夏負けの城主の心天気雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 益永涼子
 灯火親し艶本の馬鹿のつまびらか・・・・・・・・・・・・・・高山れおな
 指の輪を重ねて秋の入り日かな・・・・・・・・・・・・・・・・・ 五島高資
 秋の薔薇くづるるごとく稿重ね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 田中亜美
 のっぺらぼうになったではないの泥パック・・・・・・・・・・ 岩根彰子
 月光の射してはじまる物語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


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aaoohiganb3ヒガンバナ大判

九月になりました。
空には鰯雲、赤トンボが飛びます。

 岬遠く風吹く海に浜木綿は白き炎立つ夏の終りに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・松本みよ
 われもまたおちてゆくもの透明ならせんをかすかにためらいながら・・・・・・・・・・・沙羅みなみ
 橋脚ははかなき寄る辺ひたひたと河口をのぼるゆふべの水の・・・・・・・・・・・・・・・・大辻隆弘
 安倍晋三と金正恩の会談を思ひみるなり孫と孫との・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・花山多佳子
 みずうみの舟とその影ひらかれた莢のかたちに晩夏をはこぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・佐藤弓生
 濡れやすき花と思へり秋海棠のこされて見しかの日よりずつと・・・・・・・・・・・・・・・・福井和子
 半身は秋涛深く裁ちてゆく吃水のごと薄野を行く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三宅勇介
 ポテトチップのコンソメ味がぽっかりと頭に浮かんでいる夜歩き・・・・・・・・・・・・・・・・・・永井祐
 秋がくれば 秋のネクタイをさがすなり 朽葉のいろの胸にしたしく・・・・・・・・・・・・・ 土岐善麿
 九月一日すなはち九朔、哲久の生日にして第一歌集の名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・沢口芙美
 なだれ咲く秋桜の野にふたり来つ、過去と未来の接ぎ目なす野に・・・・・・・・・・・・・・・ 高島裕
 既視感(デジャビュ)は夢にもありて前にみし夢と知りつつ夢を見てゐる・・・・・・・・・・小野雅子
 ゆつくりと夕暮の来る気配して影をうしなふ舗道(いしみち)のうへ・・・・・・・・・・・・ 照屋眞理子
 老いたりといえど凶暴なおんどりが犬に挑んで小屋を占拠す・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 つる草や蔓の先なる秋の風・・・・・・・・・・・・・・・・・・炭太祇
 水銀の重さの夜の雨しきり・・・・・・・・・・・・・・・林田紀音夫
 木草にも九月のたゆさあるべきか・・・・・・・・・・相生垣瓜人
 黒揚羽九月の樹間透きとほり・・・・・・・・・・・・・・・飯田龍太
 天山南路九月の砂漠河消えて・・・・・・・・・・・・・・・・久保武
 あきあかね太めの川が映す山・・・・・・・・・・・・・・・佐藤文香
 かなかなや攻守の選手すれ違ふ・・・・・・・・・・・・・岡田由季
 噴水は筋肉質に全裸なり・・・・・・・・・・・・・・・・・渡辺誠一郎
 七夕のねこになりたい男の子・・・・・・・・・・・・・・・・・ 榎本享
 致死量の月光兄の蒼全裸・・・・・・・・・・・・・・・・・・藤原月彦
 流涕や夕陽まみれのオートバイ・・・・・・・・・・・・・ 八田木枯
 豚しまひ忘れし十六夜の産着・・・・・・・・・・・・・・・ 荒川倉庫
 まっすぐ帰らない影が子どもに踏まれた・・・・・・・天坂寝覚
 かなかなといふ菱形の連なれり・・・・・・・・・・・・・・鴇田智哉
 密豆に乳首が混じるじっと見る・・・・・・・・・・・・・・・西原天気
 いつもある木に触れてゐる遠花火・・・・・・・・・・・木津みち子
 万の主権者と警官隊に夜涼のヘリ・・・・・・・・・・・・・・関悦史
 夏シヤツの海賊めきし漢かな・・・・・・・・・・・・・・遠藤千鶴羽
 海の挽歌拒むジュゴンの打楽器・・・・・・・・・・・・・・豊里友行
 鬼やんま頭運んできたりけり・・・・・・・・・・・・・・・ 斎藤朝比古
 緋目高やこぼれんばかり鉢に水・・・・・・・・・・・・・・ 大谷弘至
 一人ずつ雲選ぶ旅アキアカネ・・・・・・・・・・・・・・・・ 宮崎斗士
 信号の赤が真赤に夏の雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 鶴岡加苗
 風鈴に月照つてゐる少し鳴る・・・・・・・・・・・・・・・・・山口優夢
 夏の夢の先客がみな小岱シオン・・・・・・・・・・・・・・福田若之
 蜜豆大臣無邪気名刺でつくる塔・・・・・・・・・・・・・・・田島健一
 二の腕の内側に棲む深海魚・・・・・・・・・・・・・なかはられいこ
 冷酒や亜流に生きて心地好し・・・・・・・・・・・・・・・小野富美子
 残されたかかしはグラスファイバー製・・・・・・・・・・・兵頭全郎
 それは晩夏放電しているポテトサラダ・・・・・・・・・・・中内亮玄
 くすぐってあげる御用達の包装で・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 まだ生きて片付けをする秋の昼・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


ご来訪くださいまして有難うございます。
ぜひコメントを置いてください。コメントには必ず返事いたします。 ただし不穏当なものは勝手ながら削除いたします。
コメントは各記事の末尾に「コメント」という欄がありますから、それをクリックしてお入りください。
私はこのブログを、WebのHP「木村草弥の詩と旅のページ<風景のコスモロジー>」と一体としたものとして運営しています。
このblogは、私の知人、友人にも公開しているので、閲覧の便宜のために少し説明させて下さい。
本文の中で「色の変っている」部分は「リンク」になっていることを意味します。クリックで当該記事へ飛びます。
 GoogleYahooで「木村草弥」や「K-SOHYA POEM BLOG」で検索して頂くと数千件のヒットがあります。重複も多いのですが、ここでしか読めないものもあります。

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私の記事は、引用、リンク、転載フリーです。事後でもお知らせ下さると嬉しいです。
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私のブログは大きい写真が入りますので、チョン切れを避けるためです、よろしく。

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Doblogでは2009/05/30付けをもってサービスが廃止されました。
ここには丸五年間にわたって記事を書いてきましたので、その量は厖大になります。
Doblogの廃止に伴い、急遽とりあえず未整理のまま、こちらに移しました。追々整理して記事としてアップすべきものは、して参ります。

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著書──
 歌集 『茶の四季』 『嘉木』 『嬬恋』 『昭和』(以上4冊、角川書店刊)
 歌集 『樹々の記憶』(短歌新聞社刊)
 詩集 『免疫系』(角川書店刊)
 詩集 『愛の寓意』(角川書店刊)
 紀行歌文集 『青衣のアフェア』 『シュベイクの奇行』 『南船北馬』(私家版)

木村草弥の本について
◆第五歌集『昭 和』は、下記のところで買えます。   
お求めはamazonをはじめオンライン書店や、一般書店からの取次ぎでお願いしたい。
アマゾンには在庫してもらってあるので、即刻の配達が可能の筈です。
◆私の「旧作」は、目下、出版社からは取り寄せ出来ません。amazon「日本の古本屋」に出回っていることがありますから、ここから検索してみて下さい。もう何人もお買いいただいています。
本(歌集、詩集)の詳細はWebのHPをご覧下さい。よろしく。

木村草弥─Wikipedia

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 これも戯れですが、結構おもしろいです。日々↑↓ します。アクセス数によるのでしょう。 ご覧ください。


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 日本国憲法九条
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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   「地球上のすべての人が、
  人類すべての知識への自由かつ完全なアクセスを分かち合えたら、
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──── ウィキペディア創設者 ジミー・ウェールズ

「角川書店」話題の新刊書籍
「新潮社」 今月の新刊
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「岩波書店」
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詩の本の思潮社
土曜美術社出版販売「詩と思想」
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おはじきもビー玉遊びも知らぬ児の指がすばやくスマホを撫でる・・・・・・・・・・・茨城県・杉山由枝
120717gian_yamane002_480xスマホ

      おはじきもビー玉遊びも知らぬ児の
          指がすばやくスマホを撫でる・・・・・・・・・・・茨城県・杉山由枝


この歌は角川書店月刊誌「短歌」平成二十五年十月号に題詠「硝子」志垣幸氏の選で載るものである。
今どきの話題の「スマホ」をさりげなく取り込んだ佳作である。
今どきの子供は殆どがスマホを持っており、大人よりも、すばやく見事に操るらしい。私の身近には子供が居ないので、わからないが。

以下、題詠「硝子」の作品をいくつか引いておく。

  梅雨の朝結露に曇る硝子戸に子の落書きか「へのへのもへの」・・・・・・・鹿児島県・小村英弘

  ひんやりと冷たきガラスの台の上寝かされて撮るわれの背の骨・・・・・・・神奈川県・若月圭子

  パソコンの待ち受け画面の青空は三百六十五日真夏日・・・・・・・滋賀県・松山武

  常備薬持つ身となりて早二年眺めるだけの冷酒用酒器・・・・・・・千葉県・猪狩郁子

  窓硝子に顔を押しつけ母われを待つ幼子の鼻ぺちゃの顔・・・・・・・東京都・中村京子

  一枚の硝子へだててアカリウムにヒトという生き物見ている魚・・・・・・・青森県・中里茉莉子

  ささいなる諍ひのはて毀ちたる対のグラスの欠片をひろふ・・・・・・・青森県・平井軍治

  おそろいのブランディーグラスの一つ欠け無傷のグラスも共に廃棄す・・・・・・・宮城県・和田瑞之

  大蜘蛛がフロントガラスにはりついて十キロ先まで共に旅せり・・・・・・・熊本県・吉田尚子

  ガラス瓶梅雨の晴れ間の陽に晒し手順通りに梅干し漬けぬ・・・・・・・宮崎県・小泉千鶴子

  二重ガラス「しかも真空」とて誇るペンションなれや聴けぬ夜蛙・・・・・・・東京都・板坂寿一

  映画なる一コマ今に忘れざり硝子ごしなるリズの接吻・・・・・・・新潟県・神田弘子




POSTE aux MEMORANDUM(8月)月次掲示板
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東日本大震災から三年。 被災された方々に
心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
一日も早い復興をお祈りいたします。 原発の放射能には怒りを。
                                 木村草弥
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011紅蜀葵
 ↑ 紅蜀葵(こうしょっき)

八月になりました。
今月は鎮魂と非戦の誓いの月です。

 薔薇のみのブーケ調ふる青年の秘密保護法を知らぬはにかみ・・・・・・・・・・・・・・・大口玲子
 刻々と悪しくなる世に永らへて戦中の子は死ぬにも死ねぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・来嶋靖生
 思ふべしネルソン・マンデラ九十五歳の顔を作りし人間の世を・・・・・・・・・・・・・・米川千嘉子
 アレッポに無骨の石鹸つくる者たとへばムスタファつつがあらずや・・・・・・・・・・・・ 島田修三
 むき出しの額に銃弾撃たれしをだれか写しぬだれかを憎む・・・・・・・・・・・・・・・・ 中川佐和子
 野鳥らは地球の地震察知するや ふと思ひつつこゑを仰げり・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 松阪弘
 消費税引き上げられてその後のくらしが楽になるといふ嘘・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 武田弘之
 わりなけれわりなけれどもわが目交をひるがへり過ぐるを蝶も時も・・・・・・・・・・ 照屋眞理子
 なだれ咲く秋桜の野にふたり来つ、過去と未来の接ぎ目なす野に・・・・・・・・・・・・・・・高島裕
 炎熱の路面は白く明るめりいゆく生類の影一つなし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 春日真木子
 手花火の賑はひ聞けば遠き日のわが子のすがた目にうかびくる・・・・・・・・・・・・・・小野雅子
 人は人を亡くせしのちも生きてゆく死とはさういふものにしあれば・・・・・・・・・・・・・・雨宮雅子
 うから集ふ法要のなか父の子のわれはもつとも濃き血の嚢・・・・・・・・・・・・・・・・・小島ゆかり
 男とは剪定鋏ふりかざし石榴の枝を切り過ぎるもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・武藤ゆかり
 くろがねの秋の風鈴鳴りにけり・・・・・・・・・・・・・・・飯田蛇笏
 台風の夜の猿山のにほひけり ・・・・・・・・・・・・・・・・・谷雄介
 夏蝶を見るまに橋の朽ちにけり ・・・・・・・・・・・・・・鴇田智哉
 官邸囲み少女の汗の髪膚ほか ・・・・・・・・・・・・・・・・関悦史
 大和路は四通八達蟻の道・・・・・・・・・・・・・・・・・林田紀音夫
 分銅のかなしみなりし真夜の雷・・・・・・・・・・・・・・・田中亜美
 夏木立つばさもちちふさも楽器 ・・・・・・・・・・・・・・・中村安伸
 踊れや肛門 現人神が舌かがよう ・・・・・・・・・・・・九堂夜想
 聞かれても答はひとつ夏の月・・・・・・・・・・・・・・・木津みち子
 しろい野風あかい浮き輪は転々と・・・・・・・・・・・・・・・西村遼
 パラソルの陰を半分もらいけり・・・・・・・・・・・・・・・・梅津志保
 松蝉や絵本の雲のみな円く・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 細川加賀
 お互ひが眼裏にゐる夏至までは・・・・・・・・・・・・・・・井上雪子
 お手本をなぞると猫が濡れている・・・・・・・・・・・・・・原田浩佑
 水打つや影煮えたぎる人として・・・・・・・・・・・・・・・・高坂明良
 金魚死にその日のうちに捨てられし・・・・・・・・・・・・八田木枯
 船虫の眠りを覚ます太鼓の音・・・・・・・・・・・・・・・・・宮崎晩菊
 がらあきの空を被りて盆踊り・・・・・・・・・・・・・・・・・岩淵喜代子
 朽ち船の灼けて夜となり踊りの輪 ・・・・・・・・・・・・・・高橋寛治
 仕事着のままの念仏踊りかな・・・・・・・・・・・・・・・・河辺幸行子
 いつまでもこの世の端で踊りたし・・・・・・・・・・・・・・・・武井伸子
 納涼船勝鬨橋へ急ぎけり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・浜田はるみ
 邂逅へあをき氷菓を食らひしのみ・・・・・・・・・・・・・・・藤田哲史
 藍浴衣来れり鳥のかたちして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山口優夢
 母訪へばあまたの柘榴裂かれたる・・・・・・・・・・・・・・ 外山一機
 また嘘を君が笑って蛾が傷む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐藤文香
 きゅるきゅると縄少年の草いきれ・・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 夏蝶の展翅板より飛びたちぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 七風姿


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永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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POSTE aux MEMORANDUM(7月)月次掲示板
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東日本大震災から三年。 被災された方々に
心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
一日も早い復興をお祈りいたします。 原発の放射能には怒りを。
                                 木村草弥
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FI249257_2E未央柳
 ↑ 未央柳(びようやなぎ)

七月になりました。
梅雨が明けたら、輝く夏が始まります。


 ベアテ・シロタ・ゴードン死して旧仮名の憲法からうじて残りをり・・・・・・・・・・・・・・・・・大口玲子
 母はわれの腰骨あたりに宿りゐてみしりと軋み吾を生かしむ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・川野里子
 鴉語をマスターしたくけふも来て森の広場の木椅子に座る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・真鍋正男
 樹下に来て鴉は蝉をつつきおり呑みこみしとき鳴き声は消ゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・吉川宏志
 羊水のなかに居たころ覚えてる友の笑顔の大き眼の玉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前川佐重郎
 さはあれど比喩は間接の域を出ずまして暗喩は奢りが臭ふ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・来嶋靖生
 こののちの十年 午後の陽は翳りやがて白濁しゆく世界か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・谷岡亜紀
 視神経の検査は天体観測に似ている 光の瞬きを追い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・齋藤芳生
 糸吐きて繭を裡よりつくり出す蚕の声きこゆ夏白き昼・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・桜野ムツ
 立ちて百日紅坐りては見る千年紅われ息長にその紅を吸ふ・・・・・・・・・・・・・・・・・春日真木子
 地下足袋に中で朝から働きし足を束子で磨きてをりぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 時田則雄
 ただ一人遊びをせむとや生まれけむことを許してほしいだけです・・・・・・・・・・・・・・・中島裕介
 つと視野を過ぎし蛍のかの夜よりこの世を夢と思ひ初めにき・・・・・・・・・・・・・・・・・照屋眞理子
 その身美しきこと知りゐるや知らざるや黒揚羽無心に舞ふ夏の朝・・・・・・・・・・・・・・ 石川恭子
 蝸牛に肺があるなんて知つてたか舌だつてあるしペニスだつてあるんだ・・・・・・・・・永田和宏
 始めしは縄文人か奥久慈の炭火であぶる鮎の塩焼き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
 かなしからずや殻の中まで蝸牛・・・・・・・・・・・・・・ 山田露結
 囀りやサラダの御代わりは自由・・・・・・・・・・・・・・・越智友亮
 緑蔭や脇にはさみて本かたき・・・・・・・・・・・・・・・・・藤田哲史
 サングラスあたまひと振りして外す・・・・・・・・・・・・・山口優夢
 田水張る太古の布のごとく張る・・・・・・・・・・・・・・・・・・谷雄介
 枇杷甘く合はせ鏡に溺れけり・・・・・・・・・・・・・・・・・外山一機
 これほどの田に白鷺の一羽きり・・・・・・・・・・・・・・・・神野紗希
 五月雨の護岸検査のゴムボート・・・・・・・・・・・・・・・・中本真人
 つまみたる夏蝶トランプの厚さかな・・・・・・・・・・・・・・高柳克弘 
 水の面に蜂の垂り足触れにけり・・・・・・・・・・・・・・・・村上鞆彦
 黒揚羽旅は罅より始まりぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・冨田拓也
 全身を触覚にしてシャワー浴ぶ・・・・・・・・・・・・・・・・ 北大路翼
 地はたちまち化石の孵化のどしやぶり・・・・・・・・・・・豊里友行
 ひも三度引けば灯消ゆる梅雨入かな・・・・・・・・・・・・相子智恵
 蕗十杷漬け置く桶の水の色・・・・・・・・・・・・・・・・・・五十嵐義知
 モナリザの微笑の先の水羊羹・・・・・・・・・・・・・・・・・・矢野玲奈
 夏木立つばさもちちふさも楽器・・・・・・・・・・・・・・・・・中村安伸
 日雷わたくしたちといふ不時着・・・・・・・・・・・・・・・・・田中亜美
 歌人よ妣に精虫を溢れしめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 九堂夜想
 死にしAV女優の乳房波打つや・・・・・・・・・・・・・・・・・・関悦史
 こゑふたつ同じこゑなる竹の秋・・・・・・・・・・・・・・・・鴇田智哉
 梅雨晴の広告塔を母と思ふ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐藤文香
 さざなみ今もすこしずつ砂になる・・・・・・・・・・・・・・・・・高梨章
 恋愛が模型の丘に置いてある・・・・・・・・・・・・・・・・・福田若之
 岩礁の苔のぬめりの深き夏・・・・・・・・・・・・・・・・・・・石井薔子
 山の蛾のひとり網戸に体当たり・・・・・・・・・・・・・・・・・ 山田仁
 あられもなき五体ありけり大夕焼・・・・・・・・・・・・・・・・ 秦夕美
 駄句の予感lime tree の匂ふ庭・・・・・・・・・・・・・・ 高山れおな
 ごめんねが言えたわ夏の孕み猫・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
 くちなわとつぶやくそこに深き沼・・・・・・・・・・・・・・・・・ 七風姿 


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sizen266カタツムリ

六月になりました。 嫌な梅雨が始まります。
この梅雨は米作りや飲料水の確保などに必要ですから我慢いたしましょう。


 雨のあどのはだげさなんぼでも落ぢて土に汚れでゐだ桐の花・・・・・・・・・・・・ 柏崎
 店先のあをき
榠樝の量感をながめをりけふの想ひのごとく・・・・・・・・・・・・・・横山未来子
 虹をくぐるための切符 にぎりしめた掌すこし汗ばんで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大岡亜紀
 生誕をことほぐべしとクリムトは初めて全裸の妊婦を描ける・・・・・・・・・・・・・・・・・ 篠 弘
 つまるところこれが独りというならん金太郎来よ桃太郎来よ・・・・・・・・・・・・・・・・沖ななも
 「鳥の歌」パブロ・カザルス 若き耳には届くなかりしこの弦の音や・・・・・・・・・・三枝浩樹
 曇天をひるがへり飛ぶつばくらの狂ふとも見え喜ぶとも見ゆ・・・・・・・・・・・・・・・・ 松阪弘
 いつかこの古代湖は海につながるらしい水底に秘す一切とともに・・・・・・・・・・・・・林和清
 遠目には桐かあふちかふぢの花いづれかいづれかすむむらさき・・・・・・・・・・・ 沢田英史
 食べるまへも食べても独り わたくしに聞かせるために咳ひとつする ・・・・・・・・永田和宏
 このごろを死者に親しくわがあればなべてうつくし現し世のこと・・・・・・・・・・・ 照屋眞理子
 むせかえる青葉の樹下を行くならば一気に過ぎよ老いてしまうから・・・・・・・・・・佐伯裕子
 夏の家の水栓とざし帰るとき魚鱗もつ水息ひとつ吐く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山下泉
 かき上げるしなやかな指はつか見ゆ風が大樹の緑の髪を・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
 赤富士に鳥語一時にやむことあり・・・・・・・・・・ 富安風生
 六月や身をつつみたる草木染・・・・・・・・・・・・大石香代子
 クレヨンの黄を麦秋のために折る・・・・・・・・・・・・・ 林 桂
 ニコライの鐘の音色も梅雨に入る・・・・・・・・・ 茂木連葉子
 大寺のうしろ明るき梅雨入かな・・・・・・・・・・・・・前田普羅
 麦秋の中なるが悲し聖廃墟・・・・・・・・・・・・・・水原秋桜子
 青猫といふ紙あらば詩を書かむ・・・・・・・・・・・・・・ 高島茂
 黒揚羽凶々しくも喉鳴らす・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高島征夫
 ズボン上げてやつて乳房が見えてしまふ・・・・・・・・関悦史
 六月の造花の雄しべ雌しべかな・・・・・・・・・・・・ 高柳克弘
 おぼろ世を空に象られて木々は・・・・・・・・・・・・ 九堂夜想
 はつなつの櫂と思ひし腕かな・・・・・・・・・・・・・・・ 田中亜美
 馬は夏野を十五ページも走ったか・・・・・・・・・・・・中村安伸
 モナリザの微笑の先の水羊羹・・・・・・・・・・・・・・・矢野玲奈
 かたつむり殻に光の残りけり・・・・・・・・・・・・・・五十嵐義知
 夢に見し一樹の茂りやすきかな・・・・・・・・・・・・・・佐藤文香
 青梅雨や部屋がまるごと正露丸・・・・・・・・・・・・・小林苑を
 死骸引く蟻が我が上をゆきにけり・・・・・・・・・・・・相子智恵
 セックスも俳句も惰性発泡酒・・・・・・・・・・・・・・・ 北大路翼
 陽炎の中より野馬追ひの百騎・・・・・・・・・・・・・・・長瀬十悟
 青梅雨や電車の隅に目をつむり・・・・・・・・・・・・・冨田拓也
 万緑やどの木ともなく揺れはじむ・・・・・・・・・・・・ 村上鞆彦
 くちなはのほとりで人と目が合ひぬ・・・・・・・・・・ 鴇田智哉
 箱釣の足元にあるラジオかな・・・・・・・・・・・・・・・ 中本真人
 天道虫死んではみ出たままの翅・・・・・・・・・・・・・神野沙希
 花中りすれば他界のよく見えて・・・・・・・・・・・・・照屋眞理子
 よもつひらさかそこは三杯酢がいるの・・・・・・・・・外山一機
 素直にはなれずバナナ越しの再会・・・・・・・・・・・・・谷雄介
 荒梅雨や弔辞読むとき前かがみ・・・・・・・・・・・・・山口優夢
 捨石か要石かと蜥蜴鳴く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・豊里友行
 新緑にまた大学の
然と・・・・・・・・・・・・・・・・・・・藤田哲史
 今日は晴れトマトおいしいとか言って・・・・・・・・・・越智友亮
 妻が急に化鳥のやうな蛾の話を・・・・・・・・・・・・高山れおな
 こんにゃくになります圏外にいます・・・・・・・・・・・・岩根彰子 
 万緑や光るまで撫ぜ泥団子・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿 


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私はこのブログを、WebのHP「木村草弥の詩と旅のページ<風景のコスモロジー>」と一体としたものとして運営しています。
このblogは、私の知人、友人にも公開しているので、閲覧の便宜のために少し説明させて下さい。
本文の中で「色の変っている」部分は「リンク」になっていることを意味します。クリックで当該記事へ飛びます。
 GoogleYahooで「木村草弥」や「K-SOHYA POEM BLOG」で検索して頂くと数千件のヒットがあります。重複も多いのですが、ここでしか読めないものもあります。

閲覧の仕方
「当月」の記事は開いている状態でご覧になれますが、「先月」などのバックナンバーの閲覧は、上部のカレンダーの « の印を押して「過去」へ進んでください。
「月別アーカイブ」は30件表示するようになっています。30件以上ある場合は「NEXT」を押して進んでください。
「カテゴリー」を選んでいただくと、当該カテゴリーの一覧として、ずらっと出てきます。よろしく。 
私の記事は、引用、リンク、転載フリーです。事後でもお知らせ下さると嬉しいです。
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私のブログは大きい写真が入りますので、チョン切れを避けるためです、よろしく。

☆─Doblogの過去記事について─☆
Doblogでは2009/05/30付けをもってサービスが廃止されました。
ここには丸五年間にわたって記事を書いてきましたので、その量は厖大になります。
Doblogの廃止に伴い、急遽とりあえず未整理のまま、こちらに移しました。追々整理して記事としてアップすべきものは、して参ります。

Doblogでは特別の設定をしなくても自動的にアクセスカウンターが表示された。
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この日が私のン十回目の誕生日というのも何か皮肉な暗合である。

★─My Works─★
著書──
 歌集 『茶の四季』 『嘉木』 『嬬恋』 『昭和』(以上4冊、角川書店刊)
 歌集 『樹々の記憶』(短歌新聞社刊)
 詩集 『免疫系』(角川書店刊)
 詩集 『愛の寓意』(角川書店刊)
 紀行歌文集 『青衣のアフェア』 『シュベイクの奇行』 『南船北馬』(私家版)

木村草弥の本について
◆第五歌集『昭 和』は、下記のところで買えます。   
お求めはamazonをはじめオンライン書店や、一般書店からの取次ぎでお願いしたい。
アマゾンには在庫してもらってあるので、即刻の配達が可能の筈です。
ネット書店ではセブンネットショッピングLivedoor.Books、 楽天ブックスブックメール倶楽部、全国書店ネットワークe-hon でも買えるようになっています。
◆私の「旧作」は、目下、出版社からは取り寄せ出来ません。amazon「日本の古本屋」に出回っていることがありますから、ここから検索してみて下さい。もう何人もお買いいただいています。
本(歌集、詩集)の詳細はWebのHPをご覧下さい。よろしく。

木村草弥─Wikipedia

ランキングを確認する ★ ──登録ジャンル:学問・文化・芸術>小説・詩
 これも戯れですが、結構おもしろいです。日々↑↓ します。アクセス数によるのでしょう。 ご覧ください。


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 日本国憲法九条
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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   「地球上のすべての人が、
  人類すべての知識への自由かつ完全なアクセスを分かち合えたら、
  と想像してみてください。」
──── ウィキペディア創設者 ジミー・ウェールズ

「角川書店」話題の新刊書籍
「新潮社」 今月の新刊
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POSTE aux MEMORANDUM(5月)月次掲示板
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東日本大震災から三年。 被災された方々に
心よりお見舞い申上げ、死者に哀悼の意を表します。
一日も早い復興をお祈りいたします。 原発の放射能には怒りを。
                                 木村草弥
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 ↑ 伸びはじめた茶の新芽──宇治・堀井七茗園

新緑の五月になりました。
新人は五月病にならないようにストレスに気をつけましょう。 旧人はのんびりと。

手に摘みしやはらかき葉よ軒先に新茶一服いただいてゐる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内藤明
あけぼののいろにもみづる楓の時間しづかに熟れてゐるなり・・・・・・・・・・・・・・・・春日真木子
亡きひとが作りし薔薇の乾燥花崩るるときのおとのかそけさ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小池光
シャガールの「サーカス」のごとく浮遊する 船の上なるこのひとときは・・・・・・・・・中川佐和子
にんげんに尾があったなら性愛はもっとさびしい 風を梳く草・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大森静佳
きみからの手紙はいつも遠浅の海が展けてゆくようだ 夏・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小島なお
行く春のひかりとなりて 柿稚葉。標なき終焉へ 皆、ひた向かふ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 成瀬有
黒糖のようなる鬱がひろがりてからまる髪をほどいておりぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・野口あや子
水溶性まぶたとおもふカーテンに漉されし朝のひかりを受けて・・・・・・・・・・・・・・・・・・福井和子
みづからが飛べざる高さを空と呼び夕陽のさきへ鳥もゆくのか・・・・・・・・・・・・・・・・・・光森裕樹
横穴墓掘られた頃の野やいかに田んぼの水に映る青空・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 武藤ゆかり
水の上五月の若きいなびかり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大野林火
プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ・・・・・・・・・・・・・・・石田波郷
少年の素足吸ひつく五月の巌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・草間時彦
おそるべき君等の乳房夏来る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・西東三鬼
少し渦巻いて大きな春の川・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・西村
麒麟
春宵や石鹸に透く果実片・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野口る理
ここに祖母の磨いた飴色廊下・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・正木士易
「倒れてはる」て、鉢の椿に敬語やなぁ・・・・・・・・・・・・白井健介
遮断機の音とけてゆく春おぼろ・・・・・・・・・・・・・・・・・・加藤好美
蟻の本気が群がる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・本山

陣痛は大気圏突入のやうだ春・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山口優夢
母の息思はぬ近さ石鹸玉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山崎祐子
亀鳴くやこのごろ買はぬ角砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・大川ゆかり
カーソン忌舟になる木の下にをり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・堀下翔
牡蠣買うて愛なども告げられてゐる・・・・・・・・・・・・・・・・阪西敦子
鼻のあなに舌はとどかずヒヤシンス・・・・・・・・・・・・・・・山田耕司
父の爆発山脈をみちづれに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・谷雄介
風がゆくビルごとに屋上がある・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐藤文香
一葉づつ鰡の跳びたる光かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・依光陽子
陽物(ファロス)出て悲の海照らす朝飯まへ・・・・・・・・高山れおな
春暁や凄味ある夢また見たし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・風間博明
春愁を紡ぐ指先ハープ抱き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小沢麻結
くちづけの粘度 ミルクティー揺れる・・・・・・・・・・・・・・・藤田めぐみ
春昼の部屋に鈍器の二つ三つ・・・・・・・・・・・・・・・・・・斎藤朝比古
春愁をいだくすべなきトルソかな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・渡辺竜樹
会議中ふと独活よぎる塵取りも・・・・・・・・・・・・・・・・・・川名つぎお
リラの雨監視カメラの前でキス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・渕上信子
水温むふと口笛が吹けさうと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
パックリと壺が割れてるアンパンマンだ・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
三分後失う記憶春の風・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 七風姿


ご来訪くださいまして有難うございます。
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                                 木村草弥
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entry_25しだれ桜小渕沢

四月になりました。陽春の到来です。
新人の春です。 旧人はひっそりと暮らしましょう。

真実はつね藪の中好むらし居心地よければ出づることなし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・松坂弘
沖縄のかがやく碧よ、北国の蒼さ冥さよ、海めぐる国・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・森山良太
こんなにも広く大きな腕がほし明石海峡大橋は父・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・道浦母都子
おとがひの輪郭崩えてゆくあはれ詮方ねえな爺さんなれば・・・・・・・・・・・・・・・・・・・島田修三
一両日紫外線強き日に出かけ光アレルギー性湿疹なりとぞ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・神作光一
入口と出口は同じいでてきてよびかえさるるまでが一生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小高賢
思ひ出づる過去に微笑み眠れといふなべて放棄の姿と言はむ・・・・・・・・・・・・・・・・・北沢郁子
風に揺るる白木蓮はゆさゆさと花のおもさを歓びてをり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・萩岡良博
蚊も蝶もごきぶりも敬遠するという高層ビルに人ばかり住む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・沖ななも
「犀の如くただ独りあゆめ」とくり返し言ひしとぞ釈迦牟尼のその言葉をおもふ・・・杜沢光一郎
玄関に入つたら直ぐ裏口に出た・・・・そのやうなものか人生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高野公彦
汝がむすこ胸に吊るして汝が妻を撮りをる男わがむすこなり・・・・・・・・・・・・・・・・・・池田はるみ
花の枝のどこまで撓む愛されてゐるとふ自負の肢体のごとく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 太田宣子
どうしても生きてたいです オモイノママという名前の花があります・・・・・・・・・・・・・ かなだみな
猿はもう進化をやめて檻の中で互いに蚤を取り合うばかり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・武藤ゆかり
君が名に春の字あるを転校子・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・掘下翔
磯辺より椿林へ分け入りぬ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前北かおる
クリオネの一所懸命卒業期・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山崎祐子
すこやかに背丈揃ひて麦青む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山田露結 
さよならのあとはことさら麦青む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・関根かな
深々とお辞儀の奥のチューリップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 山下つばさ
Eカップとわれも名乗らん春の地震・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 関悦史
旅行記に雨の匂いの残りけり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・原知子
風船に髭の女が描いてある・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加藤水名
永き日やドラッグストアの束子・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・瀬戸正洋
朝の椅子まだ濡れてゐる桜蕊・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内村恭子
狂ふて鎮まらぬ人に桜咲かんとする・・・・・・・・・・・・・・・内藤寸栗子
ふきのたう残して行きぬ雪女郎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・黒木韻石
春泥のずっと春泥のままの場所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・神山朝衣
さやけしや桜うぐひを語る指・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 嵯峨根鈴子
オーボエや道のむかうの春の川・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐藤文香
春愁や絵本の中の王子様・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 沢田和弥
摩天楼まで池があり花があり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 杉原祐之
春愁ひスケッチブック新調す・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高勢祥子
日脚伸ぶ殊に離陸はうつくしく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高梨章
子離れは先送りして花は葉に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・津野利行
ホ句といふ小箱の中の桜貝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハードエッジ
チューリップいちびりも居て平和・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子
約束の夢あのあたり春の野辺・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 七風姿


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東映映画 『サクラサク』 鑑賞記・・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥


347866view002サクラサク①
347866view003サクラサク②
347866view006サクラサク⑤
347866view005サクラサク④
347866view004サクラサク③

──映画鑑賞──

      東映映画 『サクラサク』 鑑賞記・・・・・・・・・・・・・・・・・木村草弥

実力派俳優緒形直人を主演に迎え、さだまさし原作の短編小説を映画化した感動の家族ドラマ。
父親が認知症を発症したことにより、改めて家族の大切さを痛感した主人公が、もう一度絆を取り戻そうと奮闘する姿を映し出す。
『利休にたずねよ』などの田中光敏が監督を務め、妻役に南果歩、父親役にベテランの藤竜也がふんする。
原作者のさだ自身による主題歌はもとより、切なくも美しい人間模様が胸を打つ。

妻子を顧みず仕事に打ち込んできた会社員の俊介(緒形直人)は、妻(南果歩)との仲も修復が難しいほどに冷え切っていた。
次第に息子(矢野聖人)や娘(美山加恋)との関係もぎくしゃくし、一家は崩壊寸前に思えた。
そんな中、同居する父親(藤竜也)が認知症になり、俊介はそれまでバラバラだった家族を取り戻そうとある提案を持ち掛け……。

「サクラサク」ムーヴィー ← 原作者であり挿入歌の作曲もした「さだまさし」のインタヴューが聴けるので参照されたい。

津田寛治さんが語るサクラサク─大崎家を支えるすし職人役
(福井新聞・2014年4月12日午前11時40分)

 福井県が舞台の映画「サクラサク」で、福井市出身の俳優津田寛治さんが、主演の緒形直人さん演じる大崎俊介の幼なじみ役で熱い演技を繰り広げている。
すし店の店主として短い出番ながらも随所に登場し、揺れ動く大崎家を支える重要な役どころ。
俳優業のみならず映画監督としても活躍の場を広げる津田さんに、本作の魅力やロケでのエピソード、映画づくりへの思いを聞いた。

 ―映画を見ての感想は。
 「とにかく映像が美しくてびっくり。家族が、認知症というかなりハードな問題を夢物語にしていく、こんな映画がこれから必要だと思った」

 ―どんな思いで演じたか。
 「認知症は多くの人にとって身近なテーマ。映画は生々しい実態も描いているが、それよりももっと幻想的に、祖父俊太郎の頭の中にある思い出を描いたファンタジー。
俊介の幼なじみである僕も、その幻想を優しく包み込むような存在でありたいと思った」

 「この映画は福井の1人の市民の思いから始まった。さだまさしさん、田中光敏監督が好きで、何よりも福井が好きな人。
それが自主映画で終わらず自分の足で動いて商業映画にまでこぎつけた。革命的で、この映画ができたことは大きな意義がある。そこに参加できてうれしいし光栄」

 ―すしは握った?
 「職人に握り方を教わろうとしたんだけど、昔一緒に仕事をしたカメラマンが『そんなのやんなくたって大丈夫だ』って。
結局ろくにけいこもしないまま本番に臨み、撮影後、そのカメラマンに『おまえの握ったすしは食わねえ』と言われましたよ…」

 ―作中の大崎家について。
 「俊介の妻で南果歩さん演じる昭子には一番感情移入できた。あれが本来の姿だと思う。悪い人じゃない。
悪人が1人もいない映画は甘く見られるかもしれないけど、家族ってこうあるべきだというルールもないし、それでいい」

 ―福井市を舞台にした「カタラズのまちで」など自ら映画づくりを率いることもある。

 「映画は100%監督が作ったものではない。他の芸術作品と大きく違うのは総合芸術だというところ。
絵画にしても造形物にしても、巨大なものになればなるほど、いろんな人の助けを借りるが、完成した作品は作家1人のもの。
でも映画はカメラマンや照明、録音、衣装、メークさん…みんなそれぞれ作品に対する自分のイメージを持っていて、具現化しようと一つの物語のなかでコラボしていく。
台本を読んだとき、誰もが自分なりのイメージを持つ。でも実際作っていくうちに、どんどん自分の想像を超えたものになっていく経験を、そこに関わるみんながする。
自分がイメージした通りにはならないわけで、ならないからこそ面白いんです」

 ―田中監督について。
 「俳優や各分野のスタッフの良い所を引きだしながら、自分の世界観もちゃんと形づくっていく。その作業全体に大きな愛情を感じる素晴らしい人だなあと思う」

 ―古里の人に向けて。
 「福井人のつつましさ、奥ゆかしさがすごく好き。建造物や自然ではなくて、やっぱりそこに住んでる人が『まち』をつくる。
美しく描かれた地元への誇りを再確認してもらえたらうれしい」
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映画サクラサクで認知症を演じて 藤竜也さんが思い語る
(福井新聞・2014年3月24日午前8時11分)

 ―認知症の祖父俊太郎役を熱演した。

 藤竜也: 特殊な役であることは確か。
同居していた母の体が少しずつ動かなくなってね。家の中に手すりを付けたり、風呂場を直したりした期間があった。
その後、母が2、3年お世話になった介護施設で、たくさんの認知症の人や体の動かない人たちを見たんです。役者の習性で、食事をするさまなど観察しちゃう。
多分、それが記憶に残っていたんだな。この年代だからこそ頂ける役でうれしかったし、難しい役に挑戦できるのが「ハッピー」って感じだった。
こういう仕事が来るなんて予想もしていなかったけど、母からの贈り物かなという感じがしています。

 ―結構ショッキングなシーンもあった。抵抗は?

 藤竜也: 全て人間がやること。僕は演じているときは羞恥心も何もない。

 ―俊太郎と同年代だが、不安はないか?

 藤竜也: 起こることは受け入れないと。生き物が壊れていくのは当然。最後は無になっているわけだから、恐れたり、おびえたりしても仕方ないよね。
それより「きょうは楽しかった」「得した」「明日もお願いします、楽しくいれますように」って、毎日を積み上げていった方がいい。
老いを何とかしようなんて、ごう慢ですよ。忘却こそ老人力。考えて悩むくらいなら、おいしいもの、食べたいものを食べた方がいいよね。

【家族の安定こそ大事なの】

 福井県美浜町で2月に開かれた特別上映会で、坂上和代さん(67)=小浜市=は声を上げて泣いていた。夫は58歳で認知症を患い、2010年、65歳で亡くなった。
「自分で自分が分からなくなり、不安だったろうと思う。『心配せんでいいよ』ってひと言、生きているときになんで言ってあげられなかったかなあ」

 感情をコントロールできず怒りをぶつけてくる夫に、病気のせいだと理解する自分と反発する自分が交錯、葛藤した。
「認知症の人と家族の会県支部」の集いに参加し、話すことで救われた。

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しっとりとした佳い映画で、涙が出て仕方がない映画だったが、主題が老人の「痴呆」を描いたせいか、ガラガラで、私の見た時はわずかに四、五人だった。
何と言っても、主役の「藤竜也」の演技がピカいちだった。
取締役への推薦という日を棒に振って、父親との思い出作りにかけた息子・緒方直人の身の処し方も、よかった。
ばらばらだった家族が、このことを期に団結することが出来て、めだたしめでたし、となるが、現実の「痴呆」老人を抱えた家族は、悲惨なのだ。




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kohakucyou02-1コハクチョウ飛翔

弥生三月になりました。 3.11の哀しみと鎮魂の日が巡ってきます。
寒暖を織りまぜながら春は一歩づつ深まり、白鳥の「北帰行」も始まっています。

 劇毒を撒くかもしれぬ原発を内につくらず首都東京は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・田宮朋子
 産むために汚染大気のなかをゆけ丹頂は軋むつばさ拡げて・・・・・・・・・・・・・・・辰巳泰子
 誰も誰も化学の塵を拒みつつよだかの星を天上に探す・・・・・・・・・・・・・・・・・・・谷岡亜紀
 まつさきに地上をおほふいぬふぐりつくしはこべら光の娘ら・・・・・・・・・・・・・・・・日高堯子
 宙をゆく老人あらば 早春のてふてふよ それは父ですから・・・・・・・・・・・・・・小島ゆかり
 木瓜の花ほっこり赤く花と花重なり合ってひらく花びら・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐佐木幸綱
 遠からぬ春まで待てと漢方医 春の力を誰よりも知る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 北沢郁子
 赤土に赤き土偶の眠れるをしずかに満ちて桜ひらきたり・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 奥田亡羊
 死はそこにあるかと思ふあかるさに菜の花咲けりその花を食ふ・・・・・・・・・・・・・・・外塚喬
 いつまでも暮れない空にくたぶれて門鎖しにゆく草匂ふところ・・・・・・・・・・・・・河野美砂子
 むらさきに黄につやめけりひとたびは雪に埋もれしパンジーの花・・・・・・・・・・・花山多佳子
 紫花菜野づらを蔽ひ咲きみてり荼毘のにほひのただよへる昼・・・・・・・・・・・・・杜沢光一郎
 春の旅はげしき海に出会ひけり・・・・・・・・・・・・・ 阿部みどり女
 一燭に春寧からむ伎芸天・・・・・・・・・・・・・・・・・・・阿波野青畝
 蟇ないて唐招提寺春いづこ・・・・・・・・・・・・・・・・・・水原秋桜子
 麗しき春の七曜またはじまる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山口誓子
 三月のひかりの色のメロンパン・・・・・・・・・・・・・・・・・澤田和弥
 パンの耳残す鴨の春のために・・・・・・・・・・・・・・・・・山下つばさ
 水仙や海風に耳ふさがるる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前北かおる
 待つ人のある凍鶴のたたずまひ・・・・・・・・・・・・・・・・・・堀下翔
 春光も混ぜてカオリン乳鉢に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 吉井潤
 一幅のふらここに乗り漕ぎ出でな・・・・・・・・・・・・・・ハードエッジ
 コンタクトレンズが痛いいぬふぐり・・・・・・・・・・・・・すずきみのる
 春の夜の二人餃子を食べて行き・・・・・・・・・・・・・・・・・津野利行
 春潮の絡まつてゐる朝日かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高勢祥子
 丸椅子の駅前食堂春の泥・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嵯峨根鈴子
 三日月に浅瀬はくだらないところ・・・・・・・・・・・・・・・・・佐藤文香
 終雪や触手の群れに耐えてゐる・・・・・・・・・・・・・・・・・杉山美鈴
 花冷えのクラムチャウダー湯気を立て・・・・・・・・・・・・・杉原祐之 
 春待ち星と呼びたき光ほの潤み・・・・・・・・・・・・・・・ 照屋眞理子
 おおくじらのはらわたにいて山ねむる・・・・・・・・・・・・・・宇井十間
 郵便受に家族の名前冬深し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 山田露結
 たくさんの日向含んで日記果つ・・・・・・・・・・・・・・・・・佐々木貴子
 季節の歯車を 早くまわせ スウィートピーを まいてくれ・・・・・吉岡禅寺洞
 尻餅をよろこぶ尻と春の山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 仲寒禅
 きらきらと肺侵されてすみれ草・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高梨章
 塀があるここ中やろか外やろか・・・・・・・・・・・・・・・・森本夷一郎
 木々に雪妻にわれある四方の春・・・・・・・・・・・・・・・・・鈴木牛後
 年新た大きな白紙持て余す・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鳴門奈菜
 除夜快楽なりぱみゅぱみゅも肉球も・・・・・・・・・・・・・佐怒賀正美
 冬深しコーヒー豆の黒き溝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小野あらた
 春風や聞こゆるやうに耳の向く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・森賀まり
 鶴帰るとき置いてゆきハルシオン・・・・・・・・・・・・・・・・金原まさ子
 葉牡丹の氏素性など知るか、なあ・・・・・・・・・・・・・・・・山田耕司
 差し色の赤の突出風邪心地・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・玉田憲子
 使はないエスペラント語猫の恋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加藤水名
 一枚の氷を天は地にあたへ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・川名将義
 春の仕掛けのピアノを壊してみた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・普川洋
 高齢者諸君もうすぐ砂漠です・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・新家完司
 あかさたなはまやらわをん梅ひらく・・・・・・・・・・・・・・・・西原天気
 寒いから左の足を首に巻く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岩根彰子  
 春寒やモノクロ画像の昼の街・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・七風姿


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私はこのブログを、WebのHP「木村草弥の詩と旅のページ<風景のコスモロジー>」と一体としたものとして運営しています。
このblogは、私の知人、友人にも公開しているので、閲覧の便宜のために少し説明させて下さい。
本文の中で「色の変っている」部分は「リンク」になっていることを意味します。クリックで当該記事へ飛びます。
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☆─Doblogの過去記事について─☆
Doblogでは2009/05/30付けをもってサービスが廃止されました。
ここには丸五年間にわたって記事を書いてきましたので、その量は厖大になります。
Doblogの廃止に伴い、急遽とりあえず未整理のまま、こちらに移しました。追々整理して記事としてアップすべきものは、して参ります。

Doblogでは特別の設定をしなくても自動的にアクセスカウンターが表示された。
下記の数字はハードディスクに障害を起す前日─2009/02/07の数値である。

アクセス数
昨日のアクセス数:282件
今日のアクセス数:617件
総アクセス数:764957件

この日が私のン十回目の誕生日というのも何か皮肉な暗合である。

★─My Works─★
著書──
 歌集 『茶の四季』 『嘉木』 『嬬恋』 『昭和』(以上4冊、角川書店刊)
 歌集 『樹々の記憶』(短歌新聞社刊)
 詩集 『免疫系』(角川書店刊)
 詩集 『愛の寓意』(角川書店刊)
 紀行歌文集 『青衣のアフェア』 『シュベイクの奇行』 『南船北馬』(私家版)

木村草弥の本について
◆第五歌集『昭 和』は、下記のところで買えます。   
お求めはamazonをはじめオンライン書店や、一般書店からの取次ぎでお願いしたい。
アマゾンには在庫してもらってあるので、即刻の配達が可能の筈です。
一般書店からの取り寄せは、角川書店の配本部門・角川グループパブリッシング発売、と指定されたい。
ネット書店ではセブンネットショッピングLivedoor.Books、 楽天ブックスブックメール倶楽部、全国書店ネットワークe-hon でも買えるようになっています。
◆私の「旧作」は、目下、出版社からは取り寄せ出来ません。amazon「日本の古本屋」に出回っていることがありますから、ここから検索してみて下さい。もう何人もお買いいただいています。
本(歌集、詩集)の詳細はWebのHPをご覧下さい。よろしく。

木村草弥─Wikipedia

ランキングを確認する ★ ──登録ジャンル:学問・文化・芸術>小説・詩
 これも戯れですが、結構おもしろいです。日々↑↓ します。アクセス数によるのでしょう。 ご覧ください。


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 日本国憲法九条
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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